『騒動に負けずに頑張れしんじょう君。』今、話題の須崎市を取材して。
突如出て来た騒動。正直びっくりした。
キャラクターファンの皆さんと、そうでは無い方との認識の違いが、こういった騒動が起きた要因のひとつだと思う。
ゆるキャラグランプリでは、出場枠に関して、ちぃたん☆は、自治体枠ではなく、企業枠から出場すべきでは⁉という意見もあった。
しんじょう君は、須崎市のキャラクター。
ちぃたん☆は、芸能事務所所属のプロキャラクター。
まずこの区分けの認識を持つことで、ちぃたん☆の日常も「まあしょうがないかぁ。あれも演出の一部だろうしなぁ。売れるために、必死なんだろなぁ。」って思えるようになるはず。
きっと。
今回は、しんじょう君にスポットを当てる。
高知県須崎市元気創造課の皆さんに全面協力頂いた。
須崎市は過疎化が進む小さな市。
人口22,079人。(平成30年11月末現在)
どうやって町おこしをするか?
須崎市が、必死に考えた結果が、、、
「マスコットキャラクターを使った情報発信なら、小さなチームでも出来る。」
【小さなチームでも出来る。】
良い響きだ。
今、特に地方で、急激な人口減少が進んでいる。
驚くことに、東京近郊の横須賀市でも、同じ状況だ。
このため、各自治体、特に地方の街は、これを何とか食い止めようと必死だ。
そんな中で、2013年4月28日に須崎市マスコットキャラクター「しんじょう君」が誕生した。
ちぃたん☆にそっくりなのは、デザイナーさんが一緒だから。
デビューは、しんじょう君がもちろん先。
ゆるキャラグランプリには、2013年から出場。
2013年は1579キャラが参加した中で14位。
2014年は1699キャラ中、4位。
2015年は1727キャラ中、同じく4位。
そして、2016年には悲願のグランプリを獲得した。
この年の出場キャラクター1421。
しんじょう君は、毎年9月に主催している「ご当地まつりin須崎」というイベントで、友達のキャラクターを毎年約100体招待している。
100体集まるキャラクターイベントは、日本全国でも数える程だ。
また、しんじょう君は他のご当地キャラ主催のイベントに呼ばれて、出張もしている。
他のキャラクター主催のイベントには、昨年は37回呼ばれている。(※物産PR・しんじょう君単独イベント等の出張は除く。あくまで、他の「キャラクター」が主催・運営のイベントに呼ばれて、出張した回数。)
東京都品川区にある大崎駅西口商店会のマスコットキャラクター「大崎一番太郎」とは、よくコラボしている。
同じ四国のキャラクター、うどん脳・ゆずがっぱ・バリィさん・しんじょう君を、ひとまとめにして「シコッキーズ」と呼ばれていたりもする。
そして、アイドル寺嶋由芙さんと交流の深い人気ゆるキャラ総勢10体「ゆるっふぃ~ず」でダンスをしたり、アーティスト、コレサワがリーダーを務める「コレちゃんズ」に参加し、演奏もしている。
しんじょう君は、高い発信力で全国に存在感を放ち、普段のたゆまぬ努力で絶大な人気を博し、県全体のPRに大きく貢献している。
坂本龍馬に続く人材の輩出を願って創設された、
「第32回龍馬賞」も受賞してる。
須崎市へのふるさと納税は、しんじょう君の情報発信効果で大幅に増加し、
2014年度の寄附件数35件、寄附金額200万7000円から、2015年は4万2527件、5億9743万2722円、2016年度は10億円、2017年に11億円、今年度はおよそ13億円になる見通しだ。
14年度の約200万円から5年で、約650倍になった。
しんじょう君のふるさと納税効果は、他の自治体では伝説になっている。
そして、須崎市は2018年に、全国各地の自治体がふるさと納税を活用して行うさまざまな取り組み、寄付金の使い道、またそれによる地域の変化の中から、地域活性化につながる素晴らしい事例を厳選し、表彰する「ふるさとチョイスアワード」大賞に選ばれた。
この受賞にも、しんじょう君がおおいに貢献している。
