気の毒になったので、の夢(2022.11.9)

 夜の自宅。
 家のすぐ横に、元勤め先の食品工場がある。やめた会社の隣に住んでいるのは気まずいのだが、引っ越すわけにもいかないのでやり過ごしていた。
 外は台風のような暴風雨が吹き荒れている。どれほどの状況かとカーテンを開けて様子をうかがっていると、元勤め先の人が近寄ってきた。
 何か僕に用事があるらしいので、窓を開けてみた。雨が吹き込んできたので、すぐに閉めたかったが、相手が切実な表情をしながら傘もささずに暴風雨に負けない大声で話しかけてくるので、応対することにした。
 声を張り上げて彼が言うには、冷蔵庫で何かトラブルがあったが整備部門の人がいないとのこと。それで僕に、修理をしに来てほしいと。もうやめた会社だし、関わりたくもないのだが、何だか気の毒になったので、行くだけは行ってみることにした。
 冷蔵庫なら普段着でもいいかと、手早く身支度をととのえて家を出た。
 冷蔵庫では、フォークリフトの爪に乗って最大限、高く上げ、天井付近で作業している、見たことのない白人の中年男性がいた。僕がやめた後に入った人だろうか。
 がっしりとした体格で金髪のこのおじさん、日本語は喋れるようだ。火災報知器の漏電だと説明してくれた。原因も分かって修理している人もいるのだから、帰ろうかとも思ったが、せっかく来たのだし、何か手伝うことがあるか尋ねてみた。
 これと同じネジを持ってきてほしいと、見本を渡された。ありそうな場所に行ってみたが、棚の配置が僕の働いていた頃と変わっていて、探すのに手間取った。

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