痔ろう闘病日記
『痔ろう(痔瘻)』と聞いても御存じない方が殆どでしょう。
私も自分がなるまで知りませんでした。
痔ろうとは肛門周囲に膿がたまり直腸と肛門周囲の皮膚をつなぐトンネルができる別名“あな痔”とよばれる病気です。
原因としては下痢などによって肛門の組織に細菌が入り込む事だそうです。
そのままにしていると癌化する恐れもある恐ろしい病気です。
痔ろうになってしまった方向けに手術と入院を日記にしておきました。
ある朝、目覚めると肛門と尾てい骨の付近に痛みを覚えた。
そこまでの痛みではなかったので、体を暖めれば治るだろうと湯船に浸かり就寝するも痛みは止まなかった。
2日後には咳やくしゃみ、寝返りを打っても痛くなる。
次の日ソファーに座るのも痛く、1日ベッドの上で過ごした。
ネットで症状を検索すると“痔ろう”というキーワードに当てはまる。
完治には手術が必要とあり不安を覚えながら、明日病院に行こうと決意。
痛くて眠れずロキソニンを飲む。
次の日
病院で診察。
肛門を診られ痔ろうと診断される。
事前に予兆はなかったかと尋ねられるが思い当たる節はない。
膿を切開して出すといわれ
「麻酔を打つが痛いけど効きませんよ」と言われ吹き出すが、本当に麻酔が痛い。
そして膿みを掻き出されるのが死ぬほど痛かく脂汗をかくほど。
膿を出されると痛みは全くなくなる。
抗生物質を処方され3日後に来るように告げられる。
診察費は8,000円程度
3日後
経過をみられ膿みを出す為のパイプを付けられる
抗生物質と塗り薬を処方され2週間後に来るように言われる。
診察費は1,000円程度
2週間後
経過観察され手術が必要と言われる。仕事とゴールデンウィークの都合、約1ヶ月後に入院予約。
浣腸式の薬を処方される。
診察費は3,000円程度
入院前日
21時までに食事を済ませるようにあったが
ビール1本と中華料理を22時まで食べる。下剤を飲んで就寝。
入院1日
10時半に病院着。
コロナの為、面会全面禁止、入院患者は1階に降りては行けないと言われ煙草を吸えない事に愕然とする。
病室につくとお尻周りを剃毛される。
何故か看護師さんは若くて綺麗な方ばかりでさすがに恥ずかしいが、そんな事も言ってられないので大人しく指示に従う。
レントゲン、尿検査、肛門エコー後に内視鏡検査のため1,000mlの下剤を飲まされる。
200mlを約10分で飲むよう指示され、3回目の排便で確認のため流さずにコールするように伝えられる。
3回目でもダメで結果400ml追加され6回目でOKと言われる。
ここらへんで羞恥心は無くなる。
その後点滴を受け、内視鏡検査へ。
検査は予想より楽で話す余裕もあった。
ストレッチャーに乗せられ病室へもどる。
恐らく麻酔を打たれたようで足元がおぼつかない事にベッドに移る時に気づく。
いつの間にか仮眠していた。
次の日に浣腸するなら夕食を食べて良いと言うことで食べて22時に就寝。
・入院時に必要だったもの
使い捨てボクサーパンツ
延長コード
携帯の充電器
本数冊
お風呂時に携帯品用ポーチ
入院2日目
6時起床、体温と血圧を計り浣腸される。
5分待てと言われるが堪えられず4分で排便。
14時ころに手術室に向かう。
横向きの体育座りの姿勢で腰椎麻酔を打たれる。
チクっとするのは1本目だけで2本目からは痛みを感じない。
うつ伏せの姿勢で手術が始まる。
感覚は全くないがお尻の穴を広げられているのは判る。20分ほどで終了。
ストレッチャーで病室まで戻りベッドに移動、点滴を受け2時間ほど仮眠。
起きると下半身に全く感覚がなく動かせない。
同じ姿勢で腰が痛いので脚を動かしたいが全く動かない。下半身麻痺とはこういう感じなんだなと恐怖を覚える。
19時30分になりやっと脚が動くようになり寝返りをうてるようになる、
脚が動くとともに麻酔が切れ、お尻の穴が熱く鈍痛が常に続く。
