事の起こりはロボット、の夢(2022.8.30)
ある夫婦の家で使っていた、人型ロボット。
どこからかのもらい物で、何の特徴もない家事用ロボットだと思っていた。
ある夜、軍人と思しき集団が押し入ってきて、夫婦とロボット、つまり家の住人全員を連れ出した。荒っぽい奴らで、輸送車の荷台に乗せられたとき、夫は鼻血をだらだらと流していた。
あまり出血がひどいので、車を汚されてはたまらんと、監視役の男が、いやいやながら応急処置をしてくれることになった。
鼻骨が折れていた。対する処置は、夫が痛がるのも構わずに鼻をつまんで、くいっくいっと整形し、骨の割れ目に接着剤を注射するというものだった。固まるまで動くなと言うと、軍服の彼は荷台の出口を塞ぐ位置に戻った。
少しは緊張が解けたのか、処置前には銃口を向けていた見張り役の彼が、以後は銃を構えなかった。さらに、どうして夫婦とロボットが拉致されなければならなかったのか、その理由を、説明してくれた。
事の起こりは、ロボットだった。夫婦の元ではかいがいしく家事をこなしていたが、実は軍事用なのだ。それも珍しい型式のもので、何か特別な機構が組み込まれているのだという。彼らの目的は、その内部機構だった。機密を知ったであろう夫婦ともども、基地に連行される。その後どうなるかまでは、彼は言わなかった。