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塾講師の本棚

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国語を指導している塾講師が趣味で読んでいる本で受験生や保護者の役に立つところがあれば記事にしています。
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#読書

本棚紹介:宇根豊『日本人にとって自然とはなにか 』(ちくまプリマー新書)

『日本人にとって自然とはなにか』(ちくまプリマー新書)は、自然と人間の関わりについて日本人の視点から考察した本です。日本人がどのように自然を見つめ、どのようにそれと共生してきたかを探ることで、現代社会で失われつつある「自然との共存」の重要性を再認識することができます。この書籍は、特に中学生や高校生にもわかりやすいように、平易な言葉で書かれており、受験勉強の合間に深い思索を得る良い機会となるでしょう。 概要 この本では、主に日本の文化と自然との結びつきについて取り上げていま

本棚紹介:荻原浩『海の見える理髪店』

『海の見える理髪店』は、荻原浩による短編集で、表題作を含めた6つの短編から成り立っています。どの作品も人生の哀歓や人々のつながりをテーマにしており、丁寧で美しい描写が特徴です。表題作「海の見える理髪店」では、海辺の町にある理髪店を舞台に、過去を思い返す理髪師と一人の男性の交流が描かれます。物語を通じて、人の思いやりや優しさ、そして生きることの意味が静かに語られていきます。他の短編も、家族や友情、死別など、人生における普遍的なテーマを扱い、それぞれが独自の感動を与える作品です。