#22 株式会社Maneql
家族や友人とのやり取りだけでなく、ビジネスとしても使われるようになった「LINE」。今回は、LINE公式アカウントの機能を拡張したシステム「Lステップ」事業を展開されている株式会社Maneql(マネクル)の常務取締役・辻 翔太さんにお話を伺いました。Lステップを始めとする事業や社会に対する想いなどについてご紹介します。
「カスタマーサクセスを全ての人へ」をミッションに3つの事業を展開
株式会社 Maneql (マネクル)は2016年に代表・田窪 洋士が創業した、ビジネスの成長を促すカスタマーサクセスをめざす会社です。
弊社が展開するのは、「Lステップ事業」「WEBプロモーション支援事業」「起業家・フリーランス養成事業」の主に3つの事業です。幅広い事業を展開していますが、すべてに共通するのは、「カスタマーサクセスを全ての人へ」という価値観を持っていること。個人事業主やフリーランスがより豊かで幸せに生きるためのスキルやテクノロジーを提供することを大切にしています。
累計導入社数1位を誇る「Lステップ事業」が拡がった理由
Lステップとは、LINE公式アカウントの機能を拡張したシステムのことです。LINE内で予約や顧客管理、マーケティング分析など多機能なシステムで企業や店舗を支援できるものです。
そもそもLステップ事業を始めようと思ったのは、マーケティングをLINEで取り組む企業や個人事業主の方が増えたからです。LINEで適切にマーケティングをすれば売り上げが伸びることに注目してLINEに関わるマーケティングツールを作ったことが、Lステップのはじまりです。
現在、Lステップは累計導入社数1位※を誇っています。事業が成長した理由のひとつとして、新型コロナウイルスの流行があります。さまざまな企業や個人事業主の中でも、特に美容室などの実店舗はお客様の来店数が減り、売り上げに大きな影響を与えてしまっていたんです。
その事態を解決する手段として注目されたのがLINE。お客様と関係性を築くためにLINEなどのSNSを活用しようという文化が社会的に拡がって、Lステップも注目されるようになりました。店舗経営をされているお客様だけでなく、ワクチン接種の予約など行政機関のシステムに活用されたことも、多くの人にLステップを知っていただけたきっかけですね。
また、Lステップを利用したお客様がコンサルタントになる仕組みがあることも成長要因のひとつです。
例えばAの美容サロンがLステップを使って売り上げを伸ばすと、Bの美容サロン経営者の方も興味を持ってくれます。そうすると、次にAの美容サロンはLステップを使用した経営コンサルティング事業を始めることができます。Aの美容サロンがBの美容サロンにLステップを卸して、コンサルティングをして…、これの繰り返しでLステップがどんどん拡げてくれたんですよ。
たくさんの方々にLステップのサービスを提供できた結果、Lステップを導入していただいた方からは「仕事が楽になった」「売り上げがあがった」という嬉しいお声をいただくことができました。
中には、「Lステップを通じて起業して、人生が変わった」と話してくれた方もいます。より豊かで幸せに生きるための支援ができたと思える声をいただくと、私たちもすごくやりがいに感じますね。
お客様の支えになるように開校する「イノベ大」、数値で見えない無形資産がManeqlの支えに
「起業家・フリーランス養成事業」では、無料のビジネススクール・オープンイノベーション大学(通称:イノベ大)を開校しています。個人事業主やフリーランスなど個人の方がより豊かで幸せに生きるために、再現性高く実行できるスキルやテクノロジーを提供できないかという想いで事業を展開しています。
無料でビジネススキルを学べるイノベ大について、代表取締役の田窪(以降田窪)と何度かぶつかったこともあるんですよ(笑)本当に続けるべきなのか、と。しかし、田窪は「イノベ大は必ず将来につながるもの」だと信じていました。イノベ大は無料で提供しているサービスなので、結果は数値(売り上げ)には表れません。でも、無形資産が大きく溜まっていることは間違いありません。私もそれはすごく肌で感じています。
例えば、イノベ大から育った方が起業したり、Lステップの代理店になってくれたり、弊社のもうひとつの事業であるWEBプロモーション支援事業を担当してくれるようになったり…。イノベ大でビジネススキルを身につけた方が信頼できるビジネスマンとなって弊社と歩んでくれています。こういうたくさんの無形資産が弊社を支えてくれていると思いますね。
