抜け忍 夢日記2023.10.7
山の中。
僕は、へとへとに疲れ果てて座り込んでいた。
忍びの里から逃げてきた、いわゆる抜け忍というやつだった。
許しなく里を出た者はこの世の果てまでも追い詰めて必ず制裁する、という掟は本当だった。次から次へと追っ手が迫り、走り通し闘い通しで数日が過ぎた。ちょっとは休まなければ、もう動けそうにない。
持ち出してきた食糧も尽きてしまった。仕方がないので食べられそうな草や虫を探す。
僕はひとりで里を抜けてきたのではなく、少し年上の人と一緒だった。
コオロギを捕まえた僕に先輩は、草しか食べない虫の方が美味い、と教えてくれた。