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世界を魅了する女性の醸し方 7杯目~SAKE DIPLOMA2次試験攻略法~

sake diva ゆきこです。

SAKE DIPLOMA1次試験合格、おめでとうございます!!!

(今これを見てるっていうことは、そういうことですよね?笑)

これまで、SAKE DPLOMAの攻略法として、1次試験までの勉強の仕方をご紹介しました。(1次試験の攻略法はコチラ

今回は、SAKE DIPLOMA2次試験の攻略法をご紹介します。

私は2019年の2月に唎酒師の試験を受けて、初めて「テイスティング」というものを経験しました。

その半年後にSAKE DIPLOMAの1次試験、2次試験に合格しました。

でも当時はずーっと1人で勉強していたので、情報も限られてる、何したらいいか分からない、2次試験の形式ってどんなん?…そんな状況下で気づいたら試験まで2週間切っているしどうしよう、オロオロ...

そんな時に、銀座のいまでやさんの角打ちで2次試験のテイスティング対策を行っているということで、1週間くらいほぼ毎日通って、テイスティングセットを制覇しました。

正直、私がテイスティング対策のためにしたことはいまでやさんに通うことだけだったかも?笑

そんな感じでしたが、どうにか無事に合格した私が振り返って、2次試験対策とコツをひと通り書き記したいと思います。

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〇SAKE DIPLOMA 2次試験 内容

SAKE DIPLOMA2次試験の内容は以下の通りです。

1.テイスティング

2.(ティスティングに関する)設問

3.論述問題

大きく分けるとこの3つになります。

設問内容の詳細と対策をご紹介します。

1.テイスティング

(2019年度は)4種類の日本酒をテイスティング、評価しました。

☑外観(清澄度、濃淡、色調)

☑香り(第一印象、特徴)

☑味わい(第一印象、甘味、酸味、苦味、バランス、余韻)

☑特定名称

配布される「テイスティング用語選択用紙」から、各セクションごとに振り分けられた用語・選択肢を拾っていきます。

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(右上の乱雑なメモが、試験当日のリアルさを感じさせます。笑)

・「外観」や 「味わい」に関して

とにかくたくさんの日本酒をテイスティングするに限ります。

慣れるまでは日本酒仲間やDIPLOMAを受ける友達に付き合ってもらいましょう。日本酒に詳しい飲食店の店員さんにアドバイスをもらいながらもいいかもしれません。

「酸味の『なめらか』ってこんな感じかぁ」とか「バランスのスムースってどんな感じ?」とか、とにかくいろんな日本酒を考えながらテイスティングしてください。

これはとにかく数をこなすこと。

(私も去年の今頃は暇があれば立ち飲みや角打ちばかり行っていました…笑)

・「特定名称」に関して

「アルコール添加の有無」が最も重要な点になります。

香りを選択するために、特定名称を完璧に回答できることも大切ですが、あくまでも「アルコール添加の有無を把握してればOK!」というスタンスで採点されるようです。

つまり、大切なことは、

「純米」か、それ以外か…

そう。

「純米」か、アル添されている(大吟醸、吟醸、本醸造酒)か、が分かればOKなのです。

(小声ですが、日本酒が4種類出されるうち、アル添されているお酒が1種類の場合(設問より)全て「特別純米酒」と回答すれば4分の3は正解になる、という裏技が、以前Twitterに書かれていましたよ…)

・最も分量が多い「香り」

そして、おそらく最も苦戦するのが「香り」ではないかと思います。

香りの「特徴」は、52個の選択肢から、即座に判断して複数の選択肢をピックアップしなければなりません。

私も初めて体験した時は圧倒されてしまいました。

テイスティングの正確さの他に、「時間との闘い」があるからです。

でもこれも「慣れ」がとても大切です。

私が「香りの特徴」を試験用に拾えるようになるまでの方法をご紹介します。

※あくまでも、これは「私のやり方」「2次試験に合格するための方法」ということだけご了承いただき、ご参考にしていただければと思います。

〇テイスティング試験での手順

最初に、手順を一通りご紹介します。

①まずは下準備。テキストを元に特定名称別の「香り」を覚える。

②お酒の特定名称を判断する。

③覚えた「香り」を元に、微調整しながら解答欄を埋める。

この手順で回答用紙を埋めていきます。

①テイスティングに入る前の下準備~各特定名称ごとに、「拾える香り」を大まかにまとめ、覚える。~

特定名称ごとに「拾える香り」を覚えます。

DIPLOMAのテキストを見ると、香りは大きく分けて、

・果物・花・葉・枯葉・木・根菜・キノコ・スパイス・ナッツ・米・乳製品・土・ミネラル・ロースト香・その他・劣化臭

という系統に分けられます。

特定名称ごとに、「何系の香りを保有しているか」と「その系統に属する素材」をテキストを元に覚えます。

例)

