城崎にて
2024年9月 FOSS4G山陰Meetup 2024@砂丘 からの帰路に城崎温泉に寄りました。
私の住む千葉県の我孫子は、白樺派の拠点(?)として知られています。その我孫子市民としては「城崎にて」というのはある種の特別な響きを持っています(個人差があります)。
鳥取の帰路を検討している時に、ちょうど通り道に城崎で途中下車できることがわかり、これは!と訪問を決めました。乗換時間の間のつかの間の視察です。
ロープウェイに乗ってたどり着いた山頂から一望して感じたのは「谷間にある本当に狭いエリアに、びっちりと街が拡がった」ということでした。山から見えるまっすぐに伸びる道を中心に温泉宿やお店が拡がっています。そして本当にコンパクト。一筋の谷を建物が埋め尽くしています。これだけ細いと、降雨時の水は大丈夫なのだろうかと心配になりますが、おそらくうまい具合に他の谷に水が逃げる仕組みになっているのでしょうか。
そして外せない「城崎文芸館」。私の目的は志賀直哉なのですが、そのほかにも多くの作家さんのゆかりであることがわかりました。ひうらさとる、万城目学、湊かなえetc…
志賀直哉直筆の手紙や原稿、そして諸作家達が「マイ原稿用紙」に書いた原稿など、当時を感じられるものは特にぐっと来ますね。
我孫子の白樺文学館にも色々あった筈なのですが記憶が色々混ざり合って、何が展示されていたかすっかり忘れてしまいました。こちらも改めて訪問せねば。(白樺文学館は2024年10月末まで耐震工事のため長期休館中です。それ以降にぜひ我孫子にお越しください)
川に架かる橋と柳。
小粋な一本裏側の道。
こんな細い道だが、しかし車も普通に通る。新と旧が混在する街。
江戸時代の触書が残る街。この付近では打上げ花火を上げることはできません。
冒頭で紹介したロープウェイの乗り場。上の建物まで階段で上るのきつい。
郷土の名士、太田垣士郎丈の功績を説明する施設がありました。「経営者が十割の自信を持って取りかかる事業。そんなものは、仕事のうちに入らない。七割成功の見通しがあったら勇断を以て実行する。それでなければ本当の事業はやれるものじゃない」という語録が紹介されていました。これですよこれ!経営だけでなく誰であっても、確実にできる「作業」だけでなく、不確定要素(リスクと呼びます)が排しきれないものを成功させるのが「仕事」ですよ、と理解しました。(もちろん作業をする人も必要です。ただし全員が作業者になってしまっては前に進まない)
ここのロープウェイは中間駅があるという非常に珍しいものです。中間駅に到着する時には当然(普通の到着と同様に)ゴンっとぶつかったりしていました。
そして改めて頂上からの絶景、、、の代わりに説明ボードを。あちらに見える丹後半島に、日本最北端の東経135度のモニュメントがあります。
温泉街のまっすぐな道を通って、駅に戻りました。
おまけ。駅前に立派な全但バス。