ドールクエスト小説版 2話 リカちゃん with キューピー勢力へ キューピー兄さんの思惑
2話 一方リカとYouTubeの主役として人気を2分していると言われる、キューピー勢力のドン・キューピー兄さんたちは余裕をかましていた。
『まぁ、俺らが一番だよな。俺らしかいないっしょ 超有名人形かつボディー可動式だしな。』
キューピー兄さんは、当時セリアで販売されていた可動式ボディーを手に入れていた。
むしろ、その可動式ボディから生まれたキャラクターこそが、キューピー兄さんだった。
『とは言え、途中まではリカと組むのも悪くない。まだ俺らのネタ、スタイルは固まってないからな。それまでの辛抱だ。』
その時、中古のリカちゃんからのLINE
『あなたたち余裕で主人公になれると思ってるんでしょ。でもあなたたちには情熱も企画力も華も何もないのよ。私と手を組みなさい。私たちがこの底辺YouTubeの主人公になるには、道はそれしかないのよ。』
2人の不安を見透かされたようだった。
ぐっ、キューピー黒兄さんはリカに図星を言い当てられて黙り込んだ
キューピー白兄さんは『なんだって!』と、
LINEの画面で薄笑いを浮かべるリカに向かって、かみつかんばかりの大声を出したが、黒兄さんは違った。
『リカ、あんたの言う通りだ。
俺らは実力はあるのに何故か人形魔々は俺らの実力を見せつける機会を与えない。それはあんたの言うことに一理があるからだと俺は思ったぜ。』
しかし、人形魔々は一体何をしたいのか。
俺らやリカなど、知名度や実力のある人形をメインにすえようとしないのは、なぜだ?
そして、俺らもYouTubeで何をしたいのか?
そして変わらずLINEの画面でリカは二人のキューピー兄を見つめていたが、やがて出だしとは違った優しい口調で語りかけてきた。
『ねぇ、私たちが組めば、この底辺YouTubeを私たちのものにできると思わない?私たちは対立を避けて仲良くやりましょうよ。
あなたたちは、ちびキューピーたちをまとめて私に力を貸してちょうだい。代わりに私がこのYouTubeにあなたたちに圧倒的に足りない華を添えてあげる。』
『そうだな。それがいいだろう。細かい事はまた直接会って打ち合わせしよう。』
横で聞いていたちびキューピーは思った。
『僕たちは兄さんの手下ってわけじゃないよ。』
LINEを切った後、白は黒に言った。
『あんなに馬鹿にされてリカと手を組むなんて有り得ねぇ。黒兄、お前何考えてんだよ!?』
『いや俺ら一番人気と思っているが、本当は俺たちの後ろにいつも映り込んでいるこのチビ達が人気なのかもしれない。
いずれにせよ、リカの言うことには一理ある。まずは手を組んで様子を見ようじゃないか。
(続く)
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人形劇】doll quest YouTube主人公争奪戦 2021ー2022|ウクレレ歌人さかなちゃん @sakana20001 #note https://note.com/sakana20001/n/n16f0d757dbf1?sub_rt=share_sb