純米大吟醸なら…

・果物系(リンゴ・バナナ・桃・などの吟醸香など)

・葉系(青竹、セルフィーユなど)

・米系(上新粉、白玉粉・白玉団子など)

純米酒なら…

・米系(蒸米、炊いた米、餅など)

・乳系(チーズ、生クリーム、ヨーグルト(酸)など)

熟成酒なら…

・枯葉系(紅茶、プーアル茶、月桂樹の葉など)

・スパイス・ナッツ系(シナモン・ナツメグ・胡椒・カシューナッツ・ピーナッツなど)

など。

特定名称別に定番となる香りの系統と素材の詳細をあらかじめ頭に入れておきます。

これがテイスティングを始める際の下準備になります。

②テイスティングしたらまずは特定名称を判断する

日本酒をテイスティングしたらまず、そのお酒の特定名称を考えましょう。

日本酒のテイスティングは4種類出ます。

4種類とも2~3口、テイスティングしたらまずは特定名称だけを判断し、メモします。(第一印象がとても大切なので、考え過ぎずサクサクいきましょう!)

特定名称を判断するトレーニングも、外観や味わいに関するトレーニングと同じです。とにかく色んな日本酒を飲んでトレーニングしてください。

香り、味わい、後味のアルコール感など。自分にしかわからない感覚で構わないので「純米酒はこんな感じ」「吟醸酒はこんな感じ」「本醸造はこんな感じ」と、特徴を捉え、ブラインドで判断できるようになるまでトレーニングをしてください。

③判断した特定名称に、覚えた香りを当てはめていく

4種類全てのお酒の特定名称を判断し終えたら、最初に覚えた各特定名称酒ごとの香りに当てはめながら、選択肢を選んでいきます。

もしかしたら実際に感じる香りを細かく拾っていくと、「自分が判断した特定名称が間違っている」「自分が覚えてきた香りの特徴と少しズレがある」と感じることがあるかもしれません。

自分が判断した特定名称覚えた香り実際に感じる香りを確認しながら微調整していきます。

またこの時、テイスティング用語の選択肢をたくさん選択しすぎると減点の対象とになります。

なので、選択肢をマークする時は「少なすぎず多すぎず」が一番のポイントです。

私は、各系統2~3種類拾ってマークをしました。

たとえば…

〇純米酒の米系・乳系の香りを拾うなら

米系から、「炊いた米」「つきたての餅」の2つを。

乳系から、「生クリーム」「サワークリーム」「発酵バター」の3つを。

〇純米大吟醸の果物系・葉系・米系の香りを拾うなら

果物系から、「りんご」「桃」の2つを。

葉系から、「青竹」「新緑」の2つを。

米系から、「上新粉」「白玉団子」の2つを。

と、こんな感じです。

もちろん、各系統から選ぶ選択肢は、実際に感じる香りに近いものを選んでください!

同じ果物系でも「リンゴ」と「桃」は似た要素がありますが、「りんご」と「バナナ」は全く違いますよね。

同じ米系でも、「炊いた米」と「上新粉」は違います。

ちなみに、お恥ずかしながら、私はこの違いを酒匠の講座で初めて知ったことなのですが…笑

「『炊いた米』『つきたての餅』と、『上新粉』『白玉団子』って何が違うの?」って思いませんか?

