ブランコに乗ってみたりした :白神
ブランコをこぐ
君に言いたかったことは
小骨のように喉元でひっかかって
言葉になれないまま私を苦しめてくる
遠くへ行ってしまう君に
結局何も伝えられなかった
ブランコをこぐ
このままジャンプしたら
君のところまで届くだろうか
今度こそこの気持ちを
言葉にできるのだろうか
馬鹿げているのはわかっているけど
ブランコからジャンプしてみた
着地した場所は
2メートル先の地面でしかなくて
重力がかかった足の指が痛い
言葉になれなかった気持ちが
涙なんかになって溢れてくる
この痛みの理由も
上手く言葉にできなくて
言葉がほしいと心から思う
お疲れ様です!!
逆撫でロマンスのベース担当の、キャラメル文庫の白神です!!
今さらですけど、「キャラメル文庫」で「逆撫でロマンス」なのは、ちょっと響き的に恥ずかしいですね!!
今日のnoteは私の番!!
いつものごとく、前回のnoteの続きから書こうと思います!!
それからしばらく、『私がバンドをやってる理由はみんなが楽しそうだからだ。みんなのためにやってやってるんだ。』そう言い訳しながら、次第に自分でもそう思い込みながら、過ごした。
皆が楽しそうにしてたら私も楽しそうな顔をして、皆が焦ってたら私も焦ってるような顔をした。
そうやって自分も含め全員を騙しながらバンド練習に参加した。
そんな12月のある日。
バンド練習の後、さがえさんとプリズンクイズチャンネルの庄田さんが毎月やっている、「さがしょ~」というトークライブを見学しに行くことになった。
私も暇だったので、『ここで断るよりも協調性があると思われたい』というそれだけの理由。
空いた時間をつぶすため、同じく見学に行くGt.の豊田さんとさがえさんと三人で茶をしばきに行った。
そこで、「このバンドでYouTubeをやる構想があること」や、他の諸々をさがえさんから報告された。
話している内に、私と他の二人では思うことが違ったので、それを言った。けれど二人の考え方は変わらないし、それ以前に私が何を言いたいのか伝わっている手応えすらなかった。
『この二人は日本語が通じねぇのかよ』と思ったが、違った。私がびっくりするくらい言葉を持っていないだけだった。
次第に感情が空回りし、簡単な単語ですら何度も噛んだ。
二人は私が延々と空回りしているのを見て、話題を変えてくれた。その気遣いにすら苛立った。その後、上手く笑えなかった。
二人はしっかり大人で、私はものすごく子どもだった。
庄田さんと合流し、豊田さんはギターを置きに家に戻り、二人は会場に入ることになり、一人の時間ができた。
会場の近くの公園で、私は喫茶店でのことを思い出した。
言葉を持っていないことがすごく悔しかった。
「感情を言葉で伝える」そのために必要な二つの要素があると思う。
一つは単純に「語彙力」。もう一つは「誰が言ったか」だ。
「誰が言ったか」という要素も二つに分かれる。一つは“何かしらで成果を出しているか”。もう一つは“親密度”。
私は化石のように生きていて、何かで成果を出すどころか、何も行動していない。バンドメンバーの誰ともそんなに仲良くなれていない。
私は何一つとして「感情を言葉で伝える」ための要素を持っていなかった。
伝わる言葉を持っていないなら、言葉を話せないのと一緒だ。
言葉を扱う職業に就きたいはずなのに、言葉を持っていないことが、悔しくて仕方なかった。
私が咄嗟に自分の思ったことを伝えようとしたことに、驚きもあった。
私が思ったことや自分の意見を言う相手は、仲が良い人やある程度の大事な人に限られている。
意見を言うのは「こいつこんなことを思ってるんだ」と失望されるリスクがある。
私は他人に興味が無い。他人がどうしようがどう思おうが、どうでも良い。
それだけのリスクを背負ってまで「何かを伝えたい」「誰かを変えたい」と思うことは、まず無い。
だから、共通の感覚、共通の言葉で話せる仲の良い人にしか、自分の意見を言わない。
バンドの練習に参加している間に、少しではあるが、バンドメンバーに対して大事に思う気持ちが芽生えているらしい。
縁日の金魚すくいでノリですくっちゃって飼わざるをえなかった金魚が死んだとき、嫌々飼い始めたはずなのに、めちゃくちゃ泣いたのを思い出したりした。
「さがしょ~」を見学に行くと、さがえさんも庄田さんも、ちゃんと伝わる言葉を放っていた。すごかった。
見学後、豊田さんがライブの感想を色んな語句を駆使して言ってきた。すごかった。
みんな、ちゃんと伝わる言葉を操っていた。私が持っていない武器を振り回していた。
その武器を持っていないことが、すごく恥ずかしくて、すごく悔しかった。
さがえさんと庄田さんと豊田さんと焼き肉を食べに行った。
色んな話をした。好きなドラマとか、趣味とか、思うこととか、私が知らないことばかりだった。
もしかしたら何度かそんな話をしていたのかもしれないけれど、他人に興味の無い私が聞いていなかっただけなのかもしれない。
『まずは、バンドメンバーにちゃんと伝わる言葉を放てるように“親密度”をあげることから始めよう。相手を知ろう。他人に興味を持とう。自分の思ったことを伝えることから逃げないようにしよう。』そう思った。
出来上がった習慣を変えるのは難しい。
でも、言葉を扱う職業に就きたいと思うのに、身近にいる人に投げかける言葉すら持っていないんじゃ話にならないから。
次の日の朝起きると、左の前歯が欠けていた。
小学生の時に折って、そこを埋めていた石膏がとれたのだ。
なんとなく、「結んでいたミサンガが切れたような気持ち」になって、欠けた前歯を触りながら鏡の前で笑ったのです。
いつにも増して長くなってしまったので、今日はこの辺で失礼いたします。
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それでは失礼いたします!!
白神
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