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ドラマ『御上先生』の見方
ドラマ『御上先生』で同局の学園ドラマ『3年B組金八先生』を取り上げました。
直接タイトルを挙げてはいないのですが、副担任(吉岡里帆さん)の部屋にドラマシリーズのDVDがずらりと並んでいて金八先生のファンであることがわかります。
その後担任である御上先生(松坂桃李さん)が「熱血学園ドラマの影響で保護者があんな先生を求めて学校が荒れた」と説明しました。
これに対し「金八先生批判w」と話題にする視聴者がいました。
そうじゃないでしょ、と。
ここで批判されているのは馬鹿な視聴者の方です。
御上先生はとても丁寧に説明しているのですが、それでも意図を汲めない人がいます。
金八先生というドラマを見てあのような教師像を我が子の担任にも求める親が多かった。その結果金八先生のような振る舞いが出来ない教師は親からの評価が下がった。それにより学校がますます荒れた。そして金八先生信仰はいまだに根強い。
ここで批判されているのはドラマ金八先生ではなく、フィクションを過剰に現実に求め続ける視聴者の方です。
御上先生による視聴者批判をドラマ金八先生への批判だと読み間違える人たちと、ドラマ金八先生の教師像を担任に求める当時の親たち。どちらも利口には見えません。
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さて、『御上先生』第3話が放送されました。
御上の目的がだんだん見えてきたところで第4話へ、という引き。
御上が生徒たちを焚きつけているのは、どうやら文部科学省は間違いを犯しやすいということに気付いてもらうためのようです。
生徒のジャーナリズムに目覚めさせたり、中学生教師だった父を持つ生徒に父が職を失うきっかけとなった学習指導要領の問題点は何かを考えさせる。
そしてクラス全員に議論させる。
そして3話のラストは、御上の兄がどうやら革命の志半ばでたおれたのかと思わせる展開でした。
アメリカ同時多発テロ以降、街に監視カメラが増えたことにも言及しています。
それにより御上の兄の当時の画像をネットから探し出した天才プログラマー生徒・次元役の窪塚愛流さん。次元は本作でかなり重要な役になりそう。映画『新聞記者』では内閣情報調査室がSNSなどを使い国民の内閣批判などをそらすために情報操作をしていることを描きました。
『御上先生』では次元はホワイトハッカーとして真実をあばくために新聞部神崎(奥平大兼さん)とともに活躍するのでしょう。
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僕の大胆予想では、御上と犬猿の仲となった槙野(岡田将生さん)ですが、実際は裏で通じていると思います。
槙野と御上の兄は実は仲が良かったのではないかと。
それか御上の兄への想いと文部科学省ごと改革するという気概に共感し、協力関係にあるのではないかと読んでいます。
学園理事長(北村一輝さん)と教育政策局長(及川光博さん)を失脚させ日曜劇場的カタルシスもしっかり達成させるでしょう。
エンタメとしての楽しさも達成しつつ、社会批判も織り込む脚本の手腕。
今期のみならず2025年を代表するドラマになりそうです。
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