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2024年8月4日、堺市、中百舌鳥(なかもず)のS-Cube(さかい新事業創造センター)にて「小学生のための夏の探究イベント」が開催されました!


このイベントは堺市内の子どもとその保護者たちに、堺市の各企業の商品や取り組みを知ってもらうための親子向けイベントです。未来を担う子どもたちに仕事の楽しさや、堺市内に「こんな企業があるんだ!」と知ってもらう機会となること、また、企業の活動の認知拡大と商品・サービス等を体感することでアントレプレナーシップ(起業家精神)を知る機会につなげてもらい、さらなるイノベーションが起こることを狙いとしています。


今回は5つの企業の皆様にご出展いただき、実際の商品やサービスに触れられるようなワークショップ形式でイベントを行いました。


昨年秋に実施した際も、キャンセル待ちが出るほどの好評をいただきましたが、今年は予約開始1時間ほどで満席になる企業さんもあるほど。イベント当日は昨年にも増してさらに盛り上がっていました。

あらためまして、ご来場いただいた皆さま、そしてご賛同いただいた出展企業の皆さま、誠にありがとうございました。

満席で予約が取れなかったり、当日残念ながらキャンセルしなければならなかった方からも「とても残念です」というお言葉を多数いただきました。

皆さんに楽しみにしていただけるイベントとなった今回のイベント。その様子を、記事を通して覗いてみていただけると嬉しいです。


会場は大賑わい♪



今回は

・Open Creation Lab.

・北野緑生園株式会社

・takeforest株式会社

・デジタルヒーロー合同会社

・常磐精工株式会社

5社の皆さまにご出展いただきました。

また、当日はS-Cubeに最近事業所を構えた

PICCORESTA GELATO(株式会社フォレストバンク)が、ジェラートの試食会を行いました。

では、それぞれのブースの様子や参加者の声をご紹介いたします!



〈Open Creation Lab.〉

堺市西区にある、ものづくりクラフトルームOpen Creation Lab.。3Dプリンター、レーザー加工機、CNCフライスなどの工作機械を使って部品の加工、電子回路の製作、プログラミングなど、「自分の手でお気に入りの何かを作る場所」を提供されています。昨年開催時も大変好評だった早押しクイズマシンを作るワークショップを行いました。プログラミングは代表の塩路さんが考えられたオリジナルで、小学生にもわかりやすく、とても本格的な内容!自分で「早く押した方の旗だけが上がる」というプログラミングをした早押しマシンを使って、最後には対戦形式の早押しクイズもしました。


電子工作にも挑戦!

―参加小学生の声―

「線をくっつける(オリジナルのプログラミング)のが楽しかった。○を画面に出すのが楽しかった」

「自分でプログラミングしたマシンで、ちゃんと旗が上がったから嬉しかった」

「家でプログラミングはやっているけど、こんなのは初めてやったから楽しかった」

「(今回のイベントで)何個かやったけど、プログラミングは特に楽しかったからまたやってみたいと思う」


―参加保護者の声―

「丁寧に教えていただいてわかりやすかったです。プログラミングの組み立てだけでなく、実際にマシンを工作して動かせたのが良かったと思います」

「プログラミングは子どもが初めて触れたので、楽しそうにしていて印象的でした」

「マウスの使い方から丁寧に教えてもらえて良かったです。最初は緊張していてまだ難しかったかなと感じていましたが、たくさん褒めてもらえて娘も喜んでできたようで良かったです」

「プログラミングは自分では教えられないけど、習いに行くのもハードルが高いと感じていたので、導入として今回体験出来てすごく良かったです」


“自分でプログラミングしたものが目の前で指示通りに動く”。実際に動くとやはり喜びもひとしおだったようで、皆さんとても興奮していらっしゃいました。

普段はなかなか見られない3Dプリンターで、カエルの人形が体の下部から作られていく様子を釘付けになって見ている子もいました。

プログラミングをやってみて、楽しかったからまたやりたい!という声が本当に多く聞かれました。代表の塩路さんが只今開催準備中の、子どもたちがプログラミングで好きなことに挑戦できるコミュニティ「Coder Dojo(コーダー道場)」に行ってみたい!と話す親子さんもたくさん。今回のイベントがプログラミングに興味を持つきっかけになってくれたようです。


―参加企業の声―

今どきの子はパソコン操作に慣れているなと感じました。そんな中でも今回電子工作の要素も入れてみました。そこにも興味を持ってくれたら良いですね。家にある家電製品でも何でも、いろいろな人が集まっていろいろな技術を使って作って、動いているんだなということを実感してくれると嬉しいです。今までにないこの体験が今後の新しい興味へのきっかけになってくれることを願います。




