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[Match Review]天皇杯3回戦 ジュビロ磐田 6-0 ヴァンラーレ八戸 ~エベシリオと超ロングシュートと紅~

8/14(水)、天皇杯3回戦が16試合行われ、ジュビロ磐田はヴァンラーレ八戸と対戦し6-0で勝利し、J1としての意地を見せ、4回戦へ進出した。

天皇杯3回戦
ジュビロ磐田 6-0 ヴァンラーレ八戸
得点者:荒木大吾、中山仁斗(3)、アダイウトン(2)
メンバー 選手コメント 監督コメント 公式レポート スタッツ

スターティングメンバー

磐田は湘南戦からCBの新里以外10人を変更。新加入のエベシリオが公式戦初スタメンとなった。フォーメーションはいつも用いている3-1-4-2ではなく、エベシリオをOMFとした4-5-1を採用した。また、鈴木監督が体調不良のため、この試合は小林稔コーチが監督代行となった。

八戸は鳥取戦からのメンバーの変更はなし。現状のベストメンバーで磐田に立ち向かった。

八戸の攻撃

4-5-1と3-6-1の噛み合わせとなると、必然的にマンツーマンにはならない。磐田と八戸の試合でも同様だった。八戸はシャドーの中村と三田の2人が、主に磐田のSBとDFの間にポジションをとっていた。このシャドーが非常にやっかいで、彼らの位置取りによって、中村には宮崎と藤田のどちらがつくのか、三田には新里と小川のどちらかがつくのか、アダイウトンや荒木はどの立ち位置にいればよいのか、という混乱状態を作ることができていた。

現地で試合を見た感じだとこのようなプレーが見られた(映像がないので確認しようがないが...)。八戸のCMFが前線にボールを供給。ボールを落として磐田のCBがつれたら、前線のもう1人がSBとCBの間から上図のピンクのスペースへ裏抜けを行い、CMFがそこにボールを出す、というものだった。人に食いつきやすい磐田の守備と、DFラインが高くて、SB(WB)とCBがかなり空くという磐田の特徴を抑えた良い崩しだったと思う。

磐田はいつも試合に先発や途中交代でなかなか出られない選手たちを出していたため、パスの正確性を欠くなどバタバタしていた。八戸は前半にチャンスを作れていたため、このときにゴールを1つでも決めていれば試合展開も大きく変わっていたと思われる。

八戸には崩しの形が随所に見られた。J3昇格年度でそこそこやれている理由の1つはそれかもしれない。八戸の未来は明るいと思う。

エベシリオについて

湘南戦の後半に出場した新加入のエベシリオ。この試合では先発出場となった。エビ(エベシリオの愛称)は、横浜FCに移籍した中村俊輔の後釜として獲得した10番タイプのプレイヤーである。

今日の試合では勿論トップ下の位置にも居たが、下図のようにDFラインまで下がって組み立てに参加する形が見られた。

これが良いか悪いかは賛否が分かれそう。でも俊輔みたい。

今日のプレーぶりを見る限り、視野は広そう、コーナーキックは正確、サイドチェンジやスルーパスができる、守備はサボらない(アダイウトンは相変わらずサボり気味)、推進力がある、フィジカルの強さと足元の技術を兼ね備えている、ゴール前でも落ち着いているという感じで、非常に魅力的なゲームメイカーだと私は感じた。今のサッカーを続けていくならば、エビは欠かせない存在となるのではないか。

中山仁斗の超ロングシュート

2-0で試合が推移していた58分、衝撃的なシュートが見られた。ハーフウェーラインでボールを持った磐田の中山が、八戸のGK山田の位置を見て、ロングシュートを放つと、山田の手の上を通り、ゴールに吸い込まれた。JFAのYouTubeから動画がそのうち上がると思われるので、ぜひ見てほしい。

2016年のナビスコ杯のHOME甲府戦で決めた松井大輔のドライブシュートの超ロング版と思っていただけたらよいと思う(胸トラはしてなかったかな?誇張しすぎかも?)。

試合の感想

試合は、6-0で磐田がJ1の意地を見せる形となった。リーグ戦でなかなか点が取れていなかった磐田は、相手が下部リーグとはいえ複数点をとれたのは今後につながるのではないか。次のG大阪戦では複数点による勝利を期待したい。

また、前述したとおり、エビには好印象を抱けた。おそらく残りのリーグ戦には戦力になりそう。エビとルキアンのコンビも見てみたい。

余談

ヴァンラーレ八戸のサポーターの皆さんが、台風が来ている中、ヤマハスタジアムに多数来場されました。心より感謝申し上げます。応援が非常に熱のこもったもので、感銘をうけました。特に"紅"は印象に残りました。

ヴァンラーレ! 八戸! オーオ オーオーオー
ヴァンラーレ! 八戸! オー オーオーオー

ヴァンラーレ八戸の今後の活躍を願っています。