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極小と極大は表裏一体である
「極小と極大は表裏一体である」という考え方がある
仏教では「一即多」、老荘思想の「大は小なり、小は大なり」と古来からいわれてきた。
また、仏教では、「一塵の中にも無限の宇宙がある」という考え方があり、これが「極小の宇宙」の概念だ。
つまり、極大の無限と極小の無限が同時に存在するという思想だ。
人間には大きく分けて2通りあるとは古来よりいわれてきたが、
大別の分類法には様々な基準があることはご周知の通りだ。
最近、個人的に人間の分類法にまた一つ加わったことがある。
それは物事への拘り方の大別だ。
1、極大思考タイプ
2、極小思考タイプ
極大思考は、起業家やリーダーに多いタイプだ。どこまでも活動範囲を広げ、ビジネスを拡大したいタイプだ。
極小思考は、職人や学者などに多いタイプだ。精度やデイテールにとことん拘る、物事を狭く深く掘り、突き詰めたいタイプだ。
どちらも、無限なのでゴールはない。
一般的に漢字文化圏における数の最大の単位は「無量大数」といわれているが、『不可説不可説転』は、計算もできないほど大きな数を示し、悟りの功徳の大きさを表したものと云われている。
では、極小を表す最小単位は何か?というと、
やはり『 不可説不可説転』なのだ。
不可説不可説転は、極大と極小を示す相対的な概念を表す言葉だ。
概念的に「色即是空空即是色」に近いと言える。
極大と極小はまるでメディウスの輪のようだ。
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枕草子の一節に
「月の光、池に映りてゆらぐさま、いとをかし」とある。
これは「極小と極大の無限の美」を言い表した言葉のように思える。
だとしたら、清少納言はやはりただものではない。
企業のための感動価値の創り方講師
成願義夫
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