2027横浜花博開催に向けて ~ 自民党花博推進特命委員長としての仕事 ~
今年の4月、私は自民党内に設置された「2027横浜国際園芸博覧会(花博)推進特命委員会」の委員長に任命され、4月13日に高市早苗政調会長と特別顧問の菅義偉前総理に同席いただき、第1回目の会合を開催しました。
■ 特命委員会設置までのプロセス
この横浜花博は博覧会最大規模のA1クラスのイベントです。日本では平成2年に大阪で開催された花博に次ぎ2回目の開催となります。会場は私の選挙区の上瀬谷通信隊跡地で、横浜市が誘致して行うものです。
私自身はずっと前から、会場付近の住民をはじめ、瀬谷区民の意見などを行政や花博事務局に伝えていましたが、花博に関する課題やテーマは多岐にわたり、自民党内だけでも多くの部会にまたがるため、集約し調整をするのが大変でした。
同時に役所の方々も担当する自民党の部会長も大変だと思い、まず菅前総理と古屋圭司議員に相談をし、最後は高市政調会長と打ち合わせた上で設置に至りました。
そして、南関東選挙区(山梨、千葉、神奈川)の議員にも役員に就任いただき、また、花博に関係する「フラワー議連」や都市公園に関する特別委員会の幹部の議員等にもご協力いただき、組織をスタートさせることができました。
■ 特命委員会は人と知恵の集まる場
これまでに会合を3回持ちましたが、今後は特に大きな課題である「輸送システム」に関して、横浜の鈴木けいすけ議員を座長としたプロジェクトチームを特命委員会内に立ち上げ、議論を進めていこうと考えています。
私としてはこの特命委員会で花博に関する課題を集中して取り扱い、多くの方々からの知恵を結集させ、課題を乗り越えて大会を成功させたいと考えています。と同時に、いろいろな方々にご支援やご協力をお願いする場になればとも考えています。
■ 日本の花博の可能性
私は以前A1クラスの花博として、トルコのアンタルヤの博覧会に視察に行きました。開催されて既に3ヶ月ほど経っていましたが、駅が建築中で路面電車が走っていませんでした。会場の中もまだ建築中のパビリオンがいくつもあり、ガラガラの状態でした。
その後、台湾の台中市が開催したB1クラスの花博も視察しました。そこはアンタルヤよりは準備が進んでいましたが、それでも建設作業が進行中の会場がありました。
どちらも開催時までに会場セットが間に合っていませんでした。
2027横浜花博はこんなことにはしたくないという思いを強く持っています。
一方、内容としてはカーボンニュートラル等に関連した中身も含めて、世界の最前線の情報を発信したいと思っています。
また、日本の伝統的な美の意識、花との付き合い方や造園屋さんや植木屋さんの代々引き継がれてきた技術なども世界の方々に理解していただきたいと思います。
余談ですが、台中の花博ではサクラマスや馬、天然記念物のヤマネコをテーマにした会場があり、花とは関係なくとも農水省管轄のテーマであればできることが多いということを学んできました。これは新しい視点で展開できる可能性を生み出してくれます。
■ 地域のための花博へ
もう一つの視点として、開催地である横浜市瀬谷区、旭区の皆さんにとって、「自分たちの花博」と感じてもらうための取り組みが必要だと考えています。単なる開催地で、開催期間中に人が多く来て迷惑を受けるだけ、というのではなく、人が来るというインパクトを地元でも活用できる仕組み作りとも言えます。
花博そのものの中にも、地元の方々が関われるスペースがつくれないかということも考えています。他の場所ではない、まさしく、瀬谷区、旭区の地元での花博だということを実感してもらいたい。そのことが一つのレガシーとして地元の誇りや吸引力になって行ければいいということです。
花博の内容、中身やアクセスの問題など、全体を進めていく花博事務局も5月19日に正式にスタートしました。
もう、あと5年ありません。急ピッチで準備を進めていかねばなりません。特命委員長としても、共に力を合わせていきます。
今までも大変お世話になってきた瀬谷区のみなさんには、今後も引き続き緊密にコミュニケーションを取りながら、花博の成功に向けてご指導、ご協力をお願いしたいと思います。