たまにはファッションでも5
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ロリータファッションでも細かく細分化されていて、全体的に見ればフリルとレースついた、なんかわからないけどブリッブリのお姫様みたいなやつと思われるだろうけど、その中でも私は特にベーシックなロリータファッションでベースはサーモンピンク系で纏めるのが好きだった。
初めてロリータファッションを着たときは無難な黒系が多かったが、黒系よりも明るい色合いのほうが顔に合っていたからというのもあったし、よりロリータっぽく見えるから、というのもあった。
ピンク系を着るのはハードルが高かったけど、黒系で纏めるよりも何故かピンク系の淡い色合いで纏めるほうが自分の中でもしっくりと来た。
大学で知り合ったロリータの子からもピンク系がいいと言われたのもあった。ピンク系は持ってはいたけど…似合うかと言われれば、疑問符浮かぶ私。でもピンク系のロリータは可愛いし、何よりもロリータっぽくていいなと思っていた。その一言は私の中で大きかった。
自分で何が似合うかなんて、これまでは鏡のなかでしか判断できないでいたし、ピンク系を着れるのは選ばれた民(?)のみと思っていた。
実際には幼顔も手伝ってカラフルなほうがマッチしていた。メイクもカラフルな色合い使うのが多かったし、当然の結果なのかもしれない。
ロリータファッションを着ていると、自分の好みがとても理解できた。勿論黒系も好きだったが、実際にはネイビーや赤、ワインレッド、サックスブルー系で花柄や王冠、エンブレム、カルーセル、無地でピンタックの多いものがいいとどんどん要求も多くなった。
着始めはよりロリータファッションらしいものを選びがちだったが、徐々にロリータファッションの中でもクラシカル系といわれるカテゴリーのものにシフトしてきた。
ロリータブランドのなかでは一番innocenceworldが好きだったし、baby,thestarsshiningbritやangelicpretty等のピンク!赤!のカワイイ世界よりも、無地物でもロリータファッションの世界観を表しているものをよく買うようになっていた。
ブリブリのロリータファッションもカワイイけど、どこか憧れの世界で自分が纏うには何かと不都合多かったし、JSKやOPの大物を買うには何だか気恥ずかしかったし、財力が無かった。
セールの時期になるとロリータの友達と連れ立って出掛けた。セールは重大なイベントのひとつだった。何せプロパーで買えるだけの財力がない私にとって、少しでも割り引かれれば手にできる範囲が広がった。
ワードローブになっていたし、何よりも色んなタイプのロリータ服が欲しかった。時にはカジュアルな服装もいいかな、と今まで嫌煙していたショップへ足を運ぶ事も多くなった。
カジュアルな服装の同期生友達もでき、ロリータブランドでは手にできないOP類が桁違いに安くなっていたし、レトロな格好のものへの憧れも広がっていた。
ウィンドウショッピングは兎に角楽しかった。カジュアルが好きな友達に似合う服装を選んで!と言われることもあり(何故かこれ一番多かった。決してオシャレな雰囲気を出していたわけではないのに)、私のなかでファッションの幅やメイクの幅広がっていった。そのうちカジュアルな服装のなかでもカワイイなと思う服も多くなった。
女子大というのもあったのかもしれない。
毎日メイクをして、違う服装をして、それに合うバックや靴、メイクを提案して行くのが楽しい。
時には朝から晩までショッピングに当て、買えないけどカワイイものに囲まれることで心が満たされていった。セール時期はいつもは入らないショップに入ることも特に気にならなかったし、友達一緒という事で気持ちも大きくなった。
基本的にロリータファッションだけど、カワイイものは皆違っても好きなんだ、と思った。
そんな中、当時付き合っていた人からロリータファッションは揃えるのが高いけど…というのでMILKを取り扱いをしているショップを教えてもらった。
MILKの名前は知っていたけど、雑誌で見る限り細身のモデルのようにカワイイ人しか着ないイメージのあったブランド。
そして一着一着が高い…と思っていたブランドが普段ショッピングをする範囲内にあるということで、付き合っていた人と一緒に行く事になった時、運命的な出逢いがあった。
全身をJaneMarpleで揃えた二人組。
当時innocentworldが一番ロリータファッションの中ではしっくり着ていた私にとって、眩しい位に輝いて見えた。
そうだ、私はこんな風になりたい。