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スクランブルバトル静岡 7-1 赤ロスト解説

2024年8月10日に行われたスクランブルバトル静岡(プレCL)に参加し、7勝1敗の成績で、9月に行われるCL東京の優先権を獲得したので、記念にnoteでも書いてみようかと思います。

なお、今回の結果はたまたまマッチ運にも恵まれ、また拙いプレイヤーの所感をまとめただけのものになりますので、この記事は全文無料とさせていただきます。
良ければ最後までお付き合いください。


当日のマッチングと結果

全8試合中、何と6試合も有利対面であるライコポンを踏みました。
ライコポンのシェアが高いことは予測の上でしたが、ここまで極端にマッチできたのは幸運としか言いようがありません。

①ライコポン
かがリザ、ヘビーボールがサイド落ちしていて泣きました。
必死にオーガポンをウッウ、ヤミラミで倒して何とかサイドから回収!

②ライコポン
今度は炎エネ2枚ともサイド落ち笑
リザードンで殴ることを諦め、ブライアケアをしながらロストマインで6枚取り。

③〜⑤ライコポン
この3試合は全てニュートラルセンター+ツツジで相手がビタ止まりしてました。

⑥ピジョドラパ
相手フーディンスタート。裏にドラメシヤ1体置いて手張りして番が返る。
ハイパーブロアーからおとぼけスピットでドラメシヤを倒して、以降は相手ビタ止まりのイージーウィンでした。

⑦ライコポン
特に考えることも少ないゲーム展開で、サイド2-1-2-2と進めて勝ち。

⑧ルギア
相手大事故で、サイド3枚取った状態からスタート。
相手が止まっていたので十分に山を圧縮できないままサイドを進めたことで、ラストターンに打たれたナンジャモが刺さってしまい逆転負け。

全勝が狙えたマッチングとゲーム展開ですが、7連勝で優先権が確定していたことで、正直最終戦はプレイも雑になっていたように思います。反省。

個人的な環境予想とデッキ選択

事前にさまざまなTier表を見て予測を立てている中で、客観的に見て自分が握るならライコポン1択かなと思いました。

今回はCL優先権がかかった大会で、その足切りラインは7-1。
87.5%という圧倒的な勝率でないとその権利を取ることができません。

この厳しい条件をクリアするために以下の3つが重要な要素と考えました。

  • 初手の事故りにくさ(※序盤の安定感)

  • デッキの爆発力(※抽象的な表現ですが察してください)

  • 時間切れ両負けリスクの低さ(※移動込み35分は怖い)

カビゴンLOなどのコントロール系デッキも環境立ち位置が良いのは分かっていましたが、普段使わない系統のデッキタイプなので「時間切れ」のリスクが拭い切れません。

まず、上記の条件をクリアするライコポンがまず候補に上がりましたが、おそらく皆んな同じようなことを考え、ミラーが多発するだろうと感じて却下。

そこで裏をかいて、まずライコポンに有利が取れ、練度に自信のあるデッキである「赤ロスト」を軸に思考を始めました。

赤ロストの有利対面・不利対面を整理

個人的な所感ですが、有利、不利は以下のとおり分けることができると思います。

一般的な赤ロスト

■有利対面
ライコポン、トドロクツキ、サーフゴー、ディアルガ、ウガツホムラ

■五分
リザードン、ドラパルト

■不利対面
サーナイト、レジドラゴ、ルギア、パルキア、パオジアン、古代バレット

何の変哲もない赤ロストだとライコポン以外の環境上位デッキに不利を取ります。
基本的に、かがやくリザードンでワンパンできる相手に対しては有利を取れ、ファントムダイブやキャンコロ手裏剣(トライフロスト)などでベンチを一掃する手段を持つデッキには不利を取ると考えています。
クレッフィ・ハバタクカミの2面置きをされるサーナイトにはまず勝てません。

そこで通常の赤ロストに手を加えます。

当日使用したデッキリスト

色々調整した結果、最終的に上記のリストになりました。
このリストでの有利・不利対面を改めて整理します。

■有利対面
ライコポン、リザードン、パルキア、イバラ単、トドロクツキ、サーフゴー、ディアルガ、ウガツホムラ

■五分
レジドラゴ、ドラパルト、パオジアン

■不利対面
サーナイト、ルギア、古代バレット

ポイントはエーススペックの「ニュートラルセンター」

後述する対面ごとのプランで解説しますが、この1枚でまずTier1筆頭のリザードンに有利を取ることができます。
また、レジドラゴなど様々なデッキタイプに対しても逆転の切り札として「ワンチャン」を生み出すことができるようになります。

