拾ったアクセサリー、の夢(2022.9.23)
とあるコンビニエンスストア。で、待ち合わせ。
先に来ていた、知り合いの漫画家と、待ち合わせに使わせてもらったお礼に、ちょっとした買い物をする。
レジ担当の女性、実は女子プロレスラーだった。僕らは彼女のファンなのだが、陰ながら見守るタイプなので、素知らぬふりをして淡々と会計を済ませ店を出た。
コンビニの近くにある居酒屋へ向かう途中、道端に何か光る物を見つけた。拾ってみるとアクセサリーのようだった。
居酒屋に入って飲みながら、拾ったものを良く見てみる。週間プロレスの誌面だったか、リング上のマイクだったか、大事にしていたアクセサリーを落としてしまったと、件の女子プロレスラーが言っていたのを思い出した。
彼女がアルバイトをしている店の近くに落ちていたのだし、これはきっと、それに違いない、という結論に至った。
さて、どうしようか、と今後の相談に入ったところで、話に割り込んできた人がいる。
この居酒屋で知り合った、ひと昔前に少し売れたきり今は鳴かず飛ばずの、ミュージシャンだった。せっかく拾ってあげたんだから渡しに行こうと、僕らを急かして立たせながら、店員に、お会計!と呼びかける。
勢いに負け三人で割り勘に。僕らは来たばかりで一杯目のジョッキも空けていないのに、彼はしこたま飲んだ後だったらしい。金額に目を疑った。僕らがかなり割を食うことになり納得しかねたが、文句を言う間も与えられず背中を押されて店を出た。
コンビニエンスストアに戻ってきた。拾ったアクセサリーを手渡すと、女子プロレスラーは驚きと喜びと、若干のいぶかしさの入り混じった表情を見せた。事情を説明しようと僕が口を開く前に、ミュージシャンがべらべらと喋り始めた。その様子を、なぜかテレビカメラが撮影していた。
まるで彼のための番組を収録しているような状況になったので、僕と漫画家は、すっとカメラの画角から外れ、コンビニを出た。