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「ワクチン接種」という国家一大事業 ~ 安全・安心を追求するための関係者の動き ~

昨年からの長いコロナ禍、3 月後半に一都三県もようやく安定してステージⅢの状態となり、専門家の方々と決めた対処方針に則り、緊急事態宣言が解除されました。
リバウンドに心配が残るなか、ワクチン接種の準備が進んでおり、すでに一部医療従事者への接種は始まっています。

■ 接種は個人で判断できる
このワクチンがコロナ対策の切り札とされているのは、2回接種時の有効性です。欧米での発表によると、95%とされています。我々が慣れ親しんできた季節性インフルエンザワクチンの有効性40~60%(年により異なる)と比べれば、その確実性が段違いなことがわかります。
この確率で発熱や咳などの症状を防ぐ効果が発揮されるとすれば、重傷者や死亡者を減らし、医療機関の負担を減らすことにもつながります。本人にも、そして医療機関にもプラスになると思われるのです。
しかし良いことばかりではなく、副反応のリスクもあるということは知っていただかなければいけません。コロナワクチンに限らず、どのワクチンにおいても、副反応のリスクからは逃れることはできません。
そこで、今回もワクチン接種は強制ではありません。あくまで個人の判断のもと、個人の責任で打つ制度となっています。
そのためにも政府は副反応についての情報を包み隠さず、できるだけ速やかに発表しています。

■ ワクチン接種のメリットとデメリット
例えば日本において、ワクチンの二回目の接種後、接種部位の痛みは約92%、37.5℃以上の発熱が約36%、疲労・倦怠感が約67%の人に認められています。アナフィラキシーと呼ばれる急性アレルギー反応においては、アメリカでは100万人に5人程度と報告されています(3月末現在)。
アナフィラキシーの発生頻度は欧米よりも多少高い傾向になっていますが、対症法も確立されており、アナフィラキシーを心配して接種を避けることは必要ないとも言われています。
また、日本では接種場所において15~30分経過観察することになっており、万が一アナフィラキシーショックを起こしても医療従事者が必要な対応をします。
なお、3/26に厚生労働省は、国内で接種された57万回以上の事例を検討した結果、このワクチンの安全性に関して「重大な懸念は認められない」と評価したことを発表しました。
私も総理訪米同行の条件であるため、先日1回目の接種を受けました。私の場合、接種時の針の痛み、ワクチン注入時の痛みは全くなく、翌朝から接種部位に「昨日、注射をしたな」という軽い痛みが出ました。
初日には無かった痛みが急に出てきたので、事前にそういうことがあるという話を聞いていないと少し不安になるかもしれないとは思いましたが、それ以外の症状もないまま今日に至っています。
このワクチンが直接の原因で死に至るなどの報告が上がっていないなか、このワクチン接種のメリットと副反応のデメリットとを比較考量し、接種を進めていくこととしています。
なお、新型コロナワクチン接種は全額公費で行います。

■ ワクチンに係るスケジュール
このワクチン接種は、国・地方自治体にとっても体験したことがないほどの一大事業です。16歳以上の全国民を対象に、集団接種を、しかも大人数をひとところに集められないという制約条件がある中で速やかに進めていかねばなりません。
手探りの中、できる限りの準備を国・自治体ともに連携して進めています。ぜひ、ご協力いただけるようお願いします。
そうしたなか、自治体から最も要望があるのは、自分の市・町にいつ、どれだけの量のワクチンが届くのか、そのスケジュールを早く教えてほしいというものです。
これこそ国としてもいち早くつかみたい情報ではあるのですが、ワクチン製造会社の判断とEUの輸出許可判断という日本政府として自力では何ともできない不確定要素があり、思うような形でお伝えできないでいました。実際にアストラゼネカ社のワクチンの輸出許可が出なかった国があるとも聞いています。
コロナワクチンを担当している河野大臣自らも製造会社本社に電話を入れて交渉するなど、少しでも確実な状況を増やしていく努力をして、それに応じて分配量をお示ししています。

■ ワクチン接種管理システムの構築
スケジュールとともに重要なのはワクチン接種の管理システムだと考えます。
中山防衛副大臣のご尽力で、ワクチン接種の関係省庁の副大臣メンバーと共に、世界で最もワクチン接種が進んでいるイスラエルの現場の方々のお話を伺うことができました。
彼らが最も大事だと指摘したのが管理システムです。接種対象者全員の接種状況を管理でき、接種した人の記録を国内どこからでも確認できることが必要だということです。しかし、今までこれだけ大規模な集団接種をやったことがないため、それに対応するコンピュータシステムも存在していません。
現在、河野大臣のもとで小林大臣補佐官を中心に作業を進めています。近いうちには完成する見通しで、これが機能すると1回目を接種したのちに引っ越しなどで2回目を打つ自治体が異なったときでも対応が可能ですし、職場における接種もスムーズにいくものと考えています。

■ ワクチン接種の流れ
横浜市においては、①医療従事者 ②65歳以上の高齢者 ③基礎疾患のある方、高齢者施設で働いている方 ④それ以外の16〜64歳の方 の順で予定しており、それぞれのタイミングで市から「接種券(クーポン券)」と「お知らせ」が届くことになります。
スマホ、パソコン、電話で予約いただき、集団接種もしくは個別接種で受けていただくことになります。
コロナ収束のためにワクチンも活用して、政府としても全力を尽くしてまいります。

時報紙 令和3年4月号 NO213-1はこちらから。

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※冒頭写真はワクチン接種会場に入るところです。本文中にもありますが、総理の訪米に同行するため、ワクチンを接種しました。

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