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【大阪市住民投票を闘って】 NO.1
野村友昭さん(前市議・市民1000人委員会アドバイザー)
『はじめに』
こんにちは。改めまして、昨年は様々な活動にわたりまして大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、年初から新型コロナウイルスの感染拡大が続いておりまして、現在は非常に難しい状況にあります。いよいよ大阪にも緊急事態宣言が出されることとなりまして、本日の学習会も開催が危ぶまれましたが、会場は十分なソーシャルディスタンスを取っていただき最小限の参加者にとどめつつ、またオンラインによる動画配信も同時に行いながら、開催されております。参加者の皆様にはご不便、不自由をおかけしますが、どうか感染の拡大防止にご協力をいただけますようお願い申し上げます。この時期に市政チェック学習会を開催することは非常に重要な意味があります。現在はほとんどの地方自治体で予算編成が行われる時期であり、コロナ対策を含む重要な施策、事業が決定されます。今、行政の役割として求められるのは、医療関係者、また飲食店をはじめとする人と接触するお仕事、事業を営まれている方々に最大限の支援を行うとともに、感染拡大を封じ込めるための取り組みを的確、着実に進めることです。それらを決めるのが来年度予算なんです。自治体が昨年、今年度にどのようなコロナ対策を行い、来年度何をしてくれるのか。我々市民、有権者はこれらをしつかりとチェックすることが重要です。
『市民一人ひとりの強い想いを目の当たりにした住民投票』
昨年は大阪にとって非常に大きな意味を持つ年となりました。11月1日に「大阪市廃止住民投票」が行われ、皆様方のご奮闘もありまして僅差で否決されたことは記憶に新しいところです。告示の期間は約3週間でありましたが、本格的な活動は事実上1ヶ月以上に及んでいましたし、住民投票の実施に至るまでも様々な政局がありました。このたびの住民投票に際しては、私は政治家の立場から、反対派で動いておられる方々のお手伝いをさせていただきました。また、パイプ役のようなこともやらせていただきました。住民投票の最終盤のころ私が見たのは、本当に今まで政治に関わったことのないような方々が街の辻々、街角に立たれて必死に、自分たちで手作りしたチラシを必死で配っている、あるいは急ごしらえに用意したマイクで必死に語っている。たぶん今まで街頭演説の経験はないのだと思われます。非常にたどたどしくも、非常に思いのこもった演説を訴えかけておられました。私はそれを見て、本当に市民お一人お一人の皆さんが、大阪市をなくしてはいけないという強い思いを目の当たりにし、その思いを強く感じたわけであります。先ほども触れられておられましたが、大阪市の廃止というのは、この堺市にとっても他人事ではありません。大都市法にあるように、大阪市が廃止されると、場合によっては住民投票なしで堺市が消滅してしまう可能性もあったわけです。そういう意義を皆さんお一人お一人に感じていただいて、堺の皆さんにも反対に協力していただきました。心から敬意を申し上げ、私からも感謝申し上げお礼申し上げます。お疲れ様でした。本当にありがとうございました。
『あの住民投票の結果は何だったのか…』
さて、しかしながら、僅差での反対多数にもかかわらず、今日、小西元副知事から詳しくお話しいただけると思いますが、その舌の根も乾かぬうちに、広域一元化を言い始めています。あの住民投票の結果は何だったのでしょう。あの住民投票で多くの反対票を投じた市民の皆さ賛んの声を、いったい維新の会は、あるいはそこから出ている大阪府知事や大阪市長は、どのように受け取っているのか、私は大きな疑問を感じております。