とはいえ、イノベ大で学ぶ方々から弊社に何か返してもらおうとは思っていません。皆さんには「自分が得たスキルを家族や友人などにどんどん提供してあげてください」という風にお伝えしています。
少し話は変わりますが、田窪は、今後大きな失業時代がやってくると考えています。そのような時代が来たときに、どう対処するかが大切です。そもそも一寸先は何もわかりません。「2年後はこうなっているだろうな」と想像したことが全然違ったり。2年前は今ここに立っている自分を想像できていないと思うんですよね。
だから、失業時代が来てもその時々でどう考えてどのように乗り越えていくかということが大切だと思うんです。
イノベ大には日本全国、海外合わせて13万人ほどの登録者がおり、大きなコミュニティとなっています。起きた問題に一人では対処できなくても、そのような大きなコミュニティがあれば、失業時代が来たときに問題は解決できなくても乗り越えられるだろうと考えています。
今後も大きなコミュニティを構築し続けることはもちろん、個人事業主やフリーランスの方々の支えとなるスキルが学べる場所であり続けたいと考えています。また、成長された方と一緒に新しくビジネスを始めたり、事業提携をできたりすると嬉しいですね。
性別・雇用形態なく活躍できる職場づくりにも力を入れる
弊社の「カスタマーサクセスを全ての人へ」というミッションは、社員やリモートワーカーなしでは実現できません。そのため、多様な働き方や働く環境も整備しています。
特に意識しているのは、適切な人材配置です。一人ひとりの適性を活かせる仕事に取り組んでもらっています。性別、雇用形態などでお願いする仕事や待遇を変えることはありません。社員だけでなく、リモートワーカーの方も社員に近い形で自分の強みを活かして働くことができます。また、お子さんがいる方も希望する働き方でやりがいのある仕事に取り組んでいただけるので、性別・雇用形態関わらず成長する実感を得られる会社だと思います。長く働いてくれる方が多いのは、このような環境があるからだと感じていますね。また、適性に合った仕事で出た結果はしっかりと給与に反映していることや、福利厚生が充実していることも大きな要因だと思います。弊社では、福利厚生で月5,000円分書籍が購入できたり、お弁当の支給があったり、提携しているパーソナルトレーニングジムが利用できたりするんです。
弊社のメンバーは弊社のサービスを真剣に学んでくれて、好きでいてくれている方が多いんです。「貢献したい」という思いでお客様に接してくれるので、結果的にサービスへの満足度が向上して口コミが拡がり、弊社が成長できているのだと感じますね。
個人事業主やフリーランスがより豊かで幸せに生きるためのサービスを提供して、回り回って私たちに帰ってきていると思うと、利益を得られるよりも嬉しいです。
堺市発のベンチャー企業として、「カスタマーサクセスを全ての人へ」提供したい
今後も「カスタマーサクセスを全ての人へ」というミッションを実現するために、さまざまなことに取り組んでいきたいと考えています。
1つ目に、Lステップを機能拡張する「LステップPlus+(エルステッププラス)」の 事業を展開することです。決済やウェビナーの開催などがLINE上で完結するシステムを作って、お客様の成果をより高めていきたいと考えています。インターネットビジネスをしている方が想像もつかないような新しいマーケティングを手軽に使っていただけるように進めていきます。AIの普及がさらに進んでもカスタマーサクセスを実現するために、AIとLステップの融合も視野に入れて進めていくつもりです。
2つ目に、学生や若い人材の支援をおこなうことです。将来に向けて学んでいきたいという方々に向けて、プログラミングのインターンシップなどを開催していきたいと考えています。
私たちのやりがいやモチベーションは、Lステップやイノベ大などの事業を通して学んだ人の人生が豊かになることです。利益ももちろん大切ですが、それよりも社会貢献への想いを非常に強く持っています。私たちが創業当初にさまざまな人に助けてもらったように、今度は私たちがたくさんの方を支援していきたいですね。
また、堺市発のベンチャー企業として、個人事業主やフリーランスがより豊かで幸せに生きるためのサービスを提供できるように取り組んでいることを知ってもらいたいです。堺市のオフラインイベントにも参加して、市内の個人事業主やフリーランスの方にも認知してもらえるように邁進いたします!
※出展:日本マーケティングリサーチ機構調べ
株式会社Maneql ホームページ
株式会社Maneql(マネクル)| Lステップ開発
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