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超リッチな日本酒の世界

「日本酒を、もっと身近に」という理念をかかげながら活動している日本酒メディア・コミュニティ『酒小町』。今回は「月下独酌」を読む詩仙、李白についてご紹介していきます。 

このマガジンでは、日本酒の豆知識をわかりやすく、ちょっと飲んでみたくなるようなコラムを書いています。

日本酒が好きという人はもちろん、日本酒がはじめてな方、好きで飲んでいるけど専門用語まではちょっと…という方、これから日本酒を勉強してみたい!という方、ぜひお酒を片手に読んでいただけると嬉しいです。

ただ飲むだけでもお酒は美味しいですが、少し知識をいれるだけで普段飲む日本酒が更に美味しく、楽しくなりますよ! 

突然ですが、みなさんが普段飲んでいる日本酒はどれくらいの価格帯のものでしょうか?

お店で提供される一杯あたりの価格だと、大体500−1000円あたりのところが多いですよね。

もちろん、時と場合、その人の価値観によっては「もっと安くないと選ばない」「もっと高くてもOK」と分かれていくでしょう。
自分で瓶で買う方は、四合瓶であればおおよそ1000−2000円くらいの価格帯のものを手に取ることが多いのではないでしょうか。 (一升瓶の値段は四号瓶の約2倍になりますね)

では、 これまでに飲んだ一番高い日本酒って、どれくらいの値段でしたか?
ワイン、ウイスキーでは、それこそ一本数万円、数十万円、中には数百万円のものもちらほらあります。

日本で生活しているとあまり気づかないかもしれませんが、日本における日本酒は非常にリーズナブルなお酒です。

しかしその中でも高級な日本酒も存在します。
今回は市販されている高級な日本酒の一部をご紹介します!

超リッチな日本酒とは??

▼山口県
TAKANOME(鷹ノ目)
毎週水曜日の21時からの限定販売という形式での販売をしているものの、毎回即完売が続いています。 そのレアリティの高さゆえ、なかなかお目にかかる機会は少ないかもしれません。

▼三重県
而今 特等雄町 純米大吟醸 
黒バックのラベルが目を引くこちら。 而今そのものが、人気ゆえにいまは飲む機会が限られる銘柄の一つですが、その中でもこちらはトップレベルの高級品です。

▼山口県
獺祭 磨き その先へ
「三割九分」、「二割三分」という精米歩合を表す言葉がそのまま商品名になっている獺祭。 その先へ、とは、文字通り、定番ラインナップの二割三分のさらにその先を目指したものです。 日本酒の話題で「その先へ」という言葉を言えば、それだけで無条件にこの商品を思い浮かべる方が大多数でしょう。

▼静岡県 磯自慢 
・La Isojiman 純米大吟醸
英語でいう「The」が、フランス語では「La」となります。 最上級のお米と、蔵が持つ技術を惜しみなく使用し、更に一年間専用の冷蔵設備で熟成させるという磯自慢。ボトルデザインも特徴的です。

・SAKE HUNDREDシリーズ 
SAKE HUNDREDはオリジナルの日本酒を作るメーカーで、お酒のコンセプトごとに醸造する酒造が異なります。 ブランドによって価格は上下しますが、一番リーズナブルなお値段でも1万円越え。 3−4万円台の商品が並び、MAXはこのお値段です。一気に桁が変わります

商品ができるまでの全体のストーリーやデザイン、そして味わいは日本酒での新たな世界を切り開くそのラグジュアリーさは、今後注目です。

▼山形県
 楯野川 光明 純米大吟醸 
「精米歩合1%」。 それがこちらのお酒のキラーワードです。
発売当初はどの蔵元も実現できなかった技術であり、日本酒業界に衝撃が走ったものでした。 楯野川は全量純米大吟醸造りであり、全体的に高級感がある中で、さらなる高みと存在感があるのがこの光明です。

▼宮城県 
零響(れいきょう) -Absolute 0-
「精米歩合0%台」 それがこちらのお酒のキラーワードです。
零響には日本酒に適した酒米の1つである「蔵の華」が使用されています。

余談:精米歩合0%とは?

精米歩合の表示については、 使用した白米の精米歩合を1%未満の端数を切り捨てた数値**(精米歩合が1%未満のものにあっては「1%未満」の文字)
**により表示するもの と定められています。

しかし、【0%】という表示は、お米を削りすぎて消滅したとか、もはやお米を使っていないとか、そういうわけではありません。 このお酒においての精米歩合は0.85%。つまり、お米全体の99.15%を削っているということです。

日本酒において、「お米をたくさん削る」、という行為は、わかりやすく値段に影響します。 理由は、お米を削ることには原材料費・技術料・人件費・所要時間が直結するため。 一定量お酒を作るためには必要な原材料の量を確保が必要な一方、原材料そのものを削ることで使える量が少なくなってしまうので、たくさん削ればその分たくさんの原料が必要になります。

また、お米を削るにはその分技術も必要で、同時に人手も時間もかかります。 初めはたくさん削れても、お米が小さくなればなるほど削れにくくなっていきます。 

強引に削ろうとして無理な力が加わるとお米が割れてしまって使い物にならなくなってしまいますし、削り続けると摩擦で熱が発生します。これもお米が割れる要因の一つです。

そのほか、上記で紹介したお酒には、そのお酒ができるまでのストーリー性への付加価値、お酒の液体以外の瓶・ラベルなどコストやデザイン、装飾が値段に反映されていると言えますね!


いかがだったでしょうか、超リッチな日本酒の世界。
 
ちょっと背伸びして買ってみたとか、どこかでいただく機会があったら、そのご縁はぜひ大切にしてくださいね!
それでは、今回はここまで!

日本酒コラム『ゆるゆる日本酒教室』


日本酒コミュニティ「酒小町」

20代から30代の「お酒の場と、交流が好き」な人たちが集まる日本酒コミュニティ『酒小町』。「日本酒好きのあそび場」をコンセプトに、年齢も職業もバラバラの個性豊かなメンバーが乾杯するだけでなく、自分たちであそびを企画したり、日本酒について学んだり......誰もがホッと一息ついて自分らしくたのしめるようなサードプレイスをつくっています。


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コミュニティ内にはこのnoteのように、講義の形でない日本酒の知識を唎酒師さんがゆるゆる共有してくれるコラムがあります。美味しく、楽しくをメインにしていますが、こんな風に日本酒の知識を身につけながら飲むお酒もまた格別ですよね。

今回コラムを書いてくれた社会福祉士×日本酒学講師のダイゴさんのnoteはここから読めます。日本酒以外の話題も含め、優しくてわかりやすい文章が特徴です。

酒小町制作メンバー

執筆:ダイゴ|社会福祉士×唎酒師・日本酒学講師=Sake Social Worker(note
ディレクション:関谷サイコ(Xnote
企画:卯月りん(XInstagramnote

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