Buen Camino_Portugués-Ex3【pilgriming】ポルトガル巡礼路を歩くための体づくり
これまでのあらすじ。
スペイン巡礼道の1つ、ポルトガル巡礼路を歩き切りCatedral de Santiago de Compostelaに到着。ボタフメイロに再び立ち会い香炉で祝福を受けた。
今回はExtra編、体づくりや準備に関するお話。
1つ前のNote
Buen Camino_Portugués-Ex3【pilgriming】ポルトガル巡礼路を歩くための体づくり
まずは簡単に道の分類から。
アスファルト、石畳、土+砂利、土、未舗装の山道などある。
凸凹していたり上り下りのある道を10kg程度のバックパックを背負って歩くことになる。
こういった種類の道を歩ける体力がある必要がある。
次に高低差。
海と山とを歩くことになるため、高低差は0m~400mほど。
サンティアゴ・デ・コンポステーラを除けば、Redondelaの手前、Alto de Portela Gramdeが一番高い登り。
ここは今回私はイタリアチーム4人と乗り越えた道でもある。
いずれにしても波波していることから、登って下りて、登って下りてを繰り返す仕様。他の道に比べると平坦と言われるポルトガル巡礼路ではあるが、多少大変ではあります。
(NorteやIngresと比べると格段に楽ですが。)
そういった道を歩くことになります。
さて本題の体力づくり。
基本的には「歩くために歩く」をおすすめしたい。歩くことで歩く筋肉をつける。骨を鍛える。
これはポルトガル巡礼路に限らず他の巡礼路でも同様と考えています。
上記で巡礼路のProfileを説明したとおり、本当は登山を繰り返し行うことが一番の近道だと思いますが、そういった最適な環境に普段住んでいる方は少ないと思いますので都市部に住んでいてやれる体力づくりの提案です。
そこに、「リモデリング」のメカニズムをうまく使います。
リモデリングは建物のリフォームでも聞く言葉ですが、ここでは家のリフォームの話ではないです。
「リ・モデリング」です。
リモデリングと体づくりの関係は?:
日本語で表現すると、骨格筋を構成する細胞の再分化でしょうか。
筋骨格細胞がその位置に応じて成熟し筋繊維や骨となるわけですが、この細胞、その成熟した組織に負荷を与える(鍛える)とより強くなる性質を持っています。
そしてそのより強くなる性質を利用して巡礼に適した体づくりを行いましょう。
ちなみにやりすぎると、細胞が破壊されてしまい、修復が追い付かない状態になりますのでご注意。
何事もほどよく、ゆっくりと根気よく、行ってください。
特に靭帯など腱(筋肉と骨をつないでいる白い繊維)については、繊維が断裂しないよう注意が必要です(と言っても準備運動をしておくとか、衝撃を与えないとか、急な動きを与えないとかしか対策が思いつきませんが)。
断裂すると自然に元の状態にまで治癒することが無いため、これまでのようにスポーツができなかったり生活に支障がでます。
正確には、断裂をした際は、再生はするのがこれまでと同じだけの機械的な性質(強さとか強靭さ)には戻らないため、
筋組織だけで体を支えたり力を作り動かしているわけでは無いため一概にはこれだけを鍛えても・・・と言うことはあるかもしれませんが、筋組織を鍛えることで周辺組織(血管や筋膜など)も少しづつ鍛えることができます。
ここで紹介しているのは、その際の修復の仕組みと巡礼条件を合わせたものです。あくまで個人的なものです。というか普通に体幹トレーニングと散歩をすすめているだけです。
何事もほどよく、ゆっくりと根気よく、行ってください。
さて当然、体を動かす=細胞が活動する とエネルギーを消費します。人は自らエネルギーを作り出すことはできないため、食事などで摂取して補給する必要があります。
マッチョさんたちがよく行っている、ささみを小分けにして食べる分食や、鍛える合間にプロテインドリンクを飲むなどもこう言った筋組織のメカニズムからきている手段だと思われます。
お腹が空いたらタンパク質多めの食事を少しずつとることをおすすめします。ですがささみだけを食べるなど偏食はおすすめしません。
巡礼の体力づくりは、筋肉を大きくしたい目的ではないため、バランスよく栄養を摂取をした方がいいと思います。
普通に日本で生活していて運動もしていない場合は、まずは同じ距離歩いてみることをおすすめします。
ということで、提案はこちら。1から順にステップアップしていきます。
装備は巡礼に使用する予定の靴+靴下+バックパックが良いと思います。
1と2は同時に開始しても良いです。
体幹を鍛える
巡礼の1日の想定距離と同じ距離を歩く。
荷物を背負って同じ距離を歩く
荷物を背負って同じ距離を数日連続して歩く
Extra: 限界まで歩いてみる。(42.195kmとか)
普段からマラソンやトレランで走っている方など走る運動をされている方であれば1や2はスキップしても大丈夫でしょう。
それでも、重い荷物を背負って歩き続けるという経験は無い方もいるのではないでしょうか。そのため、3はやってほしいなと思います。
さて、それぞれのアクションの説明です。
1. 体幹を鍛える。
筋力トレーニングと書かなかったのはバランスが大事と考えるためです。やることは筋力トレーニングを含んでいます。
全ての基本を作ります。
歩くことは全身運動です。ただ立つということにも体の様々な筋肉を使っています。
そのバランスを取っている筋力(インナーマッスル)を鍛えるものです。
では?方法は?
