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iGEM体験談(Botchan Lab. Wet)
この記事は、アドベントカレンダー
iGEM・Synthetic biology(合成生物学)・Japan Advent Calendar 2024 - Adventar
6日目の記事です。
はじめに
はじめまして、今年度Botchan Lab.のwetリーダーとして出場した阪田です。wetリーダーとは言いつつもhuman practice(HP), wiki, hardwareなどいろんなことをやってました。
今回は自分自身の体験談と皆さんがBotchan Lab.に聞きずらいであろうことを書いていきます。
特に初参加のチームには是非読んで欲しい内容だと思います。
wiki: Home|BotchanLab - iGEM 2024
Presentation Video: https://video.igem.org/w/ay3hhHMgVecEFQoEBh2KSi
Botchan Lab.とは何なのか。
Botchan Lab.は東京理科大学野田キャンパス(千葉)のiGEMチームとして設立された公認団体で今回が4回目の出場だそうです。iGEMがまだボストンで行われていたころに3年連続で出場していましたが、コロナ禍を経て出場は途絶え、現在は活動の形を変えつつも今年やっとiGEMに再出場できた!という感じです。経験者面してますが以前とiGEMのシステムも大きく変わり、PIも変わり、出場者も卒業しており、紛れもなく初参加という理解でお願いします。
Botchan Lab.以外に「坊ちゃんLab.」という表記を見かけることも多いと思われますが、実は「っ」がないということで学校からお達しがあり次年度以降「っ」が入る予定です。今年度は変更できなかったので、できるだけ「坊ちゃんLab.」を使わずBotchan Lab.で濁していました笑
BotchanLab.-Tokyoが今年度、メダルをもらえなかった理由
一番気になって、聞きずらいことだと思うので真っ先に説明しときます。
簡単にまとめると、「Parts registry」と「wiki」の編集が期限までに間に合いませんでした。
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CotributionがRejectされた理由として、まず内容が薄いこと、そして肝心のparts registory が配列の登録だけして説明がないことだと思っています。ここが充分にかけていればSilverはとれていました。(多分)
そしてもう一つ、Gold criteriaの「Measurement」ですが、僕たちはとんでもないミスを犯しました。wiki freezeの一時間前までMeasrementのページを作ってませんでした。結局直前に作って、resultsページから内容をコピペして載せるよう頼んだのですが、範囲を間違えたようで残念な結果になってしまいました。(feedbackでもぼろくそ書かれてた気がする)
iGEM体験談、反省会
メダルの件は置いといて、(実質)初出場のBotchan Lab.が今年どのようにプロジェクトを進めていったのか書き残したいと思います。(あくまで僕からの視点で語ります)
iGEM出場の決定(2月)~テーマ決め(3月)
期末テストが終わり、まずはテーマ以前に出場するか否かを、次年度主力になるであろうメンバーで話し合いました。去年度出場できなかったこともあり、割とすぐ出場を決めた記憶があります。
一人じゃ無理だけどみんなが協力してくれるなら最後まで走り向けられる的なコメントをして出場を決めた気がします。
そこから春休みに入りましたが、テーマ決めが難航しました。3月のMeetupまでに決まらず4月に入りやっと決定しました。その間iGEMについてのお勉強などもしました。
新歓、プロジェクトの詳細決め、実験計画の作成、HP(4月~6月)
この時点でだいぶ遅れています。しかも実験についてはwetリーダーの僕でさえド素人だったのでたくさん勉強しました。(全然足りてないんですけど)
プロジェクトの詳細については理科大の様々な先生にfeedbackももらいに行きました。時間はかかったものの僕たちの目標であるGold medalをもらうことを第一に内容を詰めれたと思います。
ここで入った1年生たちが後に大活躍してくれて、とても嬉しかったです。
実験開始(7月)
めちゃくちゃ遅れてます。菌株の入手とクローニング方法の決定に丸々一月はとられました。気づいたらコンピも作れてないのに遺伝子組換え実験の承認が下りてました。ちょっと実験進めたらテスト期間に入り、これは夏休み実験しまくるしかないなと考え、夏休みに一日も実験を途絶えさせないために試薬の発注、実験計画を抜かりなく進めました(テストを犠牲に)。バイトも10月まで休みました。
夏休み(8月~9月)
ふたを開けてみると夏休み初日、来たのは1年生一人。悲しかったです。
めげずに声をかけながら毎日朝から晩まで、昼から朝まで頑張りましたね…
奇跡的に体調を崩さず乗り切れました。(丈夫に生んでくれてありがと)
けどMeet upまでにぎりぎりAssayまで進みませんでした。
そんなこんなで九月になるとAssayが進み結果が得られるようになってきました。Kill switchは7回ぐらいAssayやってようやく発表できるくらいのデータが取れ、今までの遅れを取り返せました?(wiki freeze1.5週間前…!)。
~Wiki freeze (10/2)
全体の方針としては9/29に英語に翻訳済みのものを提出し、wiki担当(Hardware兼)に提出という感じでしたが、すべての班が間に合っていません(やばい)。コーデイング担当者たちが自分たちの文章が終わっていない!ということで、各自コーティングもやることに…!
最後の週になって、一晩でコーディングを学び(結構面白かった)、Engineering Success、wetの全ページ、ラボノートの全翻訳(やる必要あったのか?)、Parts registryの編集をやりました。
正直締め切り3日前ぐらいには、「あ、これ終わらないな」と感じていましたがやるだけやりました。
直前になるとみんな参加してくれましたが、今まであまりにも一人で進めてしまっていたがために、たいして手伝わせることができず申し訳なかったです。
そんなこんなでギリ間に合いませんでした…
PV作成、Jamboree
気を取り直してPresentation Videoの作成に取り掛かりました。こっちは何とか締め切りまでに胸を張って他人に見せれるものを作れました。
そしてJamboree、僕は全然英語ができなかったのでスペシャルな1年生に大活躍してもらいました。一年生の通訳のもと、いろんなチームと交流できてとても楽しかったです。ただ、自分の考えを英語で伝え議論できないことに終始くやしさを味わい続けていました。
Jamboree二日目、コロナに罹り死に悶えてました。(診断は帰国後)
翌日気合で直して閉会式出ました。(コロナとは全く思っていなく外出してしまい申し訳ありません。)
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総括
とってもしんどかったけど、とっても充実した一年でした。未練はたくさん残りましたが、ここ数年で一番成長を実感しました。BotchanLab.に関わってくださった方々、一緒に頑張ってくれたチームメンバーに心より感謝申し上げます。皆さんの今後のご健闘を祈っております。