Webライターは、専門性より、仕事の幅を広げるべき?という話
ここまで3年間、Webライターとして仕事をしてきたけど、最近になって思うのが「専門性は必要かどうか」。
結論としては、専門性を身につけるより、ライターとしてできることを増やしていくほうが良いのでは?との考えに至っている。今日は、そう考えた背景について。
ちなみにTwitterでも同様の投稿をしたけど、意外に共感が大きくて自信がついた。
そもそもの前提として、Webライターを副業にしている人が増えている、という事実がある。企業が副業を解禁する流れはこのさきも増えていくと思うし、会社員が手っ取り早く自分の「経験」を使って稼ぐとなると、Webライターがトップの選択肢に来るのは(おそらく)間違いない。
さらに、資格保有者が日本にゴロゴロいる、という事実も見逃せない。たとえば、今から社労士を目指したとしても、人事部で何十年も労務管理の経験があり、しかも社労士を取得しているような副業ライターが参入してきたら、勝てない。これは税理士も公認会計士でも同じだし、なんなら本業では食べていけていない弁護士ライターとかもいるくらいだ。
そして、今から資格取得を目指すとなると、時間もかなり掛かる。難関の国家資格を目指す場合には、最低でも1年は勉強漬けの毎日を送ることになるし、僕自身、2021年に宅建を3ヶ月だけ勉強したけど、難易度を甘く見ていたことから(ギリギリ粘ったけど)1点差で落ちた経験もある…。人気資格は、それだけ競争率も高い。
ついでにいうと、仮に資格を取得したとしても、Webライターとして良識な記事が書けるか、というとそうでもない。資格はあくまで資格で、大切なのはその資格をもとにどんな経験を積んだか。その経験にこそ価値があるし、そうした経験がある人は他のライターにはない「現場経験」をもとに濃い記事が書けるだろうから、単価も上がっていく。
もちろん、資格の勉強中に身に付けた知識をもとにライティングもできるけど、学生時代を思い返してみてほしい。一夜漬けで必死に勉強した知識が、テストの次の日にきれいさっぱり忘れている、なんてことはみんな経験しているはず。僕もライターに役立つかなと思ってFP(ファイナンシャルプランナー)2級を取得したけど、学んだことを全て思い出せ、と言われると自信がない……。
と、色々書いてきたけど、そうは言っても専門性があるとライターの単価が上がりやすいのは確か。特に、この先も需要が上がりそうな「NFT」とか「メタバース」「仮想通過」といった領域の専門性を磨いていくのは、ひとつの手かもしれない(し、かなり興味もある)。
でも、どっちかと言うと、タテに専門性を深堀りするよりも、ヨコにできることを増やしていくほうが良いのでは?と思っている。
理由としては、Webメディアの運営者目線で見ると、たとえばアイキャッチを作れたり、記事内のグラフを作れたりするライターのほうが助かると思うから。僕自身、ライターのほかにWebメディアの運営にも一部携わっているけど、編集責任者の姿を見ていると、「発注する相手はできる限り少なくしたい」という様子が感じられる。つまり、発注する相手が色々な仕事を担当してくれれば、かなり助かるということ。
そしてライティングはできるけど、画像を作れる人って意外に少ない。これは逆もしかりで、Webデザイナーでライティングもできる人は需要があると思うけど、あまり見ない。
なので、Webデザインも大変な道だということは承知のうえで、現時点としては、たとえば画像制作のスキルを身につけていくことにも目を向けていこうと思う。まあ、こればかりは正解・不正解はないけど、いずれにせよ「今のまま」の現状維持がNGなのは、たしか。
この先も生き残っていくライターになるために、できることを着実に積み重ねていこう。