ロボット掃除機 夢日記2023.9.16

 研究室。
 広い部屋に、電子機器やら工具やら、作りかけの何だか分からないものやらが散乱している。
 僕がいま取り組んでいるのは、掃除機の開発だった。自分自身の判断で動き回って部屋を自動的に掃除してくれる、ロボット掃除機だ。
 ただし、世間に出回っているものほどコンパクトではない。100キロ超級の柔道家くらい大きい。
 形状も、あんな丸っこい可愛らしいデザインではない。旧来然としたホースの先に吸い込みノズルが付いたタイプなのだ。ロボットだからノズルも自分で動かすのだが、自動運転している様は、まるでエサを探す軟体動物のようである。
 吸い込み口にはギザギザの刃が付いている。この掃除機の用途は、床のほこりを取るのではなく、粗大ゴミを噛み砕きながら吸引するのだ。しかも、それですらこいつの、本当の開発目的ではなかった。
 最近、町外れに出没するという、得体の知れない怪物を退治するのに使うためなのだ。ロボットであれば人が武器を持って闘うよりも安全だし、倒すだけでなく現場の掃除までするのだから、なかなかのものだろう。
 友人は、警官にも犠牲が出るほど危険な怪物なのだから近付かない方が良いと、僕を止めようとするが、ロボット掃除機が完成したなら、出陣するつもりでいる。

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