「消費されない」あやちょのアイドル哲学

2019年6月19日、私が愛してやまない最推し、ハロー!プロジェクトは歴史の転換点を迎えました。
2004年に下部組織(ハロプロエッグ)に加入して以来、15年間ハロプロを支え引っ張ってきた偉人、和田彩花さん(あやちょ)の卒業。まさに、「その時歴史が動いた」。ハロプロの。

ハロオタ視点を抜きにしたとしても私は彼女の卒業に感動しました。何がすごいのかというと、彼女が卒業にあたって着たドレスです。

卒業コンサートでは、本人の意向を反映したドレスを用意するのがハロプロの伝統です。普通はお姫様のようなフリフリかわいいドレスを希望する人が多い。

しかし、和田さんは異例のパンツスタイル。真っ白でさらっとしたデザインで、装飾はほぼない。甘さがなく非常にスタイリッシュです。こうした衣装を選んだ背景には、彼女のフェミニスト的な考えがあると推察されます。


「恋はアッチャアッチャ」という和田さんの卒業シングル(※ダサさこそハロプロの真骨頂、これはまた書きたい)では、和田さんがウエディングドレスを着るという演出がありました。それがメーンのビジュアルではなくワンシーンですが、これに和田さんは大泣きしたそうです。

理由は、ずっと「結婚だけが女性にとっての幸せなゴールではない」と訴え続けていたのに、最後の最後にこの仕打ちかと。

「ミュージックビデオでウェディングドレス着たじゃないですか。今までウェディングドレスを着ることだけが女性の幸せじゃないと言ってきたのに、今ここで着てしまったら私が今まで言ってきたことはなんだったんだって事で、マネージャさんと言い合いになって大泣きしたんですよ」と言ったらしい。
(一連のソースはこのCDの発売イベントのMCで和田さんの話を聞いたオタクのツイート)

結局ウエディングドレス姿はミュージックビデオに映ってるんですが、「着たくない」とはっきり主張して、主張した事実が表に出てくるのが本当にすごい。


和田さんは2009年に「スマイレージ」(現・アンジュルム)としてデビューし、「日本一スカートの短いアイドル」として売り出されました。どんなキャッチフレーズだよ。

こんな環境下で、下部組織時代も入れると10歳から25歳まで15年もアイドルやって、こんなに健全で強い考えを持てる。環境がダメでも、男性に消費されがちな現役アイドルでも、毒されずに自分で考えて主張できる。なんて素晴らしいんだ。


和田さんが所属していたアンジュルムは、女優の蒼井優さんとモデルの菊池亜希子さんが熱烈なファンであることをメディアで公言し、5月末にはムック本を発売するほどに精力的に布教しています。我が軍。有り難や。

お二人がアンジュルムの魅力として度々おっしゃるのが、「少女を消費しない」ということです。

[参照]
「少女を消費しない」とはどういうことか?蒼井優と菊池亜希子が大好きなアイドルに一番伝えたかったこと
「単に水着を着せないとか、そういうことじゃないんです」
https://www.buzzfeed.com/jp/harunayamazaki/angermook1


アイドルって、男に媚び売ってるって思われがちですよね。たしかに、男性をガチ恋に誘導するような売り方してたくさんのお金払わせてるアイドルはいると思う。

でも、そうじゃないアイドルのあり方、アイドルの魅力に向き合い続けたあやちょ。こういう人がいたからハロプロは20年続き、この先も続いていくのだと思います。


最後に、和田さんの卒業コメントを引用して終わります。
(出典)
https://www.buzzfeed.com/jp/yukimiyatake/angerme-ayakawada

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私は明日からグループではなく、和田彩花として生きますね。

だから明日からは自分が何を守って、何を愛して、どんな夢を持ってそれをどう叶えていくのかっていうことを、今一度考え直して自分の中で向き合っていきたいなと思ってます。

こういった活動があったからこそ本当にいろんなことに気づけたし、向き合う中で、アイドル、そして女性のあり方についても今一度見つめ直していきたいなと思います。

私はアイドルの解釈の幅を広げるために、またステージに戻ってくることが次の夢であり、次のやりたいことなので、それに向かって頑張っていけたらいいなと思っております。
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「アイドルの解釈の幅を広げる」という言葉にゾクゾクする。ステージに戻ってくるあやちょが楽しみでなりません。

ひとまず、長いアイドル人生お疲れ様でした。ありがとう。また会える日を待ってます。

#和田彩花 #あやちょ #アンジュルム #アンジュルムック #ハロプロ #アイドル

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