と言うところですが、体幹トレーニングを調べると鍛え方や、
Youtubeなどでも映像で鍛え方を教えてくれます。
クランチやバックプルアップなど鍛え方はさまざま。
それを毎日少しずつでも行っていってください(人任せ)。
今は地区スポーツセンターなどでも体操教室や体幹トレーニング講習などあったりします。
映像なり実地なりでプロの先生に方法を教えてもらい家庭で実践する方が良いでしょう
毎日続けることが重要です。筋組織に負荷を掛け続ける。そうすることでより強靭な体を作ることができます。
すぐには効果はでません。そして体幹を鍛えたところでそれを実感するのは難しいかもしれません。(サッカー元日本代表の長友選手は分かるようですが。)
おすすめは、なかやまきんに君のきんに君体操です。筋トレよりですが。
下腹部&くびれ10種目10分なんかは、お腹を引き締めるのにも効果的だと思います。
2. 巡礼の1日の想定距離と同じ距離を歩く。
こちらは自信と筋力(アウターマッスル)をつける訓練。
距離は、ランニングアプリで測定してもいいでしょうし、あらかじめGoogle Mapで歩くルートの距離を確認しておいても良いでしょう。
高低差は無視してまずは歩く。
そうすると少なくともその距離は歩けるという自信がつきます。
これをしていると、どれくらいで喉が渇くとか、最初の10㎞はつらいがその後急に楽になるなどがわかってくると思います。
大事なのは実際に巡礼で使う靴と靴下をはくこと。
これによって、例えば25km歩いたときの足の状態がわかります。豆ができる、擦り傷ができる、皮が固くなるなどなんらかの影響が出ると思います。
歩きながら対処をしていってください。
3.荷物を背負って同じ距離を歩く
想定距離を歩くのに慣れてきたら、荷物を背負いましょう。
可能であれば、持ち運ぶ荷物をそのまま入れてください。バランスが良くない状態で運んだ方が状態の確認はしやすいです。
重さが足りないようでしたら、水のペットボトルや缶詰などで重さを足してください。
昔ながらの岩を担いで歩くやタイヤを引くトレーニングような感じです。
背負ったとき靴のソール部分を見てみてください。ソールが柔らかすぎると重みでつぶれてしまうことがあります。
そうするともともとのソールの性能を発揮できない可能性があります。
靴自体のバランスがとりにくくなるため、もっと固いソールの靴に替えた方がいいかもしれません。
あるいは、靴の選択や靴+靴下の組み合わせ自体も再検討した方がいいかもしれません。そもそも合っていなかったと気持ちを切り替えましょう。
これで想定距離を歩ければ、基本的には問題なく巡礼路歩けるようになると思います。
4.荷物を背負って同じ距離を数日連続して歩く
これが最終調整です。
数日連続して歩くことで、足が疲れていても次の日も歩けるかわかります。
また1日歩いただけでは豆ができなくても数日歩くとできる人もいます。
巡礼中もよく合う
もしも足が辛いようであれば、巡礼中も休養日を設けても良いでしょう。
あるいは意図的に間に10㎞だけ歩く日というのを設けてもいいかもしれません。
そうするだけで体は大分楽になります。
次の日歩けるようになります。
そもそも、もう連続して長い距離を歩いた経験をしているので、数日程度なんとか気合で歩けます。
どれくらいの距離を歩けて1日休むとどれくらい回復するのかということを知ることも大事だと思います。
5.Extra: 限界まで歩いてみる。(42.195kmとか)
追加項目です。
限界がどこにあるか知っておくことは重要です。
今回のポルトガル巡礼路においても想定32kmで35km歩いていますし、買い物や観光、食事に出かけることなど考えると想定よりも多く歩くと考えておいた方がよいでしょう。
そうすると限界を知っておくと安心です。
それ以上歩く場合は、次の日に影響するため、次の日の予定をあらかじめ立てておくこともできますし、街中の移動にはバスなどを使うなど選択もできます。
私は試しに42.195km歩きました。東京都内から狭山の方まで行きましたね。9時間ぐらいかかりました。
結構もうろうとなって帰りは電車でぐっすりでした。
ハイシーズンの夏の日の出、日の入りで10-12時間。冬だともっと日照時間は短くなるでしょう。
暗闇で歩ける人は問題ありませんが、そもそも歩道が無い道も多い巡礼路。
車と一緒に道を歩きます。運転も結構荒いため、運転者が巡礼者を識別しやすい日中の明るいうちに巡礼の移動は完了させておいた方がいいでしょう。
巡礼者側が気を付けたところで、車の運転者に認識されなければ事故にあってしまいます。そうならないように携帯電話のライトをつける、反射板をつけるなど認識してもらう工夫しましょう。
基本的には、考えられる準備はしっかりしておいて、あとは現地で状況に応じて楽しみましょうということです。
準備が大事。準備8割。
さて振り返りです。
あくまで一例ですが、ポルトガル巡礼路を歩くための体づくりのため、以下を始めましょう。
巡礼と同じ距離を歩く
体幹を鍛える
荷物を背負って同じ距離を歩く
荷物を背負って同じ距離を数日連続して歩く
Extra. 限界まで歩いてみる。(42.195kmとか)
これであなたも体力と自信がついて巡礼を楽しく進めることなく間違いなし。
準備8割。
今から張りきってまいりましょう。
たどり着いたらそこがスタート。
それでは今日もよい一日を。
それでは今日も良い一日を。
あとおすすめは、なかやまきんに君のきんに君体操。
続けるとそこそこ体幹が鍛えられます。