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#044.恥ずかしい話。

マイファースト恥ずかしいメモリーは、幼稚園の頃の出来事だ。ここに書くのも本当は冷や汗ものだが、書き始めたのでしょうがない。恥は掻き捨てっていうじゃない?あ、書きと掻きで韻を踏んでますよ♪チェケラァ!

幼稚園の帰り。幼馴染の女の子と一緒に家に帰っていた。なんだかお腹の具合が怪しいなぁと思いながらも、痛みはまだ遠くの方にいた。ぼくの家で遊ぼうか、という事になったのだが家には誰もいない。あれ、おかしいな、お母さんがいるはずなのに…。買い物にでもいっちゃったのかな…?

遠くにいた痛みが、ズンズンと遠慮なしに近づいてくる。これは…ヤバいやつや!まれにみるビッグウェーブ!!

ほのかな恋心を抱いていた幼馴染が、心配そうなまなざしをぼくに向けている。うずくまるぼく、痛みにたえるぼく。「負けるか…!」ふつふつと湧く闘志。「まだだ、まだ終わらんよ…!」にじむ脂汗。小刻みに震える肩。尋常じゃないぼくの様子にどうしていいかわからず、ただ、肩をさすっていることしかできない彼女。

「母は…母はまだかッ!」

心の声が虚空に響く。迫る限界。耐える括約筋。直腸の蠕動運動が高波のごとく堤防に押し寄せる。特別暴風波浪警報だ!

そしてついに、その時がきた。


「決ッ…壊…!!」


なすすべなく流れ出す激流。周囲に漂う異臭。言葉を失う級友。そしてぼくはお星さまになったのだった…。

帰ってくるなり大慌ての母の顔がぼんやり思い出されるだけで、その後の顛末はまったく記憶にない。幼馴染の顔も遠い記憶の彼方。ただ、あの恥ずかしくて情けなくて苦しくて、何もできない無力な自分のイメージが強烈に頭に残っているだけ。ディープ・インパクト。忘れられない出来事だ。ちなみになんの教訓もない。


…って、あれ、なんでこんな話書いてんだっけ?

あ、そうそう、恥の話ね。なんで、恥ずかしいって感情があるのかなーって思うことがあったので、思い出して書きました。

ざっと調べたところ、どうも恥ってのは

①他者から身を守るために生まれた ②社会を円滑に回すために発展した

という二つの側面があるようです。

①については、進化の過程で本能的に生まれたよう。例えば排泄行為や生殖行為ってのは、かなり無防備になりますよね。その際に、敵(捕食者など)から襲われたらイチコロなので、その行為をする際には身を隠したほうが安全、ということから恥ずかしいという感情が生まれたようです。人前でチ○コ晒すのは、やっぱ恥ずかしいですよね。晒したことはないですが。

②は人間が社会を形成していく段階で、他者との利益相反を調整していくために「これはしていい」「これはやめよう」という規範・ルールが作られていったことに由来します。規範・ルール(明文化されているいないに関わらず)に反した行為に対して、同じ間違いをしないようにするために(集団から排斥されないように)起こる防御反応的感情、ということです。

①はそのままですが、②もまた「身を守るための感情」と言えなくもないですね。しかしながら、文化や時代によって規範・ルールは変わるから「恥ずかしい」も一定ではない、と。例えば平安時代なんか、結婚するまで顔だしNGだったりしますしね。あな恥ずかしや。

自分が今属している社会の規範・ルール(武道でいう型)を知るのはとても大事なこと(フェアウェイとOBゾーンを知る、という意味で)。

しかし一方で、型に縛られていては現実(変わり続ける社会の価値観)に対処できないのも事実。武道でも、型の正しさに拘り過ぎて、それ護身に使えませんよ、というのが実際にあります。

いまの日本社会は、どちらかというと型優位(規範・ルールを守ろうとする人が多い)。だから一見安定しているし、安全な社会に見えます。しかしながら、実はすでに人の心・価値観のほうが変わってしまっていて、規範・ルールのほうが追い付いていないんじゃないか、と思うことが多々あります。

現在、規範・ルールを作る側や、守って地位を得た側が「それ、恥ずかしい行為やで!」って言ってくることが、そのうち「まだ、そんなこと言ってんの?」って恥ずかしい側に回ることが、そう遠くないうちにあるような気がしています。

今の世の中で、ありのままの自分を他者にさらす行為はギャンブル的な側面もありますが、少しずつ人の心が変わり始めているので、意外にすんなりいくんじゃないかなあと個人的には思っています。ありのままの方が楽だもんね。

あまり恥ずかしいに囚われすぎず、思い切って晒してみるのもアリなんじゃないかな、と、40代のおっさんは思うのでした。※ギャンブルなんで、一応自己責任でお願いします(笑)。

ウ○コやチ○コの話から新たな社会の価値観の話まで、ずいぶんな飛距離になってしまいました(笑)。恥は奥が深いぜ。


みなさんの恥ずかしいことって、どんなんですか?


ほな、また。

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ミョウガヤノブヒサ
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