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工場直売vol.9(テーマ)
自社の強みは何か?
①こだわり卵の生産から加工品までの一貫生産が行えること。②多品種の加工品を自社製造することが出来ること。③自社生産外の鶏卵を扱うことが出来ること。④多様な販売網を持っていること。⑤卵で地域に貢献できる(コレはこれから) などなど。
卵ひとつで多様に活躍することが出来る
たまご一つでオールラウンドに活躍できる会社
オールラウンド(オールアラウンド)には「万能」「多彩な」「全体的に」「多方面に」「総合的な」な仕事が出来るといった意味を込め、
「All-around egg company」が自社を表す言葉に決まった。
今でも1981年の会社設立当初に建てた工場がある我が社。最近の新しい食品工場と比べると、ん~~~、、、というところも正直多々ある。が、工場の建て替えとなると莫大な資金が必要になるのでとにかくできる範囲でやっていくしかない。
工場直売を始める前に東京からのお客様方にうちの工場をお見せする機会があった。その時、意外な反応があり「ノスタルジーを感じる」と言っていただいた。
小売店様の視察などで工場をお見せする時は少し緊張する。ここはこうした方が良いとか。改善のご提案はいただくのだが、「古い」を良いほうに捉えて教えて下さったのは初めてだったかもしれない。
ノスタルジーを意識すると水島工業地帯のど真ん中という立地も悪くないように思えてくる。クリーンなイメージを良しとする食品工場にとっては決して良い立地とは言えないはずなのだが。
普段そこで生活している我々の視点と地域外からお越しになるお客様の視点はやはり違うものだった。
「倉敷市水島」と言えば水島コンビナート。このコンビナートが発展した時代は同時に水島の街も成長をしてきた。今でも昔の繁華街の名残がある。スナックや飲食店など街にはノスタルジーを感じる。
その「古い」イメージを無理やり変える必要もなく、むしろ生かす方向に考えてみる。自社の工場においても。
「昔は良かったな~」「あの時代はこんなことがあって」とか、地域のみなさんは『あの時代』の思い出を大切にしている。
工場直売所に来ると昔を懐かしむことが出来る。若い方は地元の歴史を感じて勉強になるし面白い。直売所が出来たら是非そんな雰囲気、空間づくりもしたいと思った。
そして自分たちの何が特徴で何が魅力で?という視点で考えた時にもう一つ、「テクノロジー」というワードが出てきた。
卵屋さんってどんなイメージをお持ちでしょう?卵というのは大衆的な商品すぎて家庭にあるのが当たり前、安いのが当たり前という商品だ。
この当たり前の商品を維持するために、実は生産効率を高めるためにかなりの精密機械を使って卵の仕分作業を行ったり、養鶏場ではエサやりなど自動制御になっている部分も多かったりと意外と見えないテクノロジーを駆使している。
最近では更に効率をアップするために【生産の見える化システム】をiPad上で情報共有できるようになった。現代の「テクノロジー」が欠かせない産業となっているのだ。
この意外と知られていない、一般のお客様の目に触れることのない「テクノロジー」の部分をお見せすることでお客様には我々の仕事に興味を持ち、楽しんでいただけるのではないかと考えた。
「nostalgia×technology」
ノスタルジー×テクノロジー
工場直売のテーマはこのようにして決まった。