私は2次試験の対策をしている時は全く分からず。分からないまま試験を受けていました。笑

「上新粉」「白玉団子」は、「炊いた米」「つきたての餅」と比べると、「上品な米の香り」に分類されるようです。同じ「純米」でも、旨味や酸が濃い純米酒や特別純米酒と、純米大吟醸では香りが全くことなりますよね。

「純米」なのだから、米系の香りはする。だけど、純米大吟醸の米の香りは上品な程度の香りだから「炊いた米」「つきたての餅」ではなく、「上新粉」「白玉団子」という風に表現されるようです。

ちなみに、私は当時、「メロン」の香りも分かりませんでした。笑

色々リサーチした結果、「『リンゴとバナナの間の香り』が『メロン』と表現されているようだ。」という個人的な結論に至りました。

「リンゴっぽいけど、ちょっともっさり(もったり?)するな…これがメロンか!」という感じでしたね。

こんなゆる~い感じでも合格するので安心してください。笑

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これは私個人の見解ですが、SAKE DIPLOMAの2次試験は、「大まかさと細かさ」の使い分けがすごく重要になってくるのではないかと思います。

テイスティングの採点基準って、どの程度かよくわからないけれど、ある程度の基準はどこかしらにあるはず!(じゃないと試験になりませんから)

DIPLOMAの1次試験もそうでしたが、あくまでも、「テキストがベース。テキストは超重要!」となるのはテイスティング試験でも変わらないと思います。


というわけで、私が「最初に特定名称を判断してから、各特定名称ごとに覚えたものを当てはめていく」という手順んで進めていく理由は2つです。

①時間内に全て回答用紙を埋めるため。

②テキストに書かれていることを元に「点数」を獲りに行くため。

全く「無」の状態から1つ1つ回答していこうとしたら、確実に時間は足りません。

また、合格するためには確実に点数を取らなければなりません。

点数を取る基準は必ずテキストに記されているはずです。なので、テキストに書かれている特定名称別の香りの特色を必ず頭に入れて、それをベースにテイスティングを進めていきましょう。

2.設問

テイスティングしたお酒に関する設問です。

〇日本酒の設問例

・山廃酛のお酒はどれか? 

・山田錦を使ったお酒は?

・五百万石を使ったお酒は?

・セルレニン耐性酵母を使ったお酒は?

・アルコール添加されている日本酒は?

☑ここで注目したいところは、「アル添しているお酒は?」という所です!

「アル添しているお酒はどれか?」という設問があるということは、出題された4種類のうち、1種類がアル添酒、残りの3種類はアル添されていないお酒、ということです。それもまた、初めのテイスティング時に特定名称を判断するヒントになりますね。

私的には「山田錦を使ったお酒は?」という設問は全く分からなかったので捨て問題でしたね…。今でも分かる気がしません…笑

〇焼酎の質問例

・原料は?(何焼酎?) ・常圧蒸留か減圧蒸留か?

2019年はこれくらいしか聞かれなかったかと…。

日本酒好きな人は焼酎が苦手なことが多い!

というわけで、焼酎のポイントは以下の通りです。

〇本格焼酎のポイント

焼酎のテイスティングで必須な項目は2つ。

〇テイスティングして何焼酎なのか分かるようにしておく。(芋・麦・米・黒糖・泡盛)

〇常圧蒸留か?減圧蒸留か?
(一般的には、香味がしっかりしているものは常圧蒸留、(唎酒師で言うなら爽酒のような)香味がスッキリしているものが減圧蒸留です。)

これにプラスして、アルコール度数もチェックしておいた方が良いかと思われます。

ここは必ず取れるようにしておけば、とりあえず大丈夫です!(少なくとも2019年までは大丈夫でした!笑)

☞トレーニング用焼酎のおすすめ

テイスティングのトレーニングをする時に最も大切なのは、「簡単に手に入るお酒でトレーニングをすること」です。

「特定の酒屋さんに行かないと買えないお酒」なるべく、コンビニやスーパーで手に入るお酒、並んでいるお酒をチョイスしてトレーニングしましょう。

焼酎なら、

黒霧島、中々、富乃宝山、海(芋)

いいちこ、中々、二階堂、吉四六、兼八(麦)

しろ、豊永蔵(米) れんと(黒糖)

あたりがよいかと思います。

米焼酎の豊永蔵は酒屋さんでしか購入できないかもしれません。でも、豊永蔵の米焼酎は1番ベーシックな米焼酎の味わいが分かるんじゃないかなぁと思います。

私はトレーニング用では「しろ」を使用していましたが、焼酎を飲みなれていない人には米焼酎の特徴を捉えずらいかなと思います。

焼酎ラバーに人気の米焼酎「鳥飼」は特別華やかな米焼酎なので、SAKE DIPLOMAの試験対策には向いていないかなと思います。

そして麦焼酎に関して注意点が1つ。

たまにテイスティングの焼酎の写真を上げている方の中に、黄色がかった麦焼酎をテイスティングされている方がいらっしゃいます。

黄色がかった焼酎は樽熟成されているものです。本来の焼酎の味わいよりも、樽熟された香りが強くなっているので、試験対策には向かないので注意しましょう。(樽熟成された焼酎が試験に出ることはおそらくないかと…。バニラのような香りがウイスキーみたいで美味しいんですけどねぇ~♪笑)

