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SkyScape株式会社は「Tomorrow’s Skies,Today(未来の空、今日)」のスローガンを胸に、AAM(アドバンスドエアモビリティ)の価値を届ける会社です。
AAMとは、空飛ぶ車やドローンなどを使って人や物を運ぶ次世代の移動手段のこと。
 
AAMは日本そして世界をどのように変えていくのでしょうか。
 
実は「空飛ぶ車」が皆さんの生活の一部になる日はすぐそこまできているのです。
そんな希望ある未来の話を、
SkyScape株式会社の代表取締役Asa Quesenberry氏にお伺いしました。

次世代エアモビリティの発展を担う

SkyScape株式会社は3つの事業内容を柱として、AAM市場を展開しています。
 
●      ドローンを使った点検等のオペレーションサービス
●      ドローンビジネスに関するコンサルティング
●      空飛ぶ車の離着陸場の開発と運用
 
ドローンや空飛ぶ車を使った次世代エアモビリティの実現は人々の生活が便利になるだけでなく、災害時や緊急事態の際にも私たちを助けてくれます。
 
例えば、地方や離島から都市部への交通手段として空飛ぶ車を利用することで、今までにない利便性を感じられるでしょう。
道路の渋滞に悩まされることもなくなり、
空飛ぶ車に乗って海外に行くことだって夢ではありません。
実際に、5年後には空飛ぶ車で日本から釜山までの国際旅行が可能になるといわれているのです。
 
空飛ぶ車の運用として具体的な例は「エアタクシー」です。
現在皆さんの生活に浸透しているタクシーは、電話やアプリで予約をして迎えに来てもらうサービスがありますよね。
実はヘリコプターにも同様のサービスがあり、
そのようにして、空飛ぶ車「エアタクシー」に送迎をお願いすることができるようになります。
はじめはパイロットによる操縦が必要になると思いますが、社会への浸透が進めば完全自動操縦になる未来も来るでしょう。
 
次世代エアモビリティが活躍する重要な場面といえば災害時。
道路破損などの状況に陥った災害時には、空輸で物や人を派遣することができます。
人が立ち入れない危険な場所にドローンを飛ばして状況を把握することもできるでしょう。
 
空飛ぶ車を実用化するにあたって必要なのが、車の離着陸場(以下バーティポート)です。
飛行機が飛ぶためには空港や滑走路が必要ですよね。
空飛ぶ車が飛ぶためにはバーティポートが必要なのです。
様々な場所にバーティポートを開発して運用することで、空飛ぶ車の運用や雇用を守ることができると考えています。



大好きな国、日本の未来を支える柱に

私はアリゾナ州の大学で開発や都市計画について学んだ後、ドローン業界に従事する中でAAMの価値や素晴らしさに触れました。
ビジネスの舞台に日本を選んだ理由は日本の温かさに触れて、日本でAAMを広げることに価値があると確信したからです。
2019年にワーキングホリデーとして初めて日本の関西に訪れた際に、日本の素晴らしさに魅了されました。言語に苦労している自分に優しく接してくれて、その親切な心に感動したのを覚えています。

6ヶ月間のワーキングホリデーを終えた後、カナダの企業でドローンの操縦などのスキルを取得してAAMビジネスについて考え始めた時に、日本で技術やコミュニティを広げたいと思いました。地方と都市部を結ぶインフラ整備の点でも、日本にとって価値が大きいと考えたからです。
 
日本でスタートアップ企業としてビジネスを始めるのは、全てがスムーズだったわけではありません。
言葉の壁や資金がない状態からのスタートだったので、多くの人の協力を得て会社を設立しました。
 
さらに当時の日本は、AAMという新しい業界に対して手探りの状態だったため信頼を得るのが難しい部分がありました。
日本はAAM業界の中で遅れているという印象を持たれる方も多いかもしれませんが、昨今は大阪の企業や大学を中心に研究が進み、大きく発展してきています。
スタートアップ企業に対しての支援も拡大しているので、新しい業界が進出しやすいチャンスなのです。
 
実際にドローンを使って配達をする事業、都市型・地方型の空飛ぶ車の開発をする会社などが発展しています。
さらに航空業界でもドローンによる空輸が注目され、今後その動きは大きくなっていくでしょう。
交通整備や法律面において解決しなければならない課題はありますが、画期的な進化を遂げていくと信じています。
2025年に開催される万博は、日本や業界についてアピールする機会として期待しているイベントのひとつです。
 


チームの強みは、一人ひとりが強みを発揮できること

私たちの会社はスタッフを含め、様々な国籍や文化を有する企業やコミュニティが関わるグローバルな会社です。
日本国内のクライアントはもちろんのこと、国外からもコンサルティングやオペレーションの依頼を受けることがあります。
また、業界を発展させていくためには、国内外にネットワークを広げてコミュニティを構築していく必要があります。
多くの国と関わるグローバルな会社として大切にしていることは、強いチームを作ること。
私たちにとって強いチームとは「自分には何ができて何ができないのか」を理解し、できないことがあればできる人を頼れるチームです。
そのようにしてそれぞれの個人が最大限に強みを活かせる環境を作っています。
 
これは会社の強みであると同時に私の強みでもあります。
自分が得意なことと不得意なことを十分に理解しているからこそ、人脈や資金がない状態で日本に来たにも関わらず短期間で素晴らしいチームを作ることができました。
会社のリーダーとして、チームを団結させる力を発揮し続けたいと思っています。

