「価値の高い」Webライターになるには?
Webライターを3年ほどやってきて、見えてきたことがある。
それは、価値の高さは「編集者にいかに楽をさせるか」によって決まる、ということ。語弊を恐れずに言うと、記事のクオリティアップより先に、ルールを遵守する人がWebライターとしては「モテる」。
まず僕自身、自分で記事を書くのとは別に、外部のライターさんの原稿をチェックする仕事も約3年やってきた。その中で感じるのは、編集者ってマジで忙しい、ってこと。メディアを取り仕切る立場の場合には特に忙しくて、記事のチェックなどは全体の10%にも満たず、マーケティング施策立案や、コーダーとの調整、取材対応から、広告主とのやり取り、さらには社内の経理や法務とのやり取り、などなどーー。
もう、とにかく忙しい。
そんな中で「助かる」のは、手が掛からないライターさん。具体的には、次のことを守ってくれる人。
・納期
・レギュレーション
こんなん当たり前じゃん、と思うなかれ、できていないライターさんのほうが圧倒的に多い。そして上記2つを守ってくれる人は、編集者としては超絶嬉しい。
たとえば編集者は、おおよそこの時間でライターから上がってくる原稿をチェックしよう、と考えているもの。でも「2日ほど待ってくれますか?」というお願いが来た日には、自分が想定していたスケジュール通りに進まない。はい、ストレス。(そもそも「2日ほど」っていう言葉で、3日かかるかもしれませんが許してね、という“保険”をかけるのもナンセンス)
そして、メディアごとにレギュレーションが用意してある。「…」は2つつなげてください、「!」のあとは半角スペースを空けてくださいなど、細かいことだけど、メディアとして記事の体裁を整えるうえでレギュレーションは欠かせない。けど、守れていない原稿が多い。そして、編集者はその“間違い”をコツコツと直す。はい、ストレス2回目。
「価値の高さ」は希少性で決まる
繰り替えしになるけど、Webライターの場合、↓を守れている人は少ない。
・納期
・レギュレーション
つまり守りさえすれば、希少な人材になる。よって「価値の高いライター」になれる、ということ。
もちろん、専門性を持つ、といった点でも希少性は発揮できる。でも、副業ライターとか、駆け出しライターの場合には、誇れるだけの専門知識や資格を持っていないことも多いはず。かくいう僕も「これだ!」ってものは持っていない。
でも、ルールを守ることはできる。
基礎的なことが守れている人は、ビジネスで信頼される。これは「仕事」である以上、Webライターも例外ではないし、むしろ副業やフリーランスの波に乗って「簡単そう」「楽に稼げそう」とライターの世界にフラッと飛び込む人たちが増えることを考えると、「ルールを守ってくれる人」の価値は、ますます高まっていくはず。
編集者は忙しい。だから、少しでも楽をさせてあげるには?と一歩進んで考えられる“思いやり”が、ライターの未来を分けるのかも、しれない。