採用カードについて1枚ずつ解説します。

採用カード解説

■メタモン

全8試合を安定させる上で"超"重要な1枚。ここに1枠割く価値は十分にあります。
赤ロストはキュワワースタートするかしないかで初動が大きく変わります。
仮にメタモンを抜いてキュワワー4枚、その他たねポケモン8枚の場合、キュワワーでスタートする確率は49.36%
メタモン1枚入れるとその確率は56.69%まで上がります。
練習で100試合以上してきましたが、この差はかなり大きく、実際に本番でも8試合中2試合はメタモンに救われました。
長いラウンドを安定して戦う上では重要な1枚だと感じています。
ロストあるあるの事故って種切れみたいな馬鹿らしい試合が少なくなります。

■テツノブジン

赤ロストには、かがやくリザードンの特性の都合上、相手のサイドが進まないと高打点を出しづらいという欠点があります。
相手が序盤で事故ってもHPの高い相手の場合、種切れイージーウィンをしづらいので、エネルギーの色を増やさず、特性込み220点と高打点を出すことのできるテツノブジンを採用しました。

また、特性のタキオンビットも強力で、さかてにとる・ブライアケアで20点残しでロストマイン。次ターンにタキオンビットと合わせてサイドまとめ取りをするなど、テクいサイドプランを生み出すことができます。
さらに不利対面のサーナイト戦でもブジンを絡めることで若干勝率が上がりました。

環境に一定数存在する強デッキ、ゲッコウガex、カビゴンLO、イバラ単に対しても強く使えるカードなので、採用する価値は高いと判断しました。

■まけんきハチマキ

リザードン対面のピジョットexを、かがリザでワンパンするために採用したカードです。
また、環境にレジドラゴ・パルキア・ルギアと、HP280ラインのポケモンが多いので、採用価値は高いと判断しました。

そのほか細かい使い方として、ライコポン戦でオーガポンにおとぼけスピットし、入れ替えカートで回復された場合も、この1枚で回復分を回収することができます。

■ニュートラルセンター

このデッキの要の1枚。
環境上位のリザードン、ドラパルト、レジドラゴ、タケルライコに対して刺さります。
タケルライコは別として、他の3デッキはスタジアムを剥がす札が極端に少なく、ツツジを打つタイミングでニュートラルセンターを貼れば経験上、かなりの確率で相手はストップします。さらにカウンターキャッチャーでシステムポケモンを縛り、ロストマインを打てれば尚良し。

今、エーススペックにこのカードを採用しているデッキは環境でほとんど見かけません。意識外からの奇襲カードです。
ボウルタウンも採用してますが、これはできるだけ早いタイミングで貼ってどんどんポケモンを出しましょう。相手は嫌がってスタジアムを張り替えたり、ロトムを崩スタで処理したりと、おそらくデッキに1〜2枚しかないスタジアムを消費してくれます。
そこでニュートラルセンターを貼って逆転開始です。

※リザードンなどのピジョット採用デッキに対しては、ニュートラルセンター+ツツジの前にカウンターキャッチャーでピジョットexを処理しておくのがマストになります。

プレイにおける基礎・基本

サイド落ちチェック

ロストデッキを使う上では必須ですね。
対面ごとにチェックするカードは違いますが、私はポケモン、エネルギー、つりざお(タンカ)、ミラージュゲート、サポートはどの対面も欠かさずチェックするようにしています。

ボール、アクロマ、はなえらびの順番

手札やその他の状況によって稀に変わることはありますが、基本はこのターンに絶対使うポケモンをサーチしてからアクロマ、最後にはなえらびの順番で行います。
はなえらびの前に次のアタッカーであるヤミラミやリザードンをボールでサーチすることもありますが、つりざお、タンカの枚数に余裕がない場合、ボスで狙われ復帰カードが足りなくなってしまうので、注意が必要です。
序盤の段階でポケモン毎の攻撃回数を把握しておく必要があります。

