闘わずして勝つ 夢日記2024.8.25

 柔道場。
 僕は公安警察なのか、自衛隊の情報部隊なのか、どこかしらの諜報機関に所属していた。
 今日は先輩に格闘技の手ほどきを受けている。広い柔道場だがふたりきり、つきっきりの訓練だった。
 組み手でひと汗かいて休憩後、先輩が、闘わずして勝つ究極の奥義を伝授してくれることに。
 先輩はバスケットボールのパスのようなジェスチャーをしながら、敵の胸元に子猫を投げるのだ、と言う。次に体の向きを反転、パスを受け取る仕草から、敵は急に子猫が飛んでくるものだから思わず抱き留めてしまい、そのあまりの可愛らしさに戦意を喪失するのだ、子猫の可愛らしさには誰も勝てんからなぁ、と説明しながら見えない子猫をなでている。
 いかつい風貌の先輩が、子猫の姿を想像しただけでうっとりした表情になるとは。相当な猫好きらしいことはわかった。しかし、これが究極奥義だと言われても納得はいかない。
 もし敵が子猫に酷いことをしたらどうするんですか、と質問すると、空想上の子猫にでれでれしていた先輩は豹変し、そのときは怒りのエネルギーで身体機能を飛躍的に向上させ敵を完膚無きまでに叩きのめすのだ!、と叫んだ。きっと子猫が傷つけられた場面を想像してしまったのだろう、僕を敵だと勘違いして襲って来そうな勢いだ。
 先輩を落ち着かせながら、身体機能を飛躍的に向上させる方法なんてものがあるのなら、そっちの方が究極の奥義なのでは、と思った。

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