頼もしい仲間たち

今後の課題は「安全性」への信頼を得ること

空飛ぶ車を社会実装するためには、安全性への信頼を得ることが特に大切です。
日本では安全基準の制定や、制度の改革・整備が行われていて、着々と空飛ぶ車の社会実装に近づいています。
しかし、制度が整っても日本に住む皆さまの理解が進まないと本格的な運用が難しいでしょう。
空飛ぶ車は安全な乗り物だということを伝え続けて、信頼してもらう必要があるのです。
そのために、SkyScape株式会社では海外からの情報をいち早く翻訳して、ニュースレターとして日本に向けて発信しています。
スピード感を持って情報を得ることで、AAMについての理解も進みやすくなるからです。
この情報の発信は、我が社が地域の皆さまの信頼を得るために特にこだわって行っていることでもあります。
 
逆に日本の情報を英訳して海外向けに投稿することもあります。
国内外全ての人に関心を持ってもらい、知ってもらうことが私たちの目標です。
皆さまに知ってもらうことが業界全体の発展につながると信じています。

テクノロジーを正しく使うことを伝える役目

地域の皆さまに次世代エアモビリティが安全なものという認識を持ってもらうことが重要な課題です。
それと同時にテクノロジーの正しい利用方法を伝えていくことも我々の使命だと思っています。
例えば子どもがドローンに興味を持っているときに、ドローンの楽しみ方を教えるだけではなく安全に使う方法を教えることが先です。
使い方やルールを知らずに利用すると思わぬ事故や怪我につながる恐れも。
しかしきちんとルールを理解して守りながら利用すれば、安全で便利なテクノロジーです。
次世代エアモビリティは安全性が確保されていてこそ有益で楽しいものになるのです。
これから様々な取り組みの中で、地域の皆さまにお伝えできる機会を作っていきたいと考えています。



環境や雇用を守る

空飛ぶ車はSDGsの面でも注目されています。
例えば環境に優しいという点です。
空飛ぶ車のエネルギーは電力なので、排気ガスを排出して大気汚染につながる心配がありません。
現在深刻な環境問題となっている地球温暖化を止めることができる一歩になり得ると考えています。
また、大気汚染によって生じる健康問題も減らすことができるでしょう。
地球環境や人々の健康を守るためにも、ノイズが軽減できてクリーンなエネルギーを使った車への注目度は高まっています。
 
また、雇用を守るという点でも貢献できるでしょう。
空飛ぶ車の運用が始まれば、様々な雇用者が必要になります。
操縦をするパイロット、充電ステーション、車体の整備、バーティポートの運営者など多くの人が携わって運用していくのです。
そうなれば、新たな雇用が生まれて地域の皆さまの豊かさにつながります。
いずれは自動操縦になると考えられている部分もありますが、操縦するパイロットがいることで安心して空飛ぶ車を利用することができるでしょう。
パイロットによる操縦は、信頼と雇用のためにも良いことだと考えています。


「もしも空飛ぶ車があったら」を想像してみよう

「もしもうちに空飛ぶ車があったら」を具体的に想像してみませんか。
今回は子育て世帯、特にママさんたちにとって空飛ぶ車がどのように活躍するかみていきましょう。
「もしも空飛ぶ車があったら」子どもが県外の学校に通うことも可能になります。
都心部へのアクセスが不便な地方に住んでいても、自分が通いたい学校に通うことができるのです。
もちろん安全な通学手段として。
「もしも空飛ぶ車があったら」通勤などの移動時間を短縮して、子ども時代の限られた大切な時間を、子どもとの関わりの時間にあてることができます。

「もしも空飛ぶ車があったら」クリーンな空気環境で、子どもの健康に悪影響を与えることがありません。
「もしも空飛ぶ車があったら」もしもの時に、子どもの命を救うことができる確率が高まります。
地方や離島に住んでいる人も、緊急時すぐに医師や薬の処置を受けられるのです。
 
実際アフリカのケニアでは、妊婦と胎児を守るために活躍しているドローンがあります。
アフリカのケニアでは、出産時に妊婦が死亡してしまうケースが日本の70倍といわれています。
その原因の多くは輸血が届かないため。
そこで立ち上がったのがドローンを使って血液製剤を届ける救命ベンチャー企業です。
こちらの会社では、5年以内に妊婦の死亡率を6%下げることを目標に邁進しています。
このように命を救う現場で次世代エアモビリティが活躍することで、今までできなかったことを実現できるのです。

未来のために今日できることを

長期的な未来の目標のために、今日できることを着々と進めています。
短期的な目標でいえば、特許の申請・他企業との協力・地方自治体との協力など。
10年後の本格的な運用に向けて、パートナーシップの締結やネットワークを広げることに注力しています。
 
社会的信頼を得るためには様々な企業と協力することや、イベント参加などの啓発活動が重要です。
また、空飛ぶ車が安全かつ環境に優しいものであることをアピールできるようにエコシステムの構築にも努めています。
 
もうひとつ重要なのが空飛ぶ車が離着陸するためのバーティポートを確保すること。
バーティポートを本格運用するためには、ロケーション探しをしてプロトタイプを作り、テスト運用をしてなど様々な工程を経て本格的な運用へとスタートを切ることができます。
空飛ぶ車の活躍に必要不可欠なバーティポートを確保することも、私たちの大切な使命のひとつです。
 
空飛ぶ車の代表格であるエアタクシーだけにフォーカスするだけではなく、必要としているコミュニティに合わせてシステムを構築していくことができるビジョンを描いています。
「今日何をするか」を積み上げた先に、次世代エアモビリティが人々の生活を助けて豊かにする未来が待っていると信じています。


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