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大相撲九月場所① 照ノ富士ー霧馬山

 noteを始めて最初の本場所である。
 気になった1番をできるだけ分析していければと思う。

 横綱戦である。


 霧馬山は実にうまく取ったと思う。

 立ち合いから左で追っつけて深く差し、右も横綱の左を殺し、まんまと双差しに。
 しかし、外四つでも勝ててしまうのが照ノ富士である。長身と腕の力を活かして霧馬山の腕をきめ、じりじりと寄っていく。
 それを嫌った霧馬山は左の差し手を抜き、横綱を半身の体勢にさせ、自身は頭をつけ、組み直す。まだ、霧馬山の有利な体勢である。
 が、ここで横綱は浅くはあるが、左の下手を取っている。それを脅威に感じたか、あるいは横綱の半身を好機と見たか、霧馬山は攻め立てるものの横綱の腰は重い。
 そこから霧馬山が二の矢で右の投げを打つが、横綱を呼び込んでしまう結果となってしまった。こうなってはお手上げである。

 さすが横綱である。


 照ノ富士と対戦するに当たっては、下手を深く差すというセオリーが逆効果に働いてしまう。双差しになっても、そもそも長身の横綱は腰が浮きにくいし、腰が重い。逆に横綱の腕力で両の腕を締め上げられてしまうのだ。
 それを嫌って、下手を抜こうと腰を少しでも上げると、横綱と胸が合ってしまう。投げを打ってもこの1番のように呼び込んでしまう。
 組んだら負け、なのである。

 しかし、である。場所も後半になり、膝の疲労が積み重なってくると、果たして今日のような相撲を取れるであろうか。
 投げに体が持ち堪えられるのだろうか。

 そう考えると、場所の前半に横綱戦を組まれた力士は不運としか言いようがない。元気な横綱は、やはり一枚も二枚も上手なのである。強い。

 今場所も最後まで元気に取って欲しいものである。そして、1日でも長く土俵に立っていられますように…。


 あくまでも素人の分析である。
 私の甘い見立てが気になった方はぜひご意見いただきたい。誰も語れる相手がいないのだ…。

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