薬品の試験、の夢(2022.10.9)

 とある研究室。
 製薬会社だろうか。僕は新入社員だった。
 室内で研究員はみんな、白衣を着ている。
 今日は新人歓迎会をするから残業無し、と決まっていたので、いつもより早く店仕舞いが始まっていた。
 僕が担当していたのは、とある薬品の試験だった。直径・深さともに10センチほどの円筒形容器に薬品を混ぜ合わせる。細い鉄の棒で組まれたフレームに容器が三段、収まっている。てっぺんには取っ手が付いていて、まるでケーキを乗せてカフェのテーブルに出てきそうだと思いながら作業していた。
 作業を終えたとき、なぜか、このままここに置いておけないような気がした。別の作業台で先輩が、同じ容器を使って実験をしていたので、その隣に運んでいった。
 終業時間になり、みんな一斉に研究室を出た。すると今度は、試験容器を隣り合わせで置いたのは良くなかったのではないかと、どうしようもなく気がかりになったので、先輩に尋ねてみた。薬品同士が混ざって有毒ガスが発生するのではなかろうかと。
 先輩はすぐに研究室にもどり、部屋の入り口に備えてあった大袈裟な手袋、ガスマスクなどを着用して、ほかの者は近寄らないようにと指示してから、僕が移動させてしまった試験容器を元の場所に戻してくれた。何メートル以上の距離をあけること、と教わった。


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