脱線事故 夢日記2024.2.3
列車の中。
魔物と戦う戦士の養成学校の生徒たちが、訓練地への移動のために乗っていた。いずれ戦士になるとはいえ、いまはまだ学生である。修学旅行のようにはしゃいでいた。
しかし、楽しい時間は唐突に終わる。列車が脱線事故を起こしたのだ。
ひっくり返った客車の中で意識を取り戻した男子生徒。成績優秀な少年で、突然の事態にも冷静に周囲の状況を分析し始める。
自分の近くに座っていた同級生たちは、うめき声を出していたり、息をしていなかったり。負傷しなかった自分は相当、運が良かったらしい。
外に出てみると、ほかの客車も、子どもがおもちゃの列車を雑に扱った後のような惨状。燃えている車両もある。
青白い火の玉が、ふわふわ飛んでいるのが目についた。触ると、消えてしまった。
火の玉に向かって伸ばした自分の手を見て、驚いた。大きさが3倍ほどに膨れ上がり、指先は刃物のように鋭くなっている。まるで、学校を卒業したら討伐する対象になるはずの、魔物のような手だ。
少年は、火の玉が人の魂であること、誰かの魂を消滅させてしまったこと、こんな禍々しく変質した手でなければ触れても魂は消えなかっただろうこと、人魂を元の人に戻せば助けられるかもしれないこと、などを、瞬時に悟った。
活動可能な仲間を集め、人魂が見えるか尋ねると、数人は見えると答えた。その者たちには人魂を安全な場所で飛び散らないように確保しておくよう頼んだ。
動ける仲間とともに生存者の救助を始める。
客車の壁を切り裂いて負傷者の運搬を容易にするなど、異様に変化した手を早速、有効活用していた。