〈北野緑生園株式会社〉

卸売り造園工事業として昭和20年に堺市にて創業した北野緑生園株式会社。『自然を通して感動体験を提供する』をコンセプトに樹木を通して多種多様な空間づくりを行っています。2014年よりオリーブの木による緑化プロジェクトを始動。地域課題である耕作放棄農地を開墾しオリーブの植樹、生産を行い搾油から瓶詰めに至るまで自社で一貫生産。“本物のオリーブオイルを毎日の食卓に”をコンセプトにYURINA OLIVEとしてオリーブオイル、オリーブ加工品の販売を実施しています。

今回のイベントでは、挿し木って何だろう?オリーブってどんな植物?ということを樹木の専門スタッフの方に講義形式で教えてもらいながら、オリーブの挿し木にチャレンジ!してもらいました。切った枝に好きなペイントをするオリジナルチャーム作りも、皆さんとても楽しそうに取り組んでくれました。


持参したペットボトルの鉢で挿し木体験!

―参加小学生の声―

「家にもオリーブが庭にあるので興味があり参加しました」

「種を植えると思っていたから、木を植えると知ってびっくりしました」

「オリーブが地球温暖化のためになるって思わなかった」

「オリーブの枝を挿して、思ったよりすぐに葉っぱが出るって聞いたからすごいと思った」

「木を育てるのはとても面白そうだと思ったし、二酸化炭素も減るからいいなって思いました」

「オリーブの種類がたくさんあることに驚きました。オリーブが800年くらい長く生きるのを初めて知りました」


―参加保護者の声―

「普段自分たちでは体験させることが難しいことを体験出来て良かったです。子どもの興味の幅も広がったのではないかと思います」

「親子で学びの時間を楽しく過ごすことができました。ぜひ北野緑生園さんに伺ってみたいです。オリーブの知識が深まり良かったです」

「子ども向けに分かりやすく説明していて、子ども本人もよく理解できたと思います」

「小4でSDGsについても勉強していたので、まさか地球のためにもなっているとは!勉強になりました。庭に木を植えていなかったのですが、オリーブを育ててみたいと思いました。今回の挿し木は子どもと一緒に大切に育てます。ありがとうございました」

「妻がオリーブが好きなので、子どもと一緒に今回の内容を伝えてプレゼントしたいと思います」


子どもたちはとても真剣な眼差しでオリーブについての講義を聞いてメモもしていました。挿し木の仕組みの不思議がわかって、「大切に育てたい」とさらに愛着が湧いた様子もうかがえました。植物を種から育てることはあっても、なかなか挿し木をする機会はないかと思うので、貴重な体験になったのではないでしょうか。


―参加企業の声―

思った以上に子どもたちが興味をもって真剣に聞いてくれて嬉しかったです。小学生の子どもたちの素直さ、感性のすばらしさを垣間見られて、今回のイベントに出展できて良かったと感じました。また、親御さんからオリーブについて質問をいただいたりして、保護者の方にも北野緑生園、YURINA OLIVEについて知ってもらう良い機会になったと思います。今回やってみて子どもでも興味を持ってくれるということが分かったので、今後子ども向けのワークショップも展開していきたいと思いました。


オリーブについて教えてもらいます





〈takeforest株式会社〉

自信を持った子どもを育てる新しい教育サービスを提供しているtakeforest株式会社。子どもが先生に!1問10分の低いハードルと”教える”を通じて勉強に取り組めるサービス「ぷち勉」。また、ノーコードというブロックを組み合わせてアプリを開発できるツールを使って、自分でゼロからアプリを開発できるような講座も提供しています。

今回のイベントでは、「あなたが先生!説明して伝える力を育む、なぞとき理科実験!」ということで、リトマス試験紙を使った実験を通して謎解きをし、犯人は誰かを分かりやすく相手に伝えるワークショップを行いました。


「犯人はだれだろう」真剣に考え中!


―参加小学生の声―

「色が変わるやつと変わらないやつがあって面白かった」

「酸性だと青が赤にかわるとかが分かって楽しかった」

「説明がとても分かりやすかった」

「初めて「実験」したけど、面白いなと思った」

「リトマス試験紙で犯人を見つけるのが楽しかったです」


―参加保護者の声―

「まだ1年生で「理科の実験」は初めてでした。リトマス試験紙が変わっていく不思議さには興味津々でした。子どもに学校でこの先、こんな楽しいことをするんだよということを伝えられる機会になり良かったと思います」

