休業要請2週間見送りの無神経さと、公文書改ざんを現場に押しつける無神経さ。
ジャーナリスト相澤冬樹と私、メディアコンサルタントの境治が飲みながらだらだら語っていた「メディア酔談」が3月20日の配信から突如ホットな内容になりました。相澤が週刊文春でとんでもないスクープ記事を書いたからです。森友事件で文書改ざんに不本意に関わり自殺した赤木俊夫さんが残した手記を全文公開したのです。奥様の昌子さん(仮名)が一年数ヶ月悩んだ末に相澤に託したものでした。昌子さんは文春の発売日に国と佐川氏を相手に訴訟を起こしました。
それを受けて急きょ配信した動画がこれです。
相澤のスクープやこの配信に対して色々な反響をいただき、中には「コロナで大変な時に、こんなスクープにかかずらってる場合ではない。終わった後にしろ」という声もありました。私は、今は何とも言い難いけど、コロナに対する政府の施策がこっちの話と繋がってくる気がしていました。
赤木さんの残した手記を読むと、今の政権や官僚は、人の気持ちを踏みにじっても平気な人びとなのだなあ、と感じてしまいます。赤木俊夫さんに改ざんさせたこともそうですが、昌子さんの提訴に「再調査は必要ない」と言ってのける冷たさからもそう感じました。そもそも公文書の改ざんそのものが、国民の尊厳を踏みにじる行為です。私たちのために働いていないのが見え見え。国民に奉仕する気持ちがあれば、改ざんを認めた時点で全員辞表を書くべきでしょう。そうしないのは、「やり過ごそう」としか考えてないからだと思います。これも私たちの気持ちを踏みにじっています。
さて4月8日夜、安倍首相が緊急事態宣言を発表しました。あらかじめ予告するなんて緊急じゃないなあと思いつつ会見を聞いて、安倍首相なりに一生懸命国民に外出自粛をお願いする気持ちはわかりました。対象地域の様々なお店を持つ人たちは、首相がそう言うのならと泣く泣く休業に入ったと思います。
さっきテレビ東京のニュース番組を見ていたら、速報が入りました。なんと、西村経済再生担当大臣が対象地域の7人の知事に「休業要請を2週間程度見送るよう打診した」というのです。なんだそれは?やっと出た緊急事態宣言に対し、真面目に応じて休業したお店の人たちをなんだと思っているんでしょう?2週間だなんて!1ヶ月コロナを押さえ込むためにみんなで頑張って欲しいと言ったばかりなのに!
同じだなあと受けとめました。赤木俊夫さんを追い込んだのと、昌子さんの提訴に素っ気なく再調査しないとコメントしたのと、休業要請を平気の平左でひるがえすのと、同じです。それ、どんだけ人の気持ちを踏みにじる行為か、わかってる?真面目な人ほどバカを見るような気分になるの、わからないの?国民のことを、ちっとも思ってないの見え見えだよ。
メディア酔談を見た人から、「赤木さんと一緒に戦いたい」というメッセージをもらいました。森友事件のことがピンと来なかった方も、コロナ対策では、政権のひどさ、官邸のずるさをひしひしと感じているのではないでしょうか。赤木さんとともに戦うことは、コロナ対策の政府のずさんさに抗議することでもあるのだと私は考えています。
メディア酔談は、4月中は毎週金曜夜配信です。10日は22時から、17日と24日は20時からです。
まずは4月10日のこちらの配信をぜひ!
ちなみに3月31日の配信では、せやろがいおじさんにSkype出演してもらいました。
4月3日の回では赤木昌子さんにLINEでメッセージの形で参加してもらいました。
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