22時の消灯時に点滴の痛み止めを追加してもらう。
痛みでほぼ眠れず、5時半に痛み止めを点滴してもらいやっと眠れる。
入院3日目
朝食は流動食に玉子豆腐、吸い物。
毎食後に便が固くならないようにビオフェルミンと下剤を服用する。
昨日寝てないからかほぼ寝て過ごす。
10時にロルカム(鎮痛剤)を投与する。
検診で昨日の執刀医から患部の写真と共に説明をうける。肛門をえぐり、痔ろうのトンネルを除去し縫った様子を見せられる。
術後ケアとして排便後にポステリザン(大腸菌死菌浮遊液)をシートに塗り肛門に塗布するよう指示される。
昼食は5分粥と煮魚
ロルカムのせいか動かなければ痛まない。
下剤の影響で1日数度、便意を覚えるのだが、おならなのか便意なのか判らない状態が続き、
しかも肛門を締めると激痛が走るため便意を覚えた瞬間にトイレに向かわないといけない。
昼寝を繰り返す。
17時ころに点滴終了。
特にする事もなく夕食
5分粥に豆腐と鶏肉の煮物、味噌汁。
21時くらいに痛み始めロルカムを服用。
23時ころ就寝するも3時半くらいに痛み始めロルカム服用。
6時までぐっする眠る。
入院4日目
6時起床、3日ぶりの風呂。一人10分の持ち時間のため慌ただしく入浴(午後は自己申告なのでゆっくり入れる)
朝食は全粥とビーフンと味噌汁。
毎食後にロキソニン(鎮痛剤)、セルベックス(胃を守る)、フロモックス(抗生物質)の服用が始まる。
検診、経過順調。座薬入れられる。
仮眠
12時昼食、親子丼、和え物、吸い物
仮眠して風呂。
夕食、白身魚揚げ、カレー風肉じゃが、大豆煮
3回目の風呂。
普通に寝転がっていればほぼ痛みがなくなってきた。
23時ころ寝るも昨日と同じく3時頃に痛みで起き、ロルカムを服用。
再度寝る。
入院5日目
6時起床して風呂。
朝食はパンにオムレツ、トマトスープ。
検診後に仮眠。
昼食は筑前煮、焼魚、カボチャの煮付。
ほぼ痛みもなく4日ぶりに病院の外に出て喫煙する。クラクラした。セブンイレブンへいって戻る。
2回目の風呂。
ゴロゴロして夕食。
豚肉の炒め物、酢の物、味噌汁
ゴロゴロして睡眠中に痛くならないよう23時頃にロルカム服用するが、5時近くに痛くて目覚める。効果は短いようだ。
ロルカム服用してまた寝る
入院6日目
6時起床、風呂。
朝食は高野豆腐の玉子炒め、納豆、味噌汁。
煙草吸いに行くが、バレて怒られる。
昼食は酢豚、もやしの和え物、キウイ
ゴロゴロして過ごす。
風呂。
夕食は焼魚、ほうれん草の白和え、切干大根の煮付
食後のロキソニンを時間ずらして22時に飲むが、効果なし3時に痛くてロルカムを服用する。
入院7日目
6時起床
風呂。
朝食はサラダ、大豆と竹輪の煮付、味噌汁。
ゴロゴロして昼食
うどん、餡掛け豆腐、茄子味噌。ゴロゴロして過ごす。
夕食は、揚げ魚、マカロニサラダ、さつまいも。
風呂。
ゴロゴロしてそのまま寝る。
痛みはだいぶ治まり起きる事なく朝まで寝る。
入院8日目
6時起床、風呂。
朝食は、パン、サラダ、スクランブルエッグ。
ゴロゴロして検診。
本来、明日のはずだったが退院と言われる。
荷物を片付けて退院。
入院費用は11万
(後日、社会保険の高額医療費限定適用制度を利用すればほぼ全額返ってきます。)
退院から一週間経過しましたが、まだ多少の出血はありますが、ほぼ痛みもなく術後ケアも一日数度ポステリザンを塗ったシートを交換するだけなので特に大変ではありません。
ただ、普通に座れませんから座り仕事の場合ドーナツ型クッションは必須です。
なかなかお尻の病気だと恥ずかしくて病院に行くのをためらいますが、お尻だけは大切にしておかないと後が大変です。
皆さんも健康にはお気を付け下さい。
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