出張マンガ編集部!持ち込みまとめ③
2024年11月17日に開催されたCOMITIA150にて、出張マンガ編集部に漫画を持ち込み、アドバイスをいただいてきました。
持ち込んだのは、坂奈緒名義で2作目となる一次創作漫画、「ほんとのきもち」です。(リンクはpixivのサンプルに飛びます)
ここ3年ほど、年1回3社程度の持ち込みがお決まりになってきていました。腕試し的な感じで、年1の反省ができているのはいいですね。以下、拙著のネタバレを含みます。
当日の流れ
10時50分頃に整理券をもらいに行き、エントリーシートを記入。11時過ぎから1社目に並んで、3社目が終わった頃には12時30分と言うのは、コミティア147のときと大体一緒ですね。
どのような理由での持ち込みなのか丸をつける欄があり、技術向上のアドバイスがほしい、みたいなところを丸にしました。様々な視点からみて貰おうと、青年誌2社・少女誌1社を選びました。講談社、祥伝社、集英社ですね。
①アフタヌーン(以下、ア)
②フィールヤング(以下、フ)
③ウルトラジャンプ(以下、ウ)
アフタヌーンとフィールヤングの出張漫画編集部がめちゃくちゃ混んでました。アフタヌーンは11時前で整理番号45まで出ていました。(友人とは、アフタヌーン好きな人がコミティアに多く出してるんじゃない?っていう話をしました)
なお、この記事の目的は、アドバイスをもう一度客観的に整理することで、次回作に向けてモチベーションを高めること、漫画の技術向上を目指すことです。
アドバイスに対する正誤や賛否は論点ではないこと、メモからの書き起こしのため私の捉え間違いがあるかもしれないことを、ご承知おきを。
総評
ストーリーについては、前回よりも反応が渋かったです。それは、
①続き物なのに、関係性の説明が弱く初見の人に伝わりづらかった
②主人公と他のキャラとの関係性がすでにできていて初対面ではないのに、読者にとっては初めましてだから、「出会いの共感」みたいなものがなかった
といったところなのではないかと思いました。
これを防ぐために、通販してくださる方には相関図のフリーペーパーを差し込む必要が出てきていて……それを最初から作品の中でやっておけば!という思いが強い。
でもまあ、なので、これから購入する人には相関図がつくので、前作を知らなくても楽しめる中身になっていると思うよ。
BOOTHのCOMITIA150特集でも紹介されているので、ぜひ購入くださいね。
(事前予約済みの方には、本日発送します!)
画面作りについて
淡くうるさくない、見やすい画面。画面作りが見やすい。シンプルな線。
前回、線が見づらい、全身のデッサンが狂うときがある、ヒキの画面が少ない、左下でタメて次ページで落とすができていない、など、まあまあな言われようでしたが、今回、画面構成のことはあまり言われませんでした。
他にツッコミどころが多かったからなのか、初歩のそれはできるようになったからなのか。いい方に捉えましょう……。
作品テーマについて
・楽しくやってる中で空いた穴の話。
・男が女を慰めて解決に向かっていく形が集中できない
「結婚出産」がテーマで、それを選ばなくてもいいという肯定の話かと思ったら、執着する?結局男と関係を持つ?ところにモヤモヤ
これ、悩んだところ!!!だったので、いい指摘だなーとダメ出しされながら思ってました。確かに男に助けられる女の幸せの話は、アナ雪前の時代の話ですからね。持論です。
1人に言われ、他の方はそんなに気にならないよと言っていました。
ちなみに、なぜ男を選んだかというと、描いたことがなかったからです。動機は、描いたことがないから描いてみるかという冒険心。キャラ造形や体格のかき分けに課題が残ります。
とはいえ、まといを助けるキャラが女性だったら?
女性だとしても私小説みたいになって小さくおそまっていたかも……という話も。
・スーっと1本線でテーマが繋がらない
・テーマは、「同調圧力からの脱却、本当のやりたいことを受け入れる」?
・ちなみに編集さんだったら
テーマと関係性の説得力のために、主人公を夫婦にしちゃうかも。子供ができない夫婦の行き詰まりなど
そうすると、中川との関係性が、夫婦くらい信頼しあった中だと関係性の記号で読者に伝わるし、「どうして夫婦でいるんだっけ?」と関係性を見直すことでテーマにも近づいていく。
まといありきの話だったので、彼女はまだ全然結婚しないと思うんですが、描きたいもののために登場させる関係性を考えるというのは、勉強になりました。
ストーリー展開について
主人公の視点で進んで、正面から描こうという気持ちが伝わる。
迷いを自己解決していくだけの話で、自分の外からのもので変わるエピソードがなかったので、もう一つ欲しかったところ。
前作だったら、他のキャラに主人公の行き先が握られてるもんね。と、納得。
キャラクターとの関係性描写について
今回これがいちばんの課題だなと思わされました。
・前半が関係性ができていないのに進んでいくから読みづらかった。
・状況がわからない(「これ続き物ですか・・・?と言われる」)
・関係性がわからないとわからないセリフがある。
・背景の説明があったら読み味が違ったのに……
・対中川
なぜまといにとって、中川くんはそんなに影響力ある人なのか?
中川くんはまといのなんなのか?
わかりやすく描写する必要があった
・対かなこ
なぜかなこがまといをこんなに苦しめるんだろう?
どう特別なんだろう?
かなこに言われたことが響くのはなぜ?
かなこの言葉が「今も苦しめている」のはなぜ?褒められて辞めるにやめられなくなったから?
人生を狂わされたようなエピソードがあるなら見せて欲しかった
これらに対するアンサーを、気持ちいいところに持ってきてほしかった
キャラを出す以上、キーパーソンである理由がわかるように描く必要がある
・そして、そもそも主人公のまといが昔よりどう変わったのか、どういう人間か。具体的な過去回想があってもよかった。
なぜまといは人の心を動かしたいのか?
・年代によって焦るところがあるのはすごくわかる。自分とは違うキャラにどう感情移入させるか、考えて描いてみて。
いやーーーーーこれ、次は絶対できるようになるぞ!と思いました。
前回は話が良くて画面構成と画力に課題があり、今回はそれらは克服した作品になったもののキャラの関係性の描写に課題があり。
最後に
前回の出張!〜の記事を多くの方に見ていただけたことで、通知も来るし、思い出すし、次に活かそう!という意識が働き、今回「3度は言わせないぜ……」と改善できたことはすごくよかったかなと思います。
記念すべき150回コミティアに出ることができて光栄でした。
正直、スペース数が多かったせいで目に留まらなかったか、売り上げは146,147の方が良くてしょげてました(笑)
しかし、一週間たち、同人仲間と話し、まだできるところまでやってみたいという気持ちが少しずつ戻ってきたので、ぼちぼちやっていこうと思います。