手札干渉時の山シャッフル

例えば手札にアクロマ2枚を抱えた状態で相手にナンジャモを打たれた場合、沈んだアクロマを山上に戻すためにポフィンを空打ちするなど、基本的なことは忘れずに行います。
常に山のどの辺りにどのカードが存在するか意識するだけで勝率がだいぶ変わります。

ブライアケア

リザードンやオーガポンなど、相手にテラスタルポケモンが存在する場合、常にブライアを警戒してください。
決してサイド2にしてはいけません。万一サイド2にならざるを得ない場合は、ピジョットを倒してツツジを打つなど必ず相手の要求値を上げましょう。ヨマワルの存在にも要注意です。
今回のリストにはテツノブジンを採用しているので、ロストマインと合わせてサイド4、3からまとめ取りを目指したいところです。

終盤のハッサク

細かいプレイですが、終盤山が薄くなった状態でハッサクを打つ場面があります。
この時に無闇に価値の高いカードを拾わずに、あえて不要なカードを拾うことで山の純度を高くし、相手のナンジャモ耐性を高めることができます。
赤ロストは手札干渉に弱いデッキなので、山の純度は常に意識しましょう。

各対面の戦い方

ライコポン(スナノケガワ採用ノーマル型)※有利

まずは今回最も多く当たったライコポンに対する戦い方を紹介します。
基本的に有利対面ですが、相手はしつこくスナノケガワでキュワワーを狙ってきます。
この対面はサイド2枚先行された状態からがゲームスタートです。
サイド4-6からカウンターキャッチャー+かえんばくで裏を取って4-4。
返しで3-4。かえんばくで3-2。返しで2-2。さらにかえんばくでフィニッシュするのが超理想的展開。
ただし相手も手札干渉を打ってくるのでなかなかこのようにうまくはいきません。

サイド4-6からカウンターキャッチャー+かえんばくで裏を取って4-4。
返しで3-4。ここで2を返せない場面がかなり多いです。
返せない場合はカウンターキャッチャーで裏のゲッコウガを縛り、ニュートラルセンター+ツツジを打ちながらロストマインでスナノケガワを取ります。
これで3-3。
大抵、これで相手は止まりますが、もしスタジアムを剥がされ返されて2-3となった場合、返しのかえんばくで2-1。
最後の1枚はタキオンビット+ロストマイン、かじばのいっぱつなどで容易く取れるでしょう。
相手ターンでサイド2-2の展開(ブライアで負け)にだけ絶対にしなければまず勝てます。

ライコポン(大空洞型)※有利

基本は先述のノーマル型と同じですが、スナノケガワでなくスピンロトムで殴ってきます。ホーホー、ヨルノズクなど、HPが低いポケモンが並ぶのでどちらかというと大空洞型の方が戦いやすいです。
ただし、ほうせきさがしからナンジャモ、ジャッジマンなどが飛んできやすいので殴れないターンが生まれないよう必死に食らいついてください。
仮に多少遅れてもニュートラルセンター+ツツジで余裕で捲れます。
ここでもブライアには注意が必要で、サイド3以上をキープして、タキオンビットを絡めながら最終ターンでまとめ取りを狙います。

リザードン ※有利

リザードンはミミッキュがキツいデッキなので、理屈上ニュートラルセンターが良く刺さります。

アンフェアスタンプ警戒でサイドは進めません。
序盤は適当にリザードンにおとぼけスピットなどを打ってください。
サイド2枚取られた4-6からが勝負。
理想はここで、カウンターキャッチャー+まけんきハチマキ+かえんばくでピジョットexを倒せればベスト。

無理ならロストマインでピジョットにダメカン3個を載せておきます。
※サイド5-6で上記のロストマインを打てればほぼ負けません。

この場合、サイド3-6からカウンターキャッチャー+かえんばくでピジョットexを倒し、合わせてニュートラルセンター+ツツジを決めます。
返しでかがリザが取られてサイド2-4となりますが、ここからかウンターキャッチャー+ロストマインを連打して捲りをかけていきます。
ピジョットなしかつ細い手札で、スタジアム張り替え、逃げ、アタッカー準備の要求はかなりハードルが高いはずです。

