【読書記録】問うとはどういうことか

問うとはどういうことか

著者 梶谷真司
出版 大和書房


「リンゴは地面に落ちるのに、なぜ月は落ちてこないのか?」
当たり前に、『問い』を立てることで、万有引力が発見され物理学が誕生しました。

『問い』は特別な天才だけの話しではなくて
誰にでもできること‥だけど慣れが必要。

この本は、『問い』の意義や方法。具体的なワードやトレーニング方法など、『問い』の教科書的な本です。

『問い』は人が心を成長させるうえで大事な作業です。
人格形成、精神発達ともに自分と他者、こうしたい、こうあるべきとの狭間で『問い』を繰り返して成熟していきます。

しかし、問う作業はとても面倒くさい。著者は、問うことが敬遠されている理由をこう述べています。
・問いは基本歓迎されない
・問うのはしばしば攻撃的(不満や講義的な問いは特に)
・問いは誰かから与えられるものと思いがち(問いと聞いて想像するのは学校の試験的なもの)
・問うのはかなり面倒くさい(問う=考える。対象が自分でも他者でも面倒くさい)
・問うのは怖い(こんなことも知らないのかと恥をかく場合がある。)

ネットで調べたら答えはでるし、口コミなど大勢の人が良いとしているなら失敗は無いだろうと。

じゃあ、どうして『問う』のか?
・新しいことを知るため
・自分に合ったよりよい選択のために
・自分とは異なる価値観を得る(意識的に努力しないと出会えない)
・正しいことを知るため(みんながそうだと言っていても、正しいとは限らない)
・より深い理解のため
・考えをより深めるための問い
・未来、過去、他者の気持ちを想像できる
・「もしも○○なら?」と視点を変えて問う。

問うことの最大の意義は、『自由になること』
当たり前とされている常識、偏見、苦しみ、無知から、自由になることができるのが『問い』

問い=自由
これはクリティカルでした。
身体の自由は、動けば良い。
心の自由は、問えば良い。

たいへん勉強になりました。ありがとうございます。
なおこちらのレビューは私個人の感想なので、より知りたい方は本を読んでみて下さい。

【この本から学べるポイント(noteのみ公開)】

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1,376字
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