ヒーローであるがゆえの 夢日記2023.1.17
とあるマンション。
いまは僕が住んでいるが、つい最近までは兄の家だった。
兄は、神職であるとともに、戦隊ヒーローの一員でもあるという、何とも特殊な生活をしている。敵が出てこないときは、神社で働いているのだ。
その兄が最近、離婚をした。奥さんは幼い息子を連れて実家に、兄は戦隊の基地近くに引っ越し、このマンションは空き家になった。
その後、いろいろあって、僕が住むことになったのだ。
ある夜、玄関のカギが、かちゃりと回る音がした。そして、ドアが開いた。何か言いながら、女性が靴を脱いでいる気配が。
おそらく、入ってきたのは兄の元妻だろう。兄が引っ越したことを知らないようだ。何か用があるのだろうが、兄はいないし、どう応対すればいいのか分からない。僕は掃除の途中で、ちょうど折りたたみベッドの裏側にいたので、そのままそこに居続けることにした。
元妻は息子を連れてきていた。家の中を走り回って、僕のいる部屋にも来た。目が合う。思わず、口元に指を立て、大声を出さないでくれと思いを込めながら、しーっ、とやる。僕の気持ちが伝わったのか、おいっ子はうんうんとうなづいて、静かに部屋から出ていった。
そして、母親を連れて、戻ってきた。
やあどうも、などと間の抜けた挨拶をして、事情を説明する。おいっ子はじゃれついてくるが、元義姉は兄がいないのでガッカリといった様子。
と、そこへ兄もやってきた。元妻が来ているのに驚きつつ、戦隊の緊急出動なのですまん、と謝りながら、僕を連れてすぐまた外に出た。
元義姉の表情。離婚の原因は、これか。ヒーローであるがゆえの私生活の破綻か。
ところで、僕を連れ出したのはなぜか、兄に尋ねると、戦隊に欠員が出たからお前がピンチヒッターだ、との答え。語尾は「をやってくれないか」ではなく、「だ」である。
うやむやのうちに、兄とともに巨大ロボに乗り込んだ。