『真実はひとつ。そして正義が勝つ。』そんな当たり前の社会を目指して。
テレビ局としての勇気ある決断が下った。テレビ東京が4月からの放送を予定していた妖精ちぃたん☆の放送見送りを決定し、ホームページ上で発表した。
この決定には、実は深い理由があった。一連の騒動をずっと追い続けて来たからこそ、分かる真実がある。
今日はその部分をしっかりとお伝えしたい。
🔷この決定に至る経緯
初めてこの記事をご覧になる方は、この記事からスタートして頂きたい。
そしてこれを踏まえた上で、今出来ることを伝えて来た。
結果として放送見送りになった。そして、この件に関して、ずっと取材に真摯に答え続けてくれていた、フレーベル館キンダーテレビの担当を今日も取材した。
名前は、敢えて明かさない。担当の方の希望だから。
フレーベル館には、昨日夕方テレビ東京側から放送見送りの連絡があった。
まずこのアニメ化をするに辺り、妖精ちぃたん☆の原作(一次著作物)が何なのかすら、今、分からない状況。しんじょう君の二次著作物であれば、アニメ化をするためには、須崎市の許可が必要。
そして、着ぐるみちぃたん☆の二次著作物とアニメ化しようとしても、ちぃたん☆は、しんじょう君に酷似しているとして、商標登録を拒絶されている。
商標登録については、こちら。
こんな状況でアニメの放送が出来るはずがないというテレビ局としての判断だ。
なお商標登録の拒絶理由通知書が発せられたのが、平成30年8月20日。それまでは、曖昧な判断で進んでいたことになる。
その判断が下った後、クリーブラッツ社がそれに対する意見申し立てを行っているが、その結果は経済産業省への取材によると、まだ出ていない。
そんな曖昧な中で、ことが進んで来たが、須崎市側の市長会見、そして世間の皆さんの声を勘案して、局としての最終判断を下したのではないかとこれもフレーベル館担当者。
一般的にテレビ局には、番組を企画する役割とそれを放送する二つの役割が存在する。今回は、後者を優先したのだろうという見解だ。
そして、肝心な今後の行方だが、妖精ちぃたん☆のアニメを放送するためには、3つの条件が必要だという説明をテレビ東京側から受けた。
①市側とクリーブラッツ社と同じテーブルについてしっかりと話し合うこと。
②和解し、和解内容を文書にすること。
③和解したということを、須崎市側から発表すること。
この条件を、クリアーしなければ、テレビ東京で妖精ちぃたん☆が放送されることは無い。フレーベル館も一貫してこの要求をテレビ東京側に伝えていた。
ここで、非常に重要なのが「須崎市側から発表すること」という条件。今、言った言わないの争いになっているが、テレビ東京、そして番組スポンサーのフレーベル館が、市側、そしてクリーブラッツ社のどちらの主張を信じているか?
真実は、ひとつだ。
🔶続いて権利関係について
経済産業省と特許庁を取材して、非常に分かりやすい例を教えてくれた。
このぬいぐるみは、シュエッティーベア。もちろん商標登録されている。
そして、これに似ている下のぬいぐるみ。
これが不正競争防止法2条1項3号(形態模倣)にあたると地裁で判決が下った。
このぬいぐるみの販売停止が認められた。
裁判の詳しい内容は「シュエティベア地裁」で検索すると出て来る。
完全に法律違反だと裁判所が認めた。ちぃたん☆もこの形態模倣だと須崎市は主張している。
日本は判例を元に、裁判の判決が下される。同じような形態模倣に引っ掛かる判例がいくつもある。
経済産業省担当者は、ちぃたん☆がしんじょう君の形態模倣に当たるという須崎市側の主張が認められる可能性は、ニュースを見る限りにおいては、充分にあり得ると答えた。
🔶海外での商標登録に関して
これは特許庁に取材した。商標登録は、出願、審査、審査結果通知(○か✖かの判断。)
これを経て、○であれば、お金を払って登録となる。
海外で既に登録されているものに関しては、理由を添えて登録取り消しを求めることが出来る。
ただし、国ごとに手続きが必要になる。須崎市は、粛々と進めていく必要がある。
🔶放送見送りの大きな要因
なぜ発表から14日間で放送見送りになったか?
ずっと取材して来たから、ハッキリと言える。
その一番の理由は、恐らく、ファンの皆さんの真剣な訴えだ。フレーベル館には、2月1日のアニメ化以降、意見、要望が数十件届いている。
それを全てテレビ東京に伝えた。実は、その声には、連絡先、氏名が書かれていたものがほとんどだった。
フレーベル館は、実際の連絡先、氏名は個人情報に当たるので、テレビ東京には伝えていない。
しかし、その意見が、匿名か、連絡先有りかを詳細に伝えた。フレーベル館が、ファンの皆さんの真剣な想いを感じ取ったから。
ファンの皆さんの想いが通じた。
フレーベル館のこの真摯な対応に改めて敬意を表したい。
テレビ東京もギリギリの決断だったと思う。途中の過程には、色々とあったが、勇気ある判断は、見事だ。
次に真摯的な行動を示す必要があるのは、1社のみ。
市側は、活動停止に応じなければ、訴訟に持ち込むことになるだろう。そうなると係争中のキャラクターということにちぃたん☆がなる。
係争中のキャラクターを使う企業は、なかなか無いとこれもフレーベル館の担当者の見解だ。
この取材を通して、真実はひとつ。そして、正義は勝つということを改めて実感した。そのためには、決して諦めないことが大事だ。
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