「丁寧に子どもたちと接してくださって、とても良い気持ちになれました。ありがとうございました」


水、レモン水、石鹸水を使ってリトマス試験紙の実験に取り組みました。子どもたちは実験自体もとても楽しんでくれましたが、それを「人に伝える」ことを通して、さらに理解が深まると共に自分の意見を伝える練習にもなったのではないでしょうか。お隣の子に実験結果の「犯人」を伝える時少し緊張していた子も、アドバイスを受けて笑顔でしっかり伝えられた様子がとても印象的でした。


―参加企業の声―

今回参加するにあたり、初めは小学生に対してはかなり難しいのではと考えていましたが、実際に今日子どもたちとやってみるとかなり楽しんでくれている様子が見られて良かったです。犯人捜しなどの要素を組み込み、実験を楽しんでくれたことはもちろん、実験結果を教え合うところもワークシートをもとにしっかりと話してくれていました。「家でママにもこのまま教えてあげたい」と言ってくれた子もいて、参加者の方にも満足してもらえるものが出来て良かったです。また次の機会があればぜひ出展したいと思います。




〈デジタルヒーロー合同会社〉

仕事を理由に理想を諦めるのが大人?忙しいなら残業は仕方ない?仕事が理由なら授業参観や体育大会は欠席しても普通?全員を諦めさせないのがデジタルヒーローの強みです。現代は無料でも便利なツールが豊富ですが、デジタルヒーロー合同会社は誰でも使えるもので企業の業務効率化を支援し、理想の生活を取り戻すサポートをする会社です。

今回のワークショップでは、「おうち時間割をつくろう」ということで、おうちの方との有意義な時間を持つためにはどうしたら良いのかということを、おうちの方と一緒に考えてもらうワークショップを行いました。


まずは思い出して、書き出してみることが大切!

ー参加小学生の声―

「普段からやらなければならないことを先にしている。今日やったことでもう一回時間を見直せて良かった」

「少し難しかったけど、おうちの時間割ができて面白かった」

「家族で話し合ったりすることで、いつもと違う時間割ができた。楽しかったし勉強になった」

「時間を大切にしようと思った」

「家族全員が困っていたから、妹が時間を見直してくれてよかったです」


―参加保護者の声―

「長い夏休み、だらだらしがちですが子どもと一緒に時間について考える良い機会になりました」

「今までより子どもと過ごす時間が取れるのではないかと感じました」

「3年生でわかるかな?と心配していましたが、本人も楽しそうに取り組んでくれたので良かったです。時間を可視化する機会は子どもにはなかなかないので良いきっかけになったのではないかと思います」

「今回のワークショップを通して、親子でお互いを知るきっかけに繋がれば良いなと感じました」

「普段はきっかけがなく話し合えないことを、子どもと考え話すことができて良い機会になりました」


大人になると時間の大切さは身に染みて感じることが多くなるので、おのずと「時間の使い方」を考える機会も出てくると思います。ただ、過去、現在、未来など時間の感覚を身に着けていく段階の小学生が、親子で「時間」について考えるチャンスは、そんなに多くないのではないでしょうか。今回のワークショップはそんな親子さんにはとても大きなきっかけになったのではと感じました。これをきっかけに家族の時間が増えると素敵ですね!


―参加企業の声―

子どもに教えるのは難しいのではと思っていましたが、実際やってみてやはり難しかったです。正解がない、何が正しいなどもない、抽象的で小学生ではあまり培うことのない力を使うワークショップでしたが、自分なりのそれぞれの形で完成されたのではと感じます。参加した親子で同じタイミングでしんどい思いをしているということに気づくきっかけになったご家族もいました。

時間割というものは誰かが作ったもので、そこに自分の人生を当てはめる形かと思います。しかし今回、自分の時間割を自分で作ったことで、少しでも時間の使い方を考える方法について記憶に残ってくれたら嬉しいです。お子さんだけでなく、いつかお子さんの受験なり、時間の使い方について課題が出てきたときに、親御さんの記憶に残っていれば、考えるヒントになるなど、今回のワークショップが何かのきっかけになってくれればと思っています。




〈常磐精工株式会社〉

街に出かけると必ずと言っていいほど目にする「看板」。その看板がどうやって作られているのか… 考えたことがありますか?常磐精工株式会社は、お店の前に立っている看板を日本で一番たくさん作っている会社です。創業から59年、大阪府堺市で伝統を守りながらも、新たなものづくりにチャレンジし続けている老舗の看板メーカーです。

