特許庁「グリーン・トランスフォーメーション技術区分表」 の 検索式をJ-PlatPatに貼ってみよう!
こんにちは! 特許調査の仕事をしてます、酒井と申します。
今日は特許庁が公開している「グリーン・トランスフォーメーション技術区分表(GXTI)」について書きます。
最近参加したINPITとの意見交換会
先日弊社は「特許情報サービス業連合会」に加入いたしました。
特許情報サービス業連合会は歴史も長く、再来年には40周年。
私も開業した頃(2005年)から存在は知っていたものの
規模の大きい調査会社、大先輩方が加入されている印象も強くて、
”ひとり事務所”には敷居が高いなぁ、と、遠くから眺めている状態でした。
それからずいぶん月日も流れて(←年数経ちすぎです、笑)
気が付けば、会員企業にも面識のある方々のお名前が増えていて
遅まきながら仲間に入れて頂きました。
昨日は会員限定で実施された
INPIT様との意見交換会に参加しました。
INPITといえばJ-PlatPat。
私も分類表や経過情報の利用で、毎日のようにJ-PlatPatにアクセスします。
しかし、検索業務では圧倒的に商用データベースを利用しているため
INPITからのプレゼンを拝見して
「毎日アクセスしているのに、案外知らなかった事柄が多い!」
というのが率直な感想でした。(お恥ずかしい)
そのひとつが、この記事のテーマ
特許庁「グリーン・トランスフォーメーション技術区分表」 の 検索式
です。
グリーン・トランスフォーメーション技術区分表(GXTI)とは
下記は特許庁のWebサイトからです。
今年(2023)5月に公開されたもので「なんとなく・・・」程度に知っていましたが、検索式をJ-PlatPatでも使える事は今回初めて認識しました。
検索式は
GXTI(GX技術区分表)(特許検索式含むエクセル版)(エクセル:85KB)[更新日:2023年5月30日] から入手でき
利用方法は
「GXTIのJ-PlatPat用検索式の使い方(PDF:1,154KB)」で確認できます
詳しい利用手順は上記PDFに譲りまして、
私もGXTIの検索式、J-PlatPatに貼ってみました。
以下、感想などです。
検索式は 英文/和文/IPCのみ の3種類
個人的には検索式入りのExcelファイルを開いた時が
一番の驚きでした。英文検索式があるんですねー!
J-PlatPat=和文検索式、という先入観がありました。
ちゃんと見なくちゃいけませんね・・・反省
今回は和文検索式を貼ってみました。
「特許・実用新案検索」の論理式メニューを開いて
和文検索式なので、
・テキスト検索対象を「和文」
・文献種別は「国内文献」
検索式をコピペで貼って検索・・・これだけです!超かんたん!
2023-07-27時点では 897件の公報がヒットするのですが・・・
今年3月より、CSV出力の上限が500件⇒3000件になったので(リリース)
900件弱の公報でも余裕でリスト出力できます。
上限3000件ですと、出願動向の分析などの可能性も広がりそうですね
最後に感想
CSV出力の件数上限も増えたことで、
今後、J-PlatPatのデータを利用した特許分析が行いやすくなりそうです。
その際ネックになりそうだなと思うのが「検索式(母集団)」です。
特許情報分析用のデータ自体は手軽に入手できるけれど
J-PlatPatで精度の高い母集団を組むのが難しい・・・!そこが肝心なのに!
と感じる利用者は多いのではないか、と想像されます。
ですので、GXTIのような取り組みで
検索式が提供されると、母集団作成のハードルが撤廃されて
利用者には大きなメリットがありそうです。
同様に、GXTIの検索条件を定期的にJ-PlatPatで流せば
「人力によるSDI(定期的監視)」もできますものね!
J-PlatPatベースの検索式提供、
特許情報活用の裾野を広げる取り組みとして
私も考えてみたいな、と思いました。