3.論述問題

ここまでのマーク式とは異なり、自分の言葉で回答しなければならない論述問題。

1年目(2017)、2年目(2018)は設問が1つ、字数無制限だったのに対し、昨年(2020)は字数制限ありの、設問は2つになりました。

ちなみに、昨年の問題は、

「1.酒米・美山錦について200字以内で説明しなさい」

「2.村米制度について200字以内で説明しなさい」

というものでした。

この論述問題、実は私は特別な対策をしませんでした…。

問題が予想できなさ過ぎて、独学では全く見当がつかなかったからです。

(なので、論述対策について聞かれるのが一番困ります…。笑)

やったことといったら、1次試験と同じくテキストを読み込むことです。

ひとつひとつの用語を、どんな形でも良いので説明できるように…

と言うと少しハードルが上がりますが、意味が分からない用語を無いようにしていけば、何かしら書けるのではないかと思います。

〇まとめ。試験までにやること。

・テイスティングの下準備。

特定名称酒ごとに拾える香りを頭に入れておくこと!

・トレーニング必須のテイスティングテーマはこれ!

☑純米酒 or アルコール添加有り(大吟醸・吟醸・本醸造)←1番大事!!

☑速醸酛 or 生酛系 (生酛・山廃酛)

☑生酛 or 山廃酛(試験にはでなさそうだけど…)

できれば…

☑純米酒・特別純米酒 or 純米大吟醸・純米吟醸

☑大吟醸 or 吟醸 or 本醸造

こんなテーマをもとにテイスティングトレーニングして、判断できるようになれば十分なのではないかと思います。

・テイスティングシートに慣れることが最重要!

もうすでに、酒屋さんの角打ちや立ち飲み屋さんでテイスティングシートをもとに対策されている方がたくさん見受けられます。

私が角打ちでテイスティングシートを用いて対策して良かったと思う点は、とにかく「形式に慣れた」ということ。そしてその「慣れ」が試験の合否に関わってくるのではないかと思っています。

実はね、私、試験当日、腕時計を忘れるという失態を犯したのです…。

でも、テイスティングシートに慣れていたおかげで、さくさく回答を埋めることができたし、時間の配分が体内に沁みついていたので、慣れない設問もゆっくりじっくり考えることができました。

試験の当日は緊張するので、余裕がなくなります。

時計を持っていても、焦ります。

でもテイスティングシートに慣れているだけ相当、気持ちに余裕ができます。

だからもう、散々テイスティングシートで練習している人は、それだけでかなり合格に近いと思います。

模範解答と違っていても、それに一喜一憂する必要はないかなと、経験者は思います。

もう十分テイスティングシートに慣れたのなら、そこに注力するのは控えて、論述対策のためにテキストを読み込んだ方が良いかと思います。

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・論述対策はテキストの読み込みに限る!

論述問題、「全く分からない、書けない」状態で、あの空白の時間はただただ辛い!笑

実は私、一番嫌いだった「村米制度」を最後にテキストで確認し忘れていて。設問を読んだ瞬間に、静かにペンを置いたんです。笑

はい、一度はあきらめました、かんぜんに。笑

ただ、何もしない時間が長すぎて、退屈過ぎて、記憶の奥底にある「村米制度」のわずかな記憶をどうにか振り絞って、無駄に句読点で文字数稼いで書き上げました。笑

諦めないでよかった!!!笑

なので、テイスティングばかりに気を取られるのではなく、しっかり最後までテキストを大事にした方がよいかと思います。


なんだか、えらそうなこと言ってるようだけど、振り返ってみると、「私、大したことしてないな...」って思います、すみません。笑

ここ最近、SNSで見かけるとみなさん、本当に熱心にお勉強されているので、たぶんみんな合格するんじゃないかなって思ってます。笑

私はいつも、「情報を制する者が試験を制する!」と思っているので、ただやみくもにテイスティング対策するのではなく、「確実に合格するための勉強法や、問題の進め方」を知って、対策するべきだと思っています。


合格に向けて熱心にお勉強されている方のお役に少しでも立てますように。


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