今回のイベントでは、街で見かける「看板」がどうやって作られているのか、本物の看板と同じ材料を使ったフォトフレーム製作体験を通して学びました。


―参加小学生の声―

「楽しかったです。看板を17人で作るなんてすごいと思いました」

「作ったフォトフレームは阪神の近本選手の写真を入れて部屋に飾りたいです」

「(電動工具を使うと)力をあまり使わなくてもねじ穴がないところにもねじが入ってびっくりした」

「初めて見た、使ったことのない工具を自分で使えて新しい体験ができたと思います」

「看板を見つけたら「TS」のマークを探してみようと思った」

 ※「TS」マークとは常磐精工のロゴマーク

「四角の透明の板や黒の板が汚れないように守られているのを初めて知った」

「最初はアルミと聞いてペラペラとしたアルミと思っていましたが、実際見てみたらとても堅かったので、こんなアルミもあるんだなということを学びました」


―参加保護者の声―

「自分の企業の利益だけでなく子どもに教える・体験させることで技術継承したり、考える力をつけさせたりしてくださることが、熱心でありがたかったです」

「地元の企業が看板づくり日本一と知り驚きました。平均年齢が若いことにも驚きました。とても良い経験ができました。ありがとうございました」

「普段目にしている看板が常磐さんのものだと知ってびっくりしました。看板が担架になったり、いろいろ考えておられて感心しました」

「ぶら下がり健康器が今もあって嬉しかった。子どもが参加し探究できるイベントはありがたいと思う」


イベント会場では関西テレビ「よ~いドン!」の人気コーナー「となりの人間国宝さん」に認定された際の放送が流れる横で、一押し商品の懸垂マシンBEGINNERS RACKを実際に体験することも出来ました。日常に溶け込む健康家具というコンセプトで、トレーニングに使わないときはハンガーラックや棚として使える、とてもシンプルでおしゃれな懸垂マシンです。このように「看板」だけでなくその技術を応用して様々なアイディアから商品が生まれる過程について、小学生の子どもたちが興味をもって何かを感じるきっかけになったのではないでしょうか。


―参加企業の声―

子どもたちは本当にいい子たちばかりで、興味をもって参加してくれました。今回ワークショップに使用したものが普段使えない工具だったと思うので、印象に残ったのではないでしょうか。普段看板を見て、これがどうやって作られていて…など考えられる機会は少ないと思います。この体験がこの先子どもたちの将来を通し、ものづくりが楽しいものだというイメージに繋がると良いと思います。誰かに何らかの記憶を残して、この先の何かに繋がってくれると嬉しいです。



電動工具の大きな音にも負けず


〈PICCORESTA GELATO(株式会社フォレストバンク)〉

S-Cubeに新事業所を構えたPICCORESTA GELATO。

規格外の農作物をジェラートに。フードロスをなくしSDGsを考えながらおいしいも叶える。「形は不揃いでも、どれも丹精込めて作ったもの」農家さんの想いも食べる人に繋いでくれるサステナブルジェラートが売りのジェラート屋さんです。


今回はなんとカップ丸々一杯のジェラートを試食会で大盤振る舞いしてくれました。

これにはイベント参加の皆さんもビックリ!とても喜んでいました。

ジェラートのお味について

「甘すぎなくてスッキリしていて好みです」

「ブルーベリーの甘酸っぱさがちょうど良くてクセになる」

など大好評でした。


―参加企業の声―

シロップを使わず、素材そのものの良さを引き出せるようジェラートを作っています。通常の1.5倍の素材を使う、濃厚かつ自然なおいしさのジェラートです。これまでキッチンカーでお祭りやイベントに出店してきましたが、今回SNSのフォロワーさんもとても増えたので、これからInstagramなどを使って情報発信をして、もっと知ってもらえるよう頑張ります。


おいしいジェラートの試食でお話も弾みます♪





子どもたちはみんな目を輝かせて、「楽しかった」と語ってくれる姿がとても印象的でした。

学校とも家とも違うこの場所で、いつもは出来ない貴重な体験をし、刺激を受けることで、たくさんの学びや気づきがあったのではないかと思います。

また、モノやサービスを提供する企業さんがいて社会が成り立っているという、普段は見えない部分についても知る機会になったのではないでしょうか。


出展企業の皆様は、初めは難しさを感じていましたが、子どもたちの感性のすばらしさに触れ、新たなフェーズが見えたとおっしゃるほど、子どもたちからの学びもあったようです。

今回のイベント終了後とったアンケートでは、「将来やってみたいことは?」という問いに対し、参加した企業さんに関連して

・看板の設計

・理科の先生

・プログラミングでスマホを動かす

・アイスを作る仕事

と書いてくれていたお子さんもいました。

今回の体験が子どもたちの将来の一つの新しい道を作り出すきっかけになってくれていたら幸いです。

そして、今回の機会が出展企業の皆様にとっても何かしらのイノベーションに繋がっていれば嬉しいです。

最後になりましたがイベントにご参加いただいた方、ご協力いただきました出展企業の皆様、ありがとうございました。



堺市イノベーション Instagram


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