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[記事]「LiquiForm®」技術による容器と充填

こんにちは! 特許調査の仕事をしてます、酒井と申します。今日は、最近読んだ記事から、新しい容器技術「LiquiForm®」について書きます。記事はこちら。「ファッションスナップ」からです。

「サステナブルな化粧品つけかえ容器ってどういう事?」
「詰め替え容器、はよく見聞きするけど・・・?」
と思って読み始めたところ、なかなか面白い工程でした。

資生堂チャンネルにあったこちらの動画では 0:33付近からが
「LiquiForm®」技術の説明です。

「LiquiForm®」のサイトにも1枚絵がありました。

https://www.liquiformgroup.com/

従来「容器は容器工場でブロー成形」「できた容器を化粧品工場に輸送」「化粧品工場で容器に製品を重点」としていたのが
この技術では容器成形と液体充填を一挙に行うのが「新しい」とのこと。

確かに「容器工場から製品の工場に空のペットボトルを運ぶのは、空気を運んでいるようなもの」ですものね。

ファッションスナップの記事では

リキフォームは、AMCOR(アムコア)社が中心となって開発した新規容器技術で、この技術を実用化した吉野工業所と資生堂が共同で化粧品容器を開発。

https://www.fashionsnap.com/article/2022-10-24/shiseido-innovation-conference/

と紹介されており、日本では吉野工業所が容器部分を手がけているそうなのですが、もともとはアムコア社の技術。

アムコア・リミテッド (Amcor Limited) は、オーストラリアに拠点を置く、包装事業の多国籍企業。おもに食品、飲料、医療、たばこ産業などに包材を供給しているそうです。最近20年の特許公開件数は140件/年前後。(ファミリー数だと20~40ファミリー/年程度です)

Espacenetで見たところ、最も初期の出願は2012年頃でした。
図はJP2014519429Aからです。充填と成形を同時に行う、LiquiFormの特徴が表れています。

https://worldwide.espacenet.com/patent/search?q=pn%3DWO2012170517A2

もちろん、吉野工業所による特許出願もあります。(JP2017094684A 他)
上記のアムコア出願も引例に上げられており
「それは仕方ないよねぇ・・・技術導入している、という話なのだし」
と思ってしまいました😅

https://worldwide.espacenet.com/patent/search?q=pn%3DJP2017094684A

このような「製品を使ったブロー成形」の技術、Amcorの基本特許出願期(2012年頃)より増えてきており、簡易検索の範囲だけでも300ファミリー程度の存在を確認できました。
工程短縮や流通コスト、炭素排出量削減の観点でもメリットがありそうですし、きっと注目度が上がっているのでしょうね。

cl = "B29C2049/4664"



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