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知ってた?HUAWEIの知財白書と「2020年・十大発明」

こんにちは! 特許調査業をしています、酒井というものです。知財業界で働く人なら、きっと一度は見たことありそうな「出願件数ランキング」。
国別、企業別など色々なランキングがありますが、
近年のPCT出願では「国なら中国、企業ならHUAWEI(ファーウェイ/華為)が第一位」が続いているんですよね。

この記事では、そんな「今、世界一特許出願をしている企業」、ファーウェイの十大発明を取り上げます。

WIPOの統計ページはこちら。インタラクティブに動きますよー

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自分が「ファーウェイの十大発明、ってあるんだ!」と気付いたのは
偶然、こちらのプレスリリースを見かけたのがきっかけです。

※2021/03/23追記:日本語書き起こしが出ました。

どれどれ・・・と、ファーウェイのサイトを覗いてみると
まず、こちらのページ。URLが patents.huawei.com というのもすごいですよね。5G、LTE、WiFiなどの項目に分かれており、年表スタイルで特許が掲載されています。

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最近、このような記事も見かけたのですが

対象となった特許群も「5G」のコーナーに掲載されていそうですよね。

さて・・・本題の「十大発明」。
ファーウェイのサイトに、知的財産白書・2020が掲載されており

後半(23ページ~)に、十大発明の説明がありました。

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過去を踏襲し、未来を切り開くことで技術革新をリードする

世界の新技術革命の波に乗って、ファーウェイは初心を忘れず、革新的な活動にこだわり、より多くの、より良い製品をお客様に提供するために努力を続けています。 2015年以降、ファーウェイは「トップ10発明」コンテストを定期的に開催しています。これは、新しい製品シリーズを生み出し、製品の重要な商業的特徴となり、将来的に大きな商業的価値を生み出す可能性のある発明や特許技術を認識し、報いることで、ブレークスルーを奨励し、イノベーション文化を創造し、製品と技術のイノベーションを促進することを目的としています。 ブレイクスルーを奨励し、イノベーションの文化を創造し、製品と技術のイノベーションを促進します。

ファーウェイの「10の発明」から生まれた新製品シリーズが次々と舞台に登場し、革新的なテクノロジーの利便性を世界中の人々に届けています。
ファーウェイの「発明トップ10」が生み出した新製品シリーズが次々と舞台に登場し、革新的な技術がもたらす利便性を世界中のすべての人、家庭、組織にもたらし、より調和のとれた便利なインテリジェントワールドを構築しています。

2015年以降、定期的に選出を行っているようです。項目を拾ってみました。
知財白書を見ると、パテントファミリー単位で各国の公報番号も掲載されています。


1)ポーラーコードの高速並列デコーディング

2)光クロスコネクト

3)コンピューティングエンジン「ダ・ヴィンチ 3D CUBE」

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4)5Gスーパーアップリンク

5)ファイル転送方法

6)イーグルウイング・フォールディング・スクリーン(曲がるディスプレイ)

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7)コンバージドストレージシステム

8)オートモーティブ・コンピューティング&コミュニケーション・アーキテクチャ

(・・・って、あれ?8個しかない気がするけど・・・?😜)

機械翻訳の力を借りながら、ざっと読んだ範囲では
十大発明、ネットワークや携帯機器周りのトレンド技術全部盛り!という印象を受けました。日本企業だと、これだけ色々な研究をしていたら、多分力が分散してしまって「選択と集中」という話になっても不思議はなさそうですが、そこはファーウェイ。

第2位のサムスンをかなり引き離した状態で、全方位的に大量の出願をしているのでしょう。「質も量も」両方を目指しているように感じました。

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GAFAと対比される中国のBATH。
私も「中国企業は出願の勢いがすごいよね」と、数字のイメージだけで捉えてしまっていたところがあります。今後、バイドゥ、アリババ、テンセントなどでも知財白書にあたる情報公開はあるのか?どんな出願をしているのか?など、具体的な内容に触れる機会を作っていけたら、と思いました。


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