エルメスのオレンジについて
この箱の色に、ときめかない人が果たしているのだろうか?というぐらい素敵な、エルメス。
エルメスといえばこのオレンジの箱。
でもどうしてオレンジなのでしょう?オレンジは決してラグジュアリーな色の「王道」ではないと思うのです。
戦前は薄いベージュだったという話もあります。
一歩間違えば、「ポップ」になってしまうオレンジを、この絶妙な配色が落ち着きとときめきの両者を結びつけて、いわば地に足をつけたものにしています。
もしここに、このこげ茶のリボンがなければ、そしてそのリボンに、絶妙なベージュ(純白ではないんですよね)のロゴプリントがなければ、印象は違ったものになったでしょう。
ちょっと見てみましょう。もしもシリーズ。
もしもリボンがグリーンだったら。
オレンジとグリーンも、定番の組み合わせですが、想起させるものは「みかん」ですね。
もしくは、わたしなら「お茶」のパッケージにするかもしれません。
もしもリボンが黒だったら。
コントラストが効きすぎて、非常に強い印象になってしまいます。想起されるものは「巨人軍」ですね。
では、もしもリボンのプリントが純白だったら。
全体調和というよりは、ロゴばかり目立ってしまいます。こう見ると、現在のエルメスの3色の組み合わせは「全体調和」をめざして配色されたことがわかります。
ちなみに箱の色を変えると、ニューヨークのあのブランドですね(笑)Photoshopって面白い。
分析すると、現在使われているエルメスの3色はこちら。
印象は色のボリューム配分で決まります。洋服のコーディネートに参考になります。
あの球団のユニフォームも、せめてもう少しお洒落にできると思いますけどね。