実家に着信する迷惑電話をブロックする。
実家の固定電話に着信する迷惑電話をブロックしたく、あれこれやった記録です。
離れて暮らす親が高齢になり、判断力が急激に落ちているため、勧誘電話や特殊詐欺電話(オレオレ含む)をシャットアウトするのが一番の狙いです。電話機の迷惑電話機能や電話回線サービスオプションなどを駆使しました。
実態として、迷惑電話は携帯電話ではなく固定電話に多く着信してくるため今回は固定電話に着信する迷惑電話をブロックする内容になります。固定電話をやめてしまうという強硬手段もあるとは思いますが、(高齢者は携帯電話の扱いもやや不慣れなため)ライフラインとしては止めることは難しい。だからといって間口をフルオープンにしておくと犯罪の被害者になる可能性があります。電話回線、電話機を残したまま着信を強力にコントロールする策を講じます。
以下の施策を実施し、1週間程度経過しておりますが、数件の迷惑電話を完全にブロックしており、今のところ成功かなと思っております。今後の状況変化によっては、その都度対処していく予定。
なお、記事末のAppendixに記載しますが、NTT電話帳に固定電話の番号が掲載されたまま残っているケースがあり(実家がこれに該当)、大至急確認すべき事案かと思います。
達成すべきゴール
迷惑電話(勧誘or詐欺)が着信しても、電話が鳴らない。
前提条件
実家の両親には電話機操作等のオペレーションを期待するのは不可能。運用開始後はすべて自動的に対応できることとする。
実現したい機能
(1)番号非通知電話を着信させない機能
⇒期待する効果:非通知でかけてくる相手をブロックする。
(2)着信した電話番号をリモートから確認する機能
⇒期待する効果:両親とは離れて暮らしており、電話機上の着信履歴を私が確認できない。なんらかの方法でどんな電話がかかってきたのかをリモートで監視できる運用を実現する。できれば、着信というフラグが立ったタイミングでメール発報する等、プッシュ型が望ましい。
(3)通話を録音する機能(録音する旨のメッセージが着信時に流れる)
⇒期待する効果:通話を録音することを迷惑電話や詐欺電話をかける側が嫌がる。通話録音機能を有し、かつ、通話録音中であることを着信時にアナウンスできる機能がほしい(抑止効果ある)。実際に録音したデータがあれば、どんなやりとりをおこなったのか後からトレースできる。
(4)迷惑電話として(警察や自治体などの公的機関で)認知されている電話番号からの着信をブロックするサービスとの連携機能
⇒期待する効果:迷惑電話として登録されている番号から着信された場合は問答無用でブロックアウトする。
実施した施策
(1)番号非通知電話を着信させない機能の実現
⇒施策:ひかり電話の付加サービスに追加契約することで実現しました。NTTオペレータからの電話による契約内容の確認のあと、1時間後から有効になりました。
・ナンバー・ディスプレイ(着信番号を表示させるための機能)
・ナンバー・リクエスト(番号非通知電話をシャットアウトする)
※参考:ひかり電話オプションサービス
※ナンバー・リクエスト機能については、ひかり電話回線サービスを使わずに、電話機側で同じ機能を実現することも可能です。私の場合、ひかり電話Aという、複数のひかり電話オプションサービスが標準で備わっている契約としたため、ひかり電話回線側で本機能を実現しました。
(2)着信した電話番号をリモートから確認する機能の実現
⇒施策:ひかり電話の付加サービスに追加契約しました。
・着信お知らせメール
外出中に実家に着信があったら、あらかじめ登録した私のメールアドレスに着信があったことを知らせするメールが届くようにしました(プッシュ型)。この機能を使った場合、着信に応答したかどうかに関わらず、すべての着信電話の番号情報が私のメールアドレスに数分後に届きます。両親が迷惑電話や詐欺電話らしき電話に応答していないかどうかを、後から確認することができます。迷惑電話を防止する機能ではないですが、どの電話番号と実家の電話機がつながったかのログが残るのは有効かと考えます。
