ググっても出てこない中国の会社名調べから大勝利、の巻
こんにちは! 特許調査の仕事をしてます、酒井というものです。
今日は「Googleで出てこない中国の会社名は、特許データベースとBaiduの合わせ技でどうにか調べたりします」という検索メモを書きます。
(「Baidu使うの絶対イヤなんですけど!!!」という方には、全く参考にならないと思います。ごめんなさい。)
このメモの背景のお話、をします。
これは近年の「海外特許調査あるある」なんですけど、
検索して → 出願人別の集計をしたら → 中国特許がたくさん!
そしてランキング第1位から、全く企業情報がわからない・・・😥
ってこと、あります。
例えばこんな感じです。↓
一番上(ランキング1位)には
"SICHUAN AEROSPACE WU YUAN COMPOSITE CO LTD"
と表示されていますが。
これをググると
2021/04/08時点ですが、企業URLが見つからないです。
でも、それは想定内の話でして。
困るのは「なんの手がかりも得られないとき」。
検索結果の冒頭からこんな感じになります。どう困るのかというと・・・
入力文字列がバラバラに拾われてますよね。企業名なら、全部つながって出てくるはず、です。検索結果の最初からこれだと「ググれないのか・・・」って、内心ガッカリします。
こうなると、正直「スルー」させて頂くケースもあるのですが(謝)
調査的に「やはりここは、できるだけ情報を取りたいな」という場合もあるわけで・・・
そのような時は経験上
1)特許データベースで中文表記を特定する
2)(ちょっと気は進まないけど) 1)の結果でBaidu検索
の手順で、何らかの情報が得られるケースが多いんです。
1)特許データベースで中文表記を特定する
今回はGoogle Patentsの例で説明しますが、中文表記が確認できるデータベースなら何を使っても大丈夫です。
と検索すると、漢字の表記がいっぱい出てくるのでコピーして・・・
2)上記の漢字表記で Baidu検索
中国の検索エンジン、Baiduに貼り付けて検索です。
いろいろ出てきましたよー!
それと、
検索結果の右側に「もしかして企業情報?」みたいな表示があったので
こわごわ・・・と辿ってみると
リンク先は Baiduが提供している、中国企業ディレクトリーでした。
(愛企査、というみたいです。ドメインがBaiduですね)
住所やURLなどは、ここで一気に判明しまして。
知財産権(商標・特許・著作権)の項目もあるし。
組織図まで出てきたのには、ちょっとビックリ・・・。
そして!まさかの!
「新闻资讯」(ニュース)の項目に、「专利分析」(特許分析)の記事があって
正直、腰を抜かしそうでした。(なんなの この大サービス・・・)
というわけで、
ググっても出てこない中国企業も、
Baidu(と企業ディレクトリ)で、ものすごく情報入手できたりするかも!
というお話でした。
余談1
「えー。でもBaiduでしょ?(ごにょごにょ)」ってご感想も当然あると思います。私もどちらかというと(えー)って思う派なので。
そうなのですけど、弊社で検索・加工してからお客様に情報をお渡しすれば
お客様サイドでは「情報抜かれる?」とか「 中国に繋ぐのちょっとな・・・」 といったご心配は、いらないわけですよね。
もしかすると近年、そういった「情報欲しいけどグレーなやつ」も調査会社の仕事のひとつになりつつあるかもなー、って感じたりしてます。
余談2
この余談はBaiduじゃなくて、淘宝(タオバオ)のお話です。
コロナ前に2回、Patent Olympiadって検索大会がありまして。
2回とも参戦しているサーチャーが何人かいて、ご飯一緒に行ったりして仲良くなったりしたのですけど。そのうちひとり、ドイツのサーチャー女子が言ってました。
デザイン的な要素のある物品の先行例調査で、
淘宝(タオバオ)をすみずみまで見たことあるって。
タオバオって・・・表示、漢字だらけですからね!?
私たち日本人でも「?」ってなる単語だらけなのに。
ドイツっこ(というか、ポーランド出身って言ってました)、タオバオの中を調べまくるの大変だったんじゃない? と、かなり驚きました。
サーチの世界は世界共通。
話してみると、案外同じような泥臭いことやってるし、
調査技術と発想力と、両方必要なのですよね。
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