sub-(re)play vol.9「14歳の国」
お客さんを迎えてお芝居をやるのは格別である。
昔はこんな簡単な事に気づかずに芝居をしていたんだなと改めて感じた公演だった。
というのもお客さんからの拍手が不覚にもグッと来てしまったのである。
不覚という表現が正しいのかわからないが…
昨年の配信からお客さんを迎えての芝居は何度かやってきたが、グッときてしまったのはコロナへの慣れだろう。
それまではなんとかやって、なんとか終えて…安堵感でいっぱいだった。
良いことか悪いことか、コロナへの慣れが色んなことを気づかせてくれた。
とまあ、苦しい時代を少しでも前向きに捉えたいという思いが強いのである。
本心はめんどくせえなあというのが、この時代、コロナへの一番強い思いだ。
さて、この辺のことは置いといて。
14歳の国を振り返ってみる。
今回はキャストの変更もあり、また新たな気持ちでやろうと思っていた。
しかしながら、実際は前回の芝居をズルズルと引きずっていた。
前回はなんだこの芝居は難しいなあと思っていたが、今回もなんだこの芝居は難しいなあと思いながらやっていた。
それでも無事に公演を終えられたのは、yhsという強固な劇団力と頼りになる客演陣がいたからであろう。
私はとても助けられたのだ。
具体的にどうこうではなく、技術的なことから、精神的なことから全て助けられていた。
とても感謝している、感謝感激です。
よいメンバーに囲まれながら、役を磨いていくのだが、前回を引きずっている私はすっかり頭でっかちになっていた。
何度か、まわりの3倍くらい演出をつけられた稽古があったと記憶している。
え、やば。これ出ていいの?くらいに思ってた。
最初の通しの日なんかは、久しぶりに落ち込んだ。内心的な焦りが、どんどん増していった。
それでも、前向きに進んでいくメンバーを見ていたら、やらねば感が強くなっていった。
そこからはもう気持ち必死だった。あんまり必死に見えなかったかもだけど、めちゃくちゃ必死だったし、最後まで怖かった。
なんとかカタチになってきたものを引っ提げ、ゲネ、本番ととんでもないスピードで過ぎていった。少しは貢献できたかな。きっと。
もともと、客演経験も少なく、井の中の蛙になっていたところから引き摺り出してくれたyhsに感謝しています。
思えば初めて南参さんとお話したのは、インディペンデント。
そこから間もなく、呼んでいただけたことは大きな財産となりました。
ありがとうございました。
もう二度とやりたくないなと思えるほど、難解で面白みの深い14歳の国。
この脚本でお芝居ができたことはとても良い経験でした。
もう二度とやりたくないけどね。
あ、あと個人的にルイちゃんが週末の稽古に飛行機乗ってくるのみて、2年前週末に室蘭から札幌にきて稽古してた自分を思い出しました。
総じて頭おかしいなあと、よく言えば芝居バカですね。
というところで、振り返りはおしまい。
深い話はできないので、こんなところで。
次回の出演もボチボチ固まりつつあるので、是非チェックしてください。
劇場でお会いしましょう。