#40 京都府について
今回の問題
生産地・京都府について述べよ。
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200字回答
京都は長年にわたり日本の中心地であり、最大の酒消費地であった。現在も日本酒生産量は全国2位を誇る。平安時代には宮中に造酒司が設けられ、朝廷の酒を醸造した。室町時代には、柳屋をはじめ洛中・洛外に350軒の造り酒屋があった。松尾大社は日本第一酒造神として信仰を集めている。酒米・祝や京都酵母など、府独自の開発も行っている。伏見の酒は軟水で口当たりがよく、「女酒」と呼ばれる。酒米は移入依存タイプ。(196字)
回答の要素
概要
京都は歴史的に長い期間、全国最大の酒消費地であり、その周辺部で酒造りが盛んだった。
現在も日本酒生産量は全国2位を誇る。
平安時代(9世紀)には、「造酒司」という朝廷の酒造を司る役目が設けられ、「延喜式」に詳細な醸造方法が残る。
室町時代(15世紀)には、柳屋など洛中・洛外合わせて350軒の造り酒屋があった。
室町時代後期より、京都最古の神社・松尾大社が「日本第一酒造神」として信仰を集める。
明治以降、醸造技術と流通の革新により、伏見の酒は飛躍的に生産量を伸ばした。
酒質について
軟水の仕込み水が多く、口当たりがよく柔らかい酒質が特徴。
灘の辛口「男酒」と対比し、「女酒」とも呼ばれる。
酒米や酵母について
独自の酵母として京都酵母の開発を行っている。
府開発の酒米は祝。酒米は移入依存タイプ。
回答の構成
・日本の中心地、最大の酒消費地、日本酒生産量2位
・平安時代:造酒司
・室町時代:柳屋、洛中・洛外350軒
・松尾大社:日本第一酒造神
・京都酵母、祝
・伏見は軟水で口当たり良い「女酒」
・移入依存タイプ
回答の補足
奈良時代(8世紀)、奈良の平城宮に造酒司が設けられた。それが平安時代初期(9世紀)、平安京に都が移るのに伴って、造酒司も平安京に移された。
京都酵母は現在まで5つ開発されてきている。それぞれ特徴が異なり、多彩な味わいを出せるラインナップになっている。
京都の酒蔵を一通り飲み比べるなら、伏見の「伏水酒蔵小路」や烏丸の「京都酒蔵館」が良い。伏見のお酒を色々飲むなら、「吟醸酒房油長」。
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参考文献
J.S.A SAKE DIPLOMA 教本(Third Edition)p. 134,135
廣岡 青央, 清野 珠美, 京都酵母による日本酒新製品開発, 化学と生物, 2021, 59 巻, 7 号, p. 354-359
※ 引用時に出典URLを明記したものは省きました。
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