2023年PCE進捗(3月)
4/28に発表された3月までのPCE物価指数とFRBの予測について振り返りたいと思います。
FRB(米国連邦準備制度理事会)のミッションは、物価、雇用、そして金融の安定を維持することです。このため、FRBは今年3月の決定会合で、2025年までに景気中立水準である2%まで物価上昇率を引き下げる計画を発表しました。
下記のグラフには、2023年3月までのPCE(個人消費支出物価指数)とCore PCE(個人消費支出物価指数中核となる食品・エネルギーを除く指数)の推移が示されています。今年に入りPCEは目標に向けて約半分は達成していますが、一方でCore PCEは昨年12月からほぼ横ばいで高止まりを続けています。
政策金利の利上げが始まった2022年3月から、既に約1年が経過しました。この期間、PCEは大きく下落しましたが、一方でCore PCEは高止まりを続けています。政策金利の変更が実体経済に影響を与えるまでには1.5年かかるとされており、今年9月までは政策金利の維持または利上げの可能性が拭いきれず、経済指標の数値によって一喜一憂する展開が続くと予想されます。
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