カツ「と」カレーに牡蠣フライ。「と」はご飯
「とんかつジーエス」でお昼。
看板に「虎ノ門ジーエス」って書いてあるとおり、かつて虎ノ門の路地裏にお店があって行ったことがある。
いつ行ったんだろう…、とブログを探してみたら3年前。
券売機のあるカウンターだけのカレースタンドみたいな店、メニューもカレーがメイン。おいしかった…、って書いてある。
新宿三丁目に移ったこの店はテーブルメインでとんかつ推しのレストラン。お店の人が注文を取りに来てくれ後払い。けれど値段はスタンド型のお店からそんなに変わってないのがうれしい。
一番人気は「カツとカレー」。
カツカレーじゃなくカツとカレーの間にある「と」の一文字がこの料理の特徴を説明しきっているのに感心しちゃう。
今日もそれ。カキフライを一個追加で1850円。
ちょっと時間がかかります。注文がはいってからパン粉をつけて手揚げして、肉汁が落ち着くまで休ませ切って仕上げてく。
15分ほど待ちましたか…。
お待たせしましたやってくるそのタイミングはカツカレーでなくとんかつ定食。
横長のボウルの真ん中にご飯をおいて左側にカレー。
右に千切りキャベツを盛り付け上にカツ。
ご飯の上にカキフライ。
カツとカレーとカキフライ!
そのおいしげな景色をみながら、なるほど「と」の正体はご飯だったとはじめて気づいてにんまりします。
カツもカキフライも衣は薄付き。
パン粉ひとつひとつが立ち上がるように揚げられていて、色はこんがりきつね色。カツは脂控えめのひきしまったロース肉。
断面をみればしっかり分厚くて、肉汁がじんわりにじんで艶っぽい。
食べればさっくり歯切れがよくて、何もつけなくて塩と胡椒の下味で味は整う。少ないながらも脂がくちゃっと潰れて口をひんやりさせて甘みを感じる。見事なとんかつ。
カレーは独特、スリランカ風。
スパイスや具材をすりつぶしてスープに溶け込み仕上がっている。サラサラしてはいるけれど、潰した素材がざらざら舌に残るところが不思議においしい。
食べはじめは辛さよりも旨みや香ばしい風味が際立ち、食べ続けるとあとからあとから辛味がおいかけやってくる。とはいえダブル主演の片割れの、カツを邪魔せぬほどよき香りや味わいがよい。
カキは大粒。フライの衣はとんかつ以上に薄付きで、サクッと壊れる。タルタルソースをたっぷりのっけて、冬の味わい堪能します。
テーブルの上にはとんかつソースや塩、ドレッシング、太陽ソース。
とんかつソースはかつに直接かけずに小皿に。いろんな調味料で食べ比べする。千切りキャベツは太陽ソースでシャキシャキ食べる。
お供に「チョップスイ」ってスープがついてる。
出汁が効いた洋風おすましみたいな味わい。キャベツ、大根、にんじん。たっぷり使った野菜の甘みがスープのコクになり、刻んだセロリの葉っぱの香りが口とお腹をすっきりさせる。よきスープ。
ジャガイモやキャベツのサブジがご飯の壁を決壊させぬように踏ん張り、玉ねぎ、きゅうりのピクルスがシャキッカリッと奥歯をにぎわすオゴチソウ。お腹も気持ちも満ちました。