ドラパルト ※五分

速度勝負です。

ピジョット型ならエーススペックが結晶の可能性が高いので、ウッウで躊躇なくサイドを進めていきましょう。
相手の準備が遅れている場合は下手にサイドを進めずロストを溜めて、ロストマインを最速で狙いにいきます。
ゲーム中盤からは、アドレナブレイン、ロストマインを駆使して裏のドロンチ、ドラメシヤをひたすら狩り続け、最後にかえんばくでゲームを決めます。
ネイティオ型でなければ、相手もエネ供給が大変なので、できるだけ早くロストマインを打ちたいです。
また、この対面もニュートラルセンター+ツツジが刺されば楽に勝てます。

ネイティオ型の場合は微不利になります。
アカシックセンスからどんどんアタッカーが育ってしまうことと、エーススペックがアンフェアスタンプである場合が多いことが主な要因です。
ただし、最速でロストマインを打てれば勝てるので、序盤からキュワワー3面出してぶん回しましょう。

レジドラゴ ※五分

元々不利対面ですが、相手のデッキにスタジアムを剥がすカードが0〜1枚なので、ニュートラルセンターが刺さります。

キャンコロ+トライフロストは一度は食らいますが、ニュートラルセンター+ツツジ+かえんばくで捲れます。

サーナイト ※不利

割り切ってます。
特に上手いサナ使いには絶対勝てません。

クレッフィ非採用の場合はワンチャンあります。
ロストマイン+アドレナブレインでマシマシラ、キルリアの順に倒します。
マシマシラがいない盤面を作れれば、カウンターキャッチャーで裏のラルトスまたはキルリアを呼んで、ロストマインで残りHP20に調整しながらツツジを打ちます。
※残りHP20にすることでサイコエンブレイスからの逃げを防ぎます。

これで相手を止めるのが唯一の勝ち筋だと思います。

パルキア ※有利

大空洞パルキアはHPの低いテラパゴスをワンパンできることと、ハチマキ+かえんばく、かじばの一発で2-2-2を取れるので勝ち易いです。
こちら側の攻撃回数は概ね3〜4回になると思います。

対して相手は、コロン手裏剣を絡めて2-1-1-1-1の5回になるので、サイドレースは有利です。

先2でコロン手裏剣を打たれる可能性があるので、キュワワーは必ず3面並べます。
逆に先2でコロン手裏剣を打ってくれるなら、後半相手のエネ供給が間に合わないので、それはそれで有利に試合を運べます。

イバラ単 ※有利

かがリザはこの対面で使えないので遠慮なくロストに送ってください。
ウッウ、ヤミラミ2枚、テツノブジンの4枚がアタッカーとなります。
相手はロストシティを搭載しているので、上記の貴重なアタッカー4枚は1枚もロストしてはいけません。
アタッカーが全てロストされた場合も、キュワワーやマナフィに3エネ付けてかじばの一発が打てることも覚えておきましょう。
また、忘れがちですがテツノブジンは未来ポケモンなのでタキオンビットは有効です。特性込みで220点のダメージが出せます。

基本的にテツノブジンのレーザーブレードを2回打てれば勝てますが、この対面でもニュートラルセンター+ツツジが良く刺さります。

カビゴン ※微不利

最速でテツノブジンを起動し、あとは殴り勝てるか、先に入れ替え札が枯れるかの勝負です。

ミライドン ※有利

後1ごっつぁんプリファイでサイド4-6からゲームスタートとなります。
先2でミラージュゲートからリザードンを起動できれば概ね負けません。
ここで返せず、もう一度ごっつぁんプリファイを喰らって2-6になると今まではこのまま押し切られていました。

しかし、ニュートラルセンター+ツツジからまだ逆転の目は残っています。
相手が止まればウッウ、ヤミラミで捲っていきます。

ゲッコウガ ※有利

ひたすらテツノブジンでワンパンするだけのゲームです。

まとめ

赤ロストは自由枠が他のデッキよりも多く、カスタム性に富んでいるので、私が最も好きなデッキです。

環境に合わせて、一時期はカビゴンやレントラー、テラキオンなど、様々なサブアタッカーを混ぜて戦ってきました。

2年前にポケカを始めて、始めてジムバトルで優勝できたのも赤ロストなので、とても思い入れのあるデッキです。

次のCL東京も、また環境合わせた新しい赤ロストでDAY2目指して頑張ろうと思います。

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