サービス契約開始後、初回のみパスワードの設定変更を行う必要があります。その時だけは契約回線の電話機からの操作が必要になります。私の場合は、実家とビデオ通話を行いながら電話機操作を誘導し、仮パスワードから正式パスワードへの変更を実施しました。
サービス開始/停止、送信先メールアドレス設定、メール送信条件設定などは、インターネット経由でブラウザ上から可能です。
(3)通話を録音する機能の実現
実家の電話機を買い替えました。15,000円程度(2019年12月時点)だと思います。なお、VE-GD67DLとVE-GZ62DLは販路が違うだけで同じ製品と思われます。
コードレス電話機(子機1台付き)VE-GD-67DL(2019年11月発売)
この電話機に買い替えたことにより、通話録音を実現しました。
・SDカード対応で通話内容を長時間録音できる(32GBで約1,101時間(最大1,000件迄))。
・自動的に電話に応答し、迷惑防止のメッセージを流す(迷惑防止機能)「この通話は迷惑電話防止のために録音されます」。ただし、電話帳に登録済みの電話番号には迷惑電話防止機能は働かない(グッドポイント)。
(4)迷惑電話として認知されている電話番号からの着信をブロックするサービスとの連携機能の実現
迷惑ブロックサービスに加入しました。今回、このサービスに対応している電話機を選びました。
月額にかかるサービス費用は、310円/月と考えてよいです。ナビダイヤルの費用で電話料金に上乗せされてくると思われます。電話機がネット経由でアップデートするわけではなく、ある電話番号に自動的に毎日ダイヤルし、そこから迷惑電話番号データをダウンロードしてくる仕組みのようです。
参考:迷惑ブロックサービスとは? - 電話機 - Panasonic
なお、このサービスに対応していない電話機でも、迷惑ブロックサービスを利用することは可能ですが、その場合は外付けの装置を購入する必要があるようです。ただ、機器の販売価格を見ると「10,680円」とけっこうな価格なので、これでしたらこのサービスに対応している電話機を買ったほうが良い。
参考:迷惑電話・営業電話を自動で着信拒否(迷惑電話フィルタ) トビラフォン
以上で、実家の固定電話に着信する迷惑電話をブロックしたお話でした。
Appendix 1.
電話番号がNTT電話帳(ハローページ等)に掲載されている場合がある。ひかり電話化する時にNTTのオペレータから「電話帳への掲載は継続されますか?」という確認があり、その時初めて電話帳に電話番号が載っていることを私が知りました。まさか、です。そんなものは、犯罪集団が利用するおいしい名簿になるに決まっている。今すぐ削除依頼をするべし。
参考:NTT電話帳(ハローページ)への掲載削除方法|詐欺対策
Appendix 2.
電話機の電話帳データがしっかりと入っていることが大事です。なぜかというと電話帳データ内の電話番号からの着信は迷惑電話防止メッセージを流さない対応が自動でできるからです。
電話機の電話帳データの入力が面倒だと思います。今回、本機(VE-GD67DL)は、PanasonicからPC上で動作する電話帳ソフトが提供されており、SDカードを介して電話機に流し込むことが可能でした。
両親の携帯電話内の電話帳データを移行元データとし、固定電話機の電話帳へ流し込みたかったため、以下の手順(1)~(4)で実施。
(1)携帯電話の電話帳データをmicroSDカードへバックアップ。VCF形式ファイルで保存される。
(2)PC上で、VCF形式⇒CSV形式への変換をフリーソフトで行う。
(3)CSVファイルをExcelなどで参照しながら、Panasonicの電話帳編集ソフト上で、電話機用電話帳データを作成・編集する。最後にSDカードへ書き込む。
(4)SDカードを電話機に挿入する。SDカード内の電話帳データを電話機本体に読み込む。
以上。