高知県須崎市の発表テーマは、「しんじょう君とふるさと納税でまちが変わる。」
PR方法がなかった須崎市が、真剣に町の特徴を探し、それを使って懸命に自治体の発展を追い続けた姿勢。
何もなかった所に大きな変化を起こしたことが、高く評価された。
しんじょう君は、高知県関連のイベントには昨年44回出演している。
特に地元須崎市では、交通安全を呼びかける警察署のイベントや、地元商店街でのイベントに参加し、地元民からたいへん喜ばれている。
老若男女、ちびっこ問わず大人気だ。
須崎市は昭和29年10月1日、須崎町を中心に多ノ郷村、浦ノ内村、吾桑村及び上分村の5か町村が合併して市制の施行をした。
須崎市の立地は高知県のほぼ中央に位置し、県都高知市から西に約30キロメートル。
市の西部を流れる清流としても有名な新荘川は、1974年にニホンカワウソの生息が確認された。
その後、1979年に新荘川で確認されたのを最後に、日本で目撃された事例は無い。
風光明媚な横浪半島に昭和49年に完成した「横浪黒潮ライン」からの眺めは秀逸で、南には土佐湾や太平洋を見渡し、 北に目を転じると静かな浦ノ内湾の眺望が楽しめる。
須崎市における人口の推移は、合併当時および昭和30年代の初めには、約35、000人程度だったが、 少子高齢化が進行し人口の減少に歯止めがかからない状況が続いている。
そんな中でも、須崎港は昭和40年に国の重要港湾に指定されており、貿易港として貨物取り扱い量は県内一を維持している。
主な取り扱い貨物はセメントや木材が中心となっている。
港の入り口には石灰石の積出港があり、 仁淀川町の鳥形山からこの積出港まで24kmの距離を専用のベルトコンベアで運び、ここから全国に向かって搬出している。
平成14年の「よさこい高知国体」を契機に、高速道路「高知自動車道」が伊野ICから須崎東ICまで延伸し、 人、物の流れのスピード化が図られた。
リアス式海岸が生み出す絶景と、黒潮が流れ込む豊かな漁場。
県内随一といわれる海産物や、B級グルメの鍋焼きラーメン。
須崎市は自然溢れる、新鮮な海産物も豊富な、ステキな街だ。
須崎市の主要産業である、一次産業の漁業では、沿岸漁業とカンパチ、鯛、ハマチなどの養殖漁業などが盛んに行われている。
また、農業においてはハウス栽培によるミョウガ、キュウリ、ピーマン、シシトウ、花卉(かき)などが主要作物。
特にミョウガ栽培は、全国一の販売額を誇っている。
そして、ファンの皆さんにとっても大事なしんじょう君グッズは、主に「駅前かわらばん まっことまっこと」や
「道の駅 かわうその里すさき」、
そして、オンラインショップでも販売している。
しんじょう君の今後の活動予定は、しんじょう君公式HPで確認することが出来る。
最後に、今回の騒動について。
しんじょう君が観光大使に委嘱したのは、コツメカワウソのちぃたん☆であって、着ぐるみのキャラクターのちぃたん☆ではありません。
SNSなどでよく見かけるゆるキャラの「ちぃたん☆」は須崎市観光大使に任命されたコツメカワウソを、キャラクターにしたものなので、ゆるキャラの「ちぃたん☆」は本質的には須崎市観光大使ではありません。
これが、須崎市の公式コメントだ。
数々のキャラクターを取材して、切に感じること。それは、
『キャラクター毎に、それぞれのストーリーがある。』
ということ。
何か起きると、直ぐにバッシングが起こる日本文化。
しかし、キャラクター達がたどって来た道のりも、また日本独自の文化だ。
現在活躍しているキャラクター達にも、苦難の時があった。
苦難・苦境を乗り越えて、しんじょう君やくまモン、ふなっしーなどのキャラクター達が、日本にもたらした経済効果は、計り知れない。
真っ先に叩くのではなく、その出来事が起きた背景には、何があるのか?
そこに目を向けていくことも、大事だ。
騒動に負けるな!!!キャラクター達。
君たちが残して来